「真由子ちゃん、こっちよ」 待ち合わせ場所の『ル・クラビエール有栖川』で、妙子がこちらに手を振っている。...
「デートのおすすめは?」という質問に「パークハイアットの『ニューヨークバー』は、医学生時代に女性を落とす定番スポットでした」と笑う、大岩さんも現在は3児の父。 ...
オーナーの吉田正俊氏は『カンテサンス』など名店でサービスに従事してきた美食のプロ。 その経験を生かし、ここでは20種のお酒を少しずつと、それぞれに合...
【今週の港区おじさん】 名前:秀樹 年齢:38歳 職業:IT関連会社経営 好きな店:『ジ イノセント カーベリー』『ル・クラビエール 有栖...
まるで時間の感覚がなくなる店である。めくるめく20のマリアージュが、面白い舞台をみているかのようにエンターテイメント性があるのだ。オーナーの吉田正俊氏は『...
カンテサンスで初代支配人を務めた吉田正俊さんが、自分の店を開け、腰を据えたと耳にした。旧テレ朝通り沿いの古いマンション地下。「こんな場所に?」と惑いながら...
深夜まで本格的なイタリアンがいただける界隈では貴重な店。2軒目のバー使いも可能。 メニューはアラカルトが豊富で、ワイン好きにはたまらない小皿が並ぶ。カウンター以外にテーブル席もあり、シチュエーションに応じてチョイスを。...
最初は、そこまで気にしていなかった。 しかしそれまで毎日にように来ていた連絡が来なくなり、無性に気になるようになった。“女は押しに弱い”と言うけれど、押しだけでなく“寂しさ”にはもっと弱い。 同時に、 心のどこかでこれまで裕翔をセーフティーネットのように使っていた自分を責める。 好意にあぐらをかいていた自分がダメなのだが、人は近くにいすぎるとその人の大切さや価値を忘れるもの。 幾度となく裕翔から送られて...
そんな中、麻衣子から連絡が来て、僕たちは久しぶりに二人で食事へ行くことになった。 「そっか〜じゃあ裕翔くんは転職するの?」 『ティグレ』の肉をつまみにしながら赤ワインを飲む麻衣子は、今日も一段と美しい。 「そうなんですよね。今の会社もいいんですけど。前から声をかけてくれている会社へ行こうかなと思っています。今みたいな大企業ではなくてベンチャーだし、将来は分からないですけれど」 「裕翔...
緩やかな坂の途中に、ひっそりと佇む『ティグレ』。一見入りづらい印象だが、扉を開ければフレンドリーな店主が温かく迎えてくれる。 料理は『リストランテ寺内』などで修業を積んだシェフが担当し、和牛や魚介のグリルをはじめ、パテからパスタまで多彩に揃う。 量は男気あふれるが、味は緻密で繊細。少しだけ食べたいときは、ハーフポーションにも応じてくれる。ワインの品揃えも申し分なく、グラスは常時4~6種(650円~)...
緩やかな坂の途中に、ひっそりと佇む『ティグレ』。一見入りづらい印象だが、扉を開ければフレンドリーな店主が温かく迎えてくれる。 料理は『リストランテ寺内』などで修業を積んだシェフが担当し、和牛や魚介のグリルをはじめ、パテからパスタまで多彩に揃う。「ワインに合う奇をてらわない男の料理」がテーマとあり、メインやパスタは2人でシェアしても十分なポーション。 量は男気あふれるが、味は緻密で繊細。少しだけ食べた...
大阪北新地のシャンパーニュの名店が西麻布に出店。「シャンパーニュを洗練された料理とグラスで楽しめるカジュアルフレンチの店。パリで流行の“タコシャン”(たこ焼き×シャンパーニュ)のようにシャンパーニュを日常に取り入れられる。関西で大人気の『食パン工房ラミ』の食パンも絶品です!」...
ぺりかんの絵と手作り風の看板が目印の一軒家。友人の家に招かれたようなこぢんまりとした空間と、テーブルのキャンドルが女性を美しく照らし、心地よいムードが漂う。こちらでいただけるのは、ワインとそれに合わせたジャンルに捉われない料理。 ワインリストはあえて作らず、ソムリエでもあるシェフが約120種のバリエーションから、予算や好みを聞きつつ「これぞ!」な1本をセレクトしてくれる。 黒板メニューから好みの料理をチョイスするのもい...
昨年10月にオープンした『ワインのばか』は、全10席のみのひっそりとした佇まいの店。店主の石渡氏は、まず美味しいワインを見つけ、次にその味を最大限に生かす料理を考えることが多い。例えば、ミネラルの強いグルナッシュ主体のワインに合わせたのは、低加水パスタを使用した牡蠣のパスタ。他の魚介では太刀打ちできない大地のパワーを、牡蠣の旨みがふわっと緩和し、ワインを優しく仕上げてくれる。...
はにかみながらグラスを傾ける彼女は、ソムリエの資格を取るための勉強を欠かさず、かと思えばジャズダンスを長年たしなみ、ヒップホップの聖地、HARLEMのDJブースの真ん前で“話しかけないでオーラ”を出しながら踊り明かすこともあるのだとか。 美女+勤勉+こだわりの趣味=ハードルは限りなく高い。「Med.」に行けば彼女を見かけることもあるだろうが、男性諸君は逸る気持ちをまずは抑えて、ワインや食事を楽しむことから始めてもらいたい。 ...
「おう高野、お前土曜の夜『キッサコ』居ただろ?」 月曜朝の8時、オフィス内のカフェでコーヒーを注文していると、楓は後ろから先輩に話しかけられた。 「あれ、先輩もいらしてたんですか?1杯だけ寄りましたけど、気付きませんでした、声かけてくださいよ」 「いや、高野が珍しくばっちり化粧してるからデートかなと思って。邪魔しちゃ悪いと思ってさ」 高野楓、24歳。 東京大学を卒業後、新卒で世界最大手の外資系証券...
赤ワインを加えてじっくり煮込まれた和牛ロールキャベツ。口に入れた瞬間に穏やかな風味が広がる。ワイナリー直営のテイスティングルームの一品だけに、ワインとの相性は抜群。「金曜日に仕事を終えた後、時間を気にせずゆっくりワインと食事を満喫しています」...
古民家を改装して造られた、ノスタルジックな雰囲気が漂う一軒家ワインバー『葡呑』。六本木駅で待ち合わせをして、タクシーに乗り込み「西麻布の交差点まで」と伝えれば、店はすぐそこ。 女性には六本木のお店に行くと思わせておくのもいい。もし、誘い文句が必要ならば『葡呑』の店内の雰囲気を伝えれば、食いつきは格段に上がるだろう。 店の前に到着すると出迎えるのは年季を感じる引き戸。その佇まいはどこか懐かしく、一見入りにくそうに思うかも...
遊び慣れた大人が集う街・西麻布。気になる女性を誘いたい場所ではあるが、誘うとき、もうひと押しできる要素がお店にあって欲しいところだろう。 そんな男性には雰囲気抜群の古民家でしっとりと和食を味わえる『葡呑』がいいだろう。 ワインと旬の食材を使用した和食のマリアージュ、その味を引き立てる空間、その全てが男女の仲を近づけてくれるはずだ。...
たまに友人のスペックを事細かく説明する男性がいるが、そこまで話す必要はない。 —拓巳さんのこと、気になっていたのに残念だな... でも、LINEの誘い方が下手なだけで、会えば違うかもしれない。そんな可能性の低い、淡い期待を抱きながら、拓巳さんが予約してくれた『葡呑』へ向かった。 西麻布交差点から徒歩数分のところにある『葡呑』は、古民家を改装した作りが面白く、日本家屋の温もりに包まれている店だった。...
今宵は、西麻布交差点からほど近い『葡呑』を予約した。...
西麻布交差点ほど近くの路地裏にある和食とワインのお店『葡呑』。100年前の木材を利用し改築したという古民家の引き戸を開けると時間が止まったようなレトロな空間が広がる。 「ここは、抜群にお魚が美味しいんです」(IT企業IR担当)。 それもそのはず、オーナーは何十年も続く老舗鮮魚店の三代目。その日の朝に横須賀の佐島漁港で獲れた新鮮な地魚を提供するというこだわり。...
「あ〜遥〜!やっと来たねー!」 マキコが悪戯っぽく笑う。同じ34歳、同じ結婚9年目。彼女とは、もう何年の付き合いになるだろう。 男性陣の席に目をやると、マキコから事前に聞いていた証券会社で働いているという幹事の男と、その取引先の男、幹事の同級生と、幹事と遊び仲間だという起業家の男が自己紹介をしてくれた。 もちろん4人とも既婚者だった。 取引先だという男は、日に焼けた肌に、厚手の生地の...
最寄駅は広尾だが、少し歩けば西麻布。熟練のタクシーだけが通るような裏通りに、このワインバーはある。インターホンで来訪を告げ3階に上がると、600本は保有するというガラス張りのセラーがお出迎え。5大シャトーのヴィンテージをはじめ希少なボトルも少なからず揃う。 さらにこのバーの特徴といえば、料理だ。階下には食通が愛する紹介制の料理店『こうもと』があり、この店の営業時間内であれば、全メニューを取り寄せ可能。名店の蕎麦や天麩羅をワイ...
最寄り駅は広尾だが、少し行けば西麻布という立地。面する道は手練のタクシーだけが通り行く裏通りで、まさに知る人ぞ知るワインバーである。ここが店であることを示すのは、扉の脇に掲げられた正方形の小さな看板のみ。ワインオープナーを象ったロゴが愛らしく映る。 「私自身、ただ飲むのが好きで。オーナーの女性とは30数年の付き合いになりますが空いているこの物件で何かしようと始めたのが4年前になりますか」と穏やかな物腰で店主の山本修平氏。 店は...
ワタルとの食事は思っていたよりもずっと楽しく、二人はさらに2軒目の『CHECK』に移動した。お酒もだいぶ回ったせいか、ワタルはいつの間にか、過去の恋愛について語り始めている。 「実は俺...社内に彼女がいたんだけどさ、少し前にフラれたんだよね」 お調子者っぽい印象が強い彼だが、元彼女について話し始めた途端、その顔は痛々しそうに少し歪んだ。 「そうだったの...。その人、どんな人だったの?」 「自慢じゃな...
「いらっしゃいませー!」 木曜日の夜。 瑛太は、第1営業部・通称「1営(イチエイ)」で1つ下の小田原航(おだわら わたる)と、3つ下の松浦浩輝(まつうら ひろき)と一緒に、西麻布の『CHECK』で、“会合”を開いていた。 広告代理店の社員は、クライアントとの接待や社内の懇親会も、女の子との食事会も、そしてデートまで、全てを“会合”と呼ぶ。 先輩から残業を命じられても「すみません、今日ちょっと会合が入って...
隠れ家フレンチ『AZUR et MASA UEKI』で食事を楽しんだあとは、同じビルの2階にあるお洒落すぎるカラオケラウンジ『CHECK』へ彼女をエスコート。 「カラオケの十八番は『学園天国』。世代が違いますか? お料理と同じで、カラオケ大好きの祖母の影響なんです。それにしても、こんなに大人っぽい雰囲気のカラオケがあるなんてびっくり。“港区”って感じですね」...
恵比寿に数ある立ち呑みの店の中でもホットな店がこちら。はしご酒はここからスタートします。 『ワインスタンド ワルツ』は西小山にあった『カフェカウラ』の店主・大山恭弘さんが、同店を閉めて新たに開いたお店。 一緒に仕事をしていた奥様のご出産を機に「ひとりでやれる店を」と移転先を探し、この極小の物件に惚れこんでスタンディングのみのワインスタンドにしたそう。...
恵比寿にもオシャレな立ち飲みビストロ&バルが増えている。この『ワインスタンド ワルツ』は西小山にあった『カフェカウラ』の店主・大山恭弘氏が、同店を閉めて新たに開いたお店だ。 一緒に仕事をしていた奥様のご出産を機に「ひとりでも営業できる店を」と移転先を探し、この極小の物件に惚れこんでスタンディングのみのワインスタンドにしたそう。路地のさらに脇に延びる石畳の小道にやわらかな灯りがぽつり。この静かで密やかなロケーションがまず魅力。...
電車嫌いの母は、祐天寺のマンションから歩いて行こうと言った。私は渋々OKと言ってスニーカーに手を伸ばした。 ゆっくり歩いて中目黒の駅を過ぎ、目黒川に着くと満開の桜が咲いていた。すでに川の水面にも桜の花びらが舞い落ちていて、初めてみるその景色に感動したことは、今でもよく覚えている。 ただ、あの日の母がどんな顔をしていたのか、それがどうしても思い出せない。 「朝子は、これから毎年この景色を見れるん...
オープンから間もなく4年。恵比寿におけるひとつの“顏”になりつつある。駅から徒歩7〜8分、路地裏にひっそりと佇むスタンディングの小さな店に、夜毎多くのワイン好きが集う。 近年、ファンを増やし続けているヴァンナチュールだが、以前、西小山でカフェを営んでいた時代からその魅力を伝え続けてきた大山恭弘氏に対する飲み手の信頼は厚い。 愛してやまない造り手のワインはフレッシュなものから熟成を経て驚くべき変貌を遂...
恵比寿にもオシャレな立ち飲みビストロ&バルが増えている。この『ワインスタンド ワルツ』は西小山にあった『カフェカウラ』の店主・大山恭弘氏が、同店を閉めて新たに開いたお店だ。 一緒に仕事をしていた奥様のご出産を機に「ひとりでも営業できる店を」と移転先を探し、この極小の物件に惚れこんでスタンディングのみのワインスタンドにしたそう。路地のさらに脇に延びる石畳の小道にやわらかな灯りがぽつり。この静かで密やかなロケ...
恵比寿に数ある立ち呑みの店の中で、今いちばんホットな店がこちら。個人的には東京中を見渡したってこんな格好いいスタンディングバーはない!って思っているくらい。 O「土からすべてオーガニックの、本当のナチュラルワインが飲めるワインスタンド。実は私の兄の店で、行くとユニークな兄がワインや食事について語りだすかも(笑)。」...
金曜日。私は姉が着ているマックスマーラのブラックワンピースによく似たワンピースを着て、意気揚々と待ち合わせのお店、西麻布の『TSUBAKI』に向かった。 足元は、これまた姉がよく履いているヒールに似たものを選んだ。どれも値段はかなり控えめだが、私の体にぴったりと馴染んでいる。 緊張しながらお店のドアを開けると、既に滝沢は席についていた。高鳴る胸の鼓動を悟られないよう、余裕のある姉のように悠然と滝沢の元に向かう。 ...
しかし、せっかくの最高の景色も裕二の一言で少し霞み始める。 「よかった、喜んでもらえて。この店好きなんだよね」 「よく来られるんですか?」 「そうだね。もともと十番に住んでいたから、何かある時は毎回利用していたくらい。でも最近は引っ越して頻度が低くなっちゃったけど」 —よく来るんだ・・・しかし毎回、誰と来るんだろう? こんな素敵なお店、何度でも来るのは当然のこと。だから訪問頻度が多いことは構わないのだが、...
「よかった、喜んでもらえて。この店好きなんだよね」 「よく来られるんですか?」 麻未に笑顔で尋ねられ、僕は頷いた。 「そうだね。もともと十番に住んでいたから、何かある時は毎回利用していたくらい。でも最近は引っ越して頻度が低くなっちゃったけど」 「へぇ〜十番在住だったんですね!今はどちらにお住まいですか?」 店内の素敵な雰囲気に後押しされて、会話がポンポンと弾む。まだ若い麻未は、意外に東...
時折、このうちの誰かが放った冗談に、どっとその場が盛り上がる。 気心しれた男同士の開放的で楽しげな空気感は、個室からも漏れ伝わってくる。 次第に、彼らの存在が気になって仕方なくなった――。...
松井の言っていたことは気にかかったが、その晩、高野さんと西麻布『TSUBAKI』に居た。 先週が彼女の誕生日だったというので、少し良いワインでお祝いするか、ということになったのだ。 「須藤さん、お忙しいのにありがとうございます!」 生まれ年ヴィンテージには拘りが無いと言うので、美味しさだけで選んだボトルワインに目を輝かせる彼女を見ていると、松井の言っていたことなどどうでも良いか、という気にもな...
「深夜にしっかり食べられるワインバー。客層がよく、客としてのレベルも求められる店で、こういうお店を気軽に楽しめる男になりたいと思わせてくれる。これぞ港区という感じですね」...
「この水着は『Miranda』で購入しました。クロスの紐が可愛くて、お気に入り。今年はこんなクロス系が流行っているんですよ。あとは、色もビビット系よりも黒の方がシックで、スタイルが良く見えるから。」 亜梨沙さんのスタイルの良さが更に際立つ水着姿だが、プールに行く際には気をつけていることも。 「塗る日焼け止めだけでなく、飲む日焼け止めを飲んで、内側からケアしています。その分、遊ぶ時には思いっきり遊...
月末、溜まってしまった仕事を片付けるために、千尋は初めて休日出勤した。 以前は土日になれば茉莉に連れられ婚活に勤しんでいたが、今はそんな気分にもなれず、誘いも断ってばかりだ。 ―なんか、色々あって、振り出しに戻った感じだな…。 そんなことを思いながら、週末のゆったりした空気の流れる電車に1人揺られて、事務所へと向かう。 14時過ぎに事務所につくと、すでに鍵が開いていた。 “僕は土日も事務所にいますよ”...
「…出張で葬儀にも行けなくて…ごめんね…帆希。大丈夫?」 「ええ、まあ、何とか……」 私は、西麻布にあるワインバー『goblin』で、2歳年下の恋人・牧野涼輔と会っていた。 涼輔は千代田区に本社がある財閥系不動産会社の営業部の主任で、父親は外交官、母親は専業主婦の一人息子だ。 涼輔とは、5年ほど前に父の取材に同行したことがきっかけで知り合った。 取材当日、出版社の担当編集者さんが急病で来られないか...
「いやいやいやいや…ペットとか、ないでしょ」 西麻布『ゴブリン』のカウンター席。知世の隣で、男は失笑交じりに彼女の話の腰を折った。 「知世の家に行ったらいつも犬がいるとか俺、ぜったい嫌だよ」 男の名は秀行(ひでゆき)・38歳。知世がここ数ヶ月頻繁にデートをしている相手で外銀勤めのエリートだが、物事のすべてを効率とメリデメで判断しており、自分の価値観と違うものに対するノー興味っぷりが凄まじい...
グラスワインを常時40種類以上もそろえる、レストラン&ワインバー。 「デートなら、雰囲気の良いカウンター席がおすすめです」(丸山さん)...
“良い”別れ方ではあったものの、やはり連絡を取ることにはためらいがあって、別れてからは音信不通だ。 それに知也はFacebookやInstagramのSNSもあまり投稿しないタイプで、連絡さえ取らなければ彼を忘れることは難しくなかった。 しかし、あゆみに知也の存在を思い出させたのは他でもない、直子だったのだ。 あれは、先週の水曜日。 遅いディナーでも...と一人『ゴブリン』に向かった...
“ごめん、今向かってるけど5分ちょっと遅れちゃいそう” 六本木ヒルズの車寄せ。 直子は急いでタクシーに乗り込むと、「西麻布まで」と運転手に声をかけ、すぐさま知也にメッセージを送る。 21時に『goblin』で約束していたのに、予定外にクライアントとのコールが立て続き、まさに今、時計は21時ちょうどを指している。 よくあることだが、直子が担当している銘柄の1社が15時の引け後にM&Aを...
しかし、現在の年収に満足しているかと尋ねると…。 「正直、年収1,000万って感覚としては全然多くないです。税金もそこから大きく引かれますし。でもある程度の収入になって感じたメリットは、男性とも肩を並べて、対等に話ができる権利を得たと感じられること。 それからいつでも、自腹でおいしいお寿司を食べに行こう!と思える自分でいたいんです。だからこれからも、ずっと稼いではいきたいなって思います」 ...
<今週の東大女子> 氏名:白井由紀 職業:IT系ベンチャーのマーケティング・営業 学部:工学部 住居:六本木一丁目で彼氏と半同棲中 ステータス:勤務先のCEO(アメリカ人)と交際中 「とりあえず、泡で」 赤いルージュが丁寧に引かれた唇をゆっくり開き、由紀は慣れた様子でシャンパンを注文した。 グラスに伸ばした指先はほっそりと白く、長い。 長い睫毛に縁どられたキャット・...
「元々ファッションが好きっていうのもあるんですが、この業界のイメージを変えたい、という思いもあるんです」 Sさんの私服はエストネーション、ロンハーマン、PT。さらに靴はコールハーンやグッチがお気に入りだという。 「高級車に港区のマンション。それだけでも従来のイメージとは変わりますよね。僕なんて、必ず現場に私服で行って着替えるもんだから、いつも先輩に“面倒くせーな”なんて言われてましたけど(笑)、...
楓との出会いは、同期に連れられて行った西麻布のワインバー『ゴブリン』だった。 その日は最初から、チームの先輩に不満があるという彼の愚痴にひたすら付き合い、しかも悩みを吐き出しすっきりしたのか、22時を回るころにはすっかり彼は出来上がってしまっていた。 彼がトイレに立ったのを見計らい、そろそろ切り上げようと店員を呼び止め会計を頼んだ。 その時、店員が「隣の方、同じ会社の方ですよ」と多少苦笑い...
イタリアをこよなく愛するオーナーが開いたエノテカバール。少しずつ形を変えながらもイタリアであることにこだわり続け、店は12年の歴史を重ねた。ゆったりとした天井高に立ち飲みもできる大理石のカウンター。江木義宏氏をはじめ、経験豊かなソムリエの美しい所作が映える。 グラスで約30種を提供するワインも、伝統的なものから自然派の造り手のものまで幅広く、好みに合わせたチョイスや示唆に富む飲み比べを提案。料理は気軽なつまみのほかに、地下1...
住宅街に突如現れるネオン看板。イタリアの片田舎にあるレストランをイメージしたという店内で、南イタリアの魚介を中心とした料理を楽しめる。 恵比寿と広尾のちょうど中間に位置していることから、近所に住む常連客が多く、ふとしたきっかけで隣席の客と盛り上がり、乾杯!となることも日常茶飯事。 「これ旨いよ」と、客同士でおつまみをおすそ分け、なんてのも距離の近さと店の懐の広さゆえ。1杯だけのサク飲みも歓迎してくれる。...
住宅街に突如現れるネオン看板。イタリアの片田舎にあるレストランをイメージしたという店内で、南イタリアの魚介を中心とした料理を楽しめる。カウンター6 席と4 人掛けのテーブル席ひとつとかなり小狭いが、同伴の女性との距離が強制的に縮まり、男としては好都合かもしれない。 恵比寿と広尾のちょうど中間に位置していることから、近所に住む常連客が多く、ふとしたきっかけで隣席の客と盛り上がり、乾杯!となることも日常茶飯事。「これ旨いよ」と、...
数か月前、近所のワインバー『Le Caviste』で偶然高野さんに再会した時は、驚いた。 高野さんとは、以前近所にあったワインバーで4~5年前に知り合った。 その店には、昨年妻との別居を決め青山から西麻布へ引っ越して来る前までは毎週のように顔を出していた。 そこで接客全般を担当していた彼女は、いつもどの客にもよく目を配り、接客も気が利いていたから、若いのにしっかりしているなと感心したものだ。 卒業してか...
そう思ったとき、先日元カレ・敦と遭遇した時に彼の隣に居た、いわゆる「にゃんにゃんOL」を見たときに無意識に考えていたことを思い出した。 「私は、彼女達より仕事で高いポジションに居る」 「私は、彼女達より高所得」 「私は、彼女達が手を伸ばしても届かないモノが自分で買える」 ー結局私も、商社マンや二世くんと同じようなものか・・・。 いくらそうやって比べたって、スペックが高かろうと低かろうと、幸せな人は幸せなの...
2015年12月に白金にオープンした同店。今や押しも押されぬ人気店だ。 恵比寿『バーガーマニア』が手掛けた新店で『DAY&NIGHT』という店名通り、朝はコーヒーとトーストでモーニング、昼はサンドイッチランチ、夜はビオワインとグリル料理を楽しめる使い勝手のいい店である。 おすすめしたいのは「フィリーズチーズステーキサンド」。濃い目のステーキスライスとグリルしたオニオンが香り高く、一気に平らげてしまう美味しさ。 N...
2015年12月オープンの話題の店が白金のこちら。恵比寿『バーガーマニア』が手掛けた新店だ。 『DAY&NIGHT』という店名通り、朝はコーヒーとトーストでモーニング、昼はサンドイッチランチ、夜はビオワインとグリル料理を楽しめる使い勝手のいい店だ。 「フィリーズチーズステーキサンド」は絶対に食べてほしい逸品! 濃い目のステーキスライスとグリルしたオニオンが香り高く、一気に平らげてしまう美味しさ。NYではスタンダードなサ...
20年程前、「葉巻が吸えるバーが欲しい」というオーナーによって誕生したシガーバー。年代物の家具が並ぶ店内の奥には、立派なウォークイン・ヒュミドールが贅沢に設置されており、ボトルキープならぬ、シガーキープにも応じてくれる。 アルコールは、洋酒がメインだが、和酒も常備。フードは「金柑のシャンパン煮」など日替わりのメニューのほか、徒歩15秒の某有名和食店から〆をデリバリーするのもOKだ。 さらに、閉店時間はお客様次第とか。こ...
「じゃあ、25歳の抱負は?」 「えー、抱負、ですか?そうだなぁ・・・」 少し飲み足りないなと、『TSUBAKI』からすぐ近くのワインバー『Elevage』に移動して、シメのワインを飲み切ろうとする頃。 「・・・友達を大切にすること、ですかね。」 「いやいや、今だってしてるでしょう?何かこれをしたい!みたいなことはないの?」 普段の高野さんはいくら飲んでもほとんど顔色が変わらないのだが、今日はふんわ...