「え!あの、優しいだけの優一さんから、プロポーズされた?!」 週明け、ランチに訪れた『グリル&バー 流』。同僚のさゆみが場にそぐわぬ大声を上げるから、奈々は慌てて人差し指を口に当てる。 「ごめん…つい、取り乱した」 重そうな睫毛をぱちくりさせるさゆみに、奈々は弁解する。 「正式なプロポーズじゃないわよ。結婚前提に同棲しようってだけで…」 「同じでしょ!で、どうするの?」 さゆみは奈々の言葉を...
その名のごとく、ホテルの顔は緑豊かな庭園。小さいながらも年間約50種の草花が移ろい、ゲストに小さな癒しと安らぎをもたらしている。 そんな自然を愛でるレストランで楽しめるのが、ディナーのアラカルトではもちろん、ランチにもメニューに並ぶブイヤベースだ。魚介の出汁に、焼いたオマール海老の殻や魚のアラで味を重ねた旨みは、凝縮感にあふれ重層的。 ランチでは、産地などにもこだわった種類豊富な野菜のサラダバーも付くとあってお得感も抜...
扉の先に広がる、どこかレトロで艶やかな空間。1階のカウンターには、和服の女将が立ちゲストをもてなす。オーナーが呉服店を営むとあって、スタッフは男性も含め皆和服。でも実はワインバーという意外性がまずポイント。 ワインは仏伊のヴァンナチュールを中心に100種ほど。加えて日本酒も揃い、がめ煮から自家製ピザまで気の利いたつまみが食後でも楽しめるポーションで揃うのも嬉しい。路地裏に立つ隠れ家的な佇まいと機知に富む接客には、大人の事情を...
「出来立てホヤホヤのどぶろくを飲みに行こうよ!」というキャッチーな誘い文句が使える一軒。 都会的でスタイリッシュな空間には、カウンター脇にどぶろくの製造所がある。日本酒好きならずとも興味が沸いてくるだろう。店内に日本酒の醸造設備を併設し、乳白色の「どぶろく」を醸す。これは都内初の試みで、火を入れていないフレッシュな状態で味わうことができる。 さらに特筆すべきは、酒米の最高峰と言われる山田錦を使用し、精米歩合50%という...
もてなす相手が肉好きを公言しているなら、そこを攻めない手はない。ただ、商談や接待となれば、やはり店の雰囲気にも気を使いたいところだ。この条件を満たすのが“料亭での焼肉”を謳う『翔山亭』である。 ここは、喧騒や立ち上る煙とは無縁の焼肉屋。一歩足を踏み入れると、凛とした大人に似合う和の空間が広がる。...
ゲストが肉好きを公言しているなら、そこを攻めない手はない。ただ、商談や接待となれば、やはり店の雰囲気にも気を使いたいところだ。 この条件を満たすのが“料亭での焼肉”を謳う『翔山亭』である。ここは、喧騒や立ち上る煙とは無縁の焼肉屋。一歩足を踏み入れると、凛とした大人に似合う和の空間が広がる。5つの個室があり、さらにそれらの仕切りを取り払って大広間にすることも可能なのだ。 その中でいただく焼肉は、格別の味わい。もちろん雰囲...
石に見立てた焼締の上には、まごうかたなき、アリ。食用のクロトゲアリである。 長谷川在佑氏が、ブラジルの有名店『D.O.M』へ赴き、世界的に注目を集めるシェフのアレックス・アタラ氏とのコラボレーションイベントを開催したとき、それをきっかけに「食材としての奥深さ」に開眼したという。 アリは決してゲテモノではない、貴重なタンパク源のひとつ。ならば、生命維持のためだけでなく、エンターテインメントに昇華させられるのでは?という思...
前回のUnder30女子が女子会でマウンティングできるフレンチとは? に引き続き、女子会の攻防戦の様子を。前回の様子を遡りながら読むと、より楽しめるかと思います。 【今宵のメンバー】 理沙(保険会社一般職・広告代理店勤務の彼と婚約中) 由美(メガバンク営業職・地元の彼と遠距離恋愛中) 麻奈(化粧品会社営業・IT企業社長と訳あり交際中) 絵理(外資系投資運用会社秘書・交際は秘密の箱入り娘) 全員大学の同級生で...
メニューはおまかせコースのみ。旬によって毎日変わる。 「好きなお店はメニューがなくて、おまかせが多いですね。長谷川シェフのエンターテインメントに富んだ調理法は常にサプライズが味わえ、創意工夫に満ちた料理は日本人はもちろん海外からのゲストにも喜ばれます」...
石に見立てた焼締の上には、まごうかたなき、アリ。食用のクロトゲアリである。 長谷川在佑氏は、この夏、ブラジルの有名店『D.O.M』へ赴き、世界的に注目を集めるシェフのアレックス・アタラ氏とのコラボレーションイベントを開催。そこでアリの「食材としての奥深さ」に開眼したという。 「アリは決してゲテモノではなく、貴重なタンパク源として食されていました。そして、食を、生命維持のためのみならく、エンターテイン...
今年で20周年を迎える『焼肉トラジ』。この記念すべき年に、トラジはメニューを刷新。パワーアップした料理を堪能すべく、東京カレンダー編集部の食いしん坊6名が訪問。 アルコール片手におよそ3時間(長い……)。トラジの新しい味をたっぷり堪能してもらった。...
神田駅から徒歩30秒というアクセスの良さが魅力。入口には立ち飲みスペースもあり、待ち合わせでの利用も可。「YAKINIKU & WINEを気軽に楽しむ」をコンセプトにしているだけあって、ワインの品ぞろえも豊富。 カウンター席で少人数での女子会を開くもよし、ゆとりある個室でワイワイ騒ぐも良し。シーンに合わせた使い方ができる。スタイリッシュなインテリアや入口に置かれている牛のオブジェも楽しさを増幅させる。...
2010年2月、ランチに登場して以来、今も一番人気の“24時間熟成ラザニア”。ディナーでの要望も多く、夜は裏メニューとして提供。18,000食以上が提供されてきた。 今回、オープン8周年を記念して、ディナーメニューに正式に仲間入りとなった。店舗名:トラットリア カンティーニ 所在地:千代田区神田美土代町11-1 神田KMビルB1F 営業時間:ランチ:11:30~(L.O.14:00) ディナー:17:30~(...
肉屋として明治5年に創業。すき焼きの提供は、同12年から。以来、愛されてきた老舗の美味はミシュランからも評価され、星を獲得している。 その肉を受け止める割り下は、一子相伝のレシピで作られていること。上品な甘さで、肉に程よく絡み、肉の美味しさを引き立ててくれるのだ。さらにそれをくぐらせる溶き卵は、肉に負けないようにと2Lサイズ。そして、仲居さんが食べ手のスピードに合わせ、肉を一枚ずつ丁寧に焼いて供してくれるのだ。これで美味しく...
こちらも負けず劣らずの老舗店。肉屋として明治5年に創業し、すき焼きの提供は、同12年から。以来、愛されてきた老舗の美味はミシュランからも評価され、星を獲得している。 美味しさの理由はいくつもある。使用される黒毛和牛はもちろんA5だが、中でも飛び抜けて美味しいことから「トビ」と呼ばれるものであること。その脂は融点が低く、口に含むとゆるりとトロけ、コクある肉の味がグッと広がる。 その肉を受け止める割り下は、一子相伝のレシピ...
明治12年に創業したすき焼きの老舗『いし橋』。高垣麗子さんは、ここにいるだけで“落ち着く”と話す。 「ここは木造建築で、戦後すぐに建てられたお店はとても趣きがあって落ち着きます。私はお肉が大好きなのですが、すき焼きならここが一番! 仲居さんがついて丁寧に焼いてくれるのですが、その焼き加減が絶妙です。仲居さんたちがいるからこそ、上質なお肉がこの味にまで仕上がるんでしょうね。実は、この取材の1週間後にも予約を...
肉屋として明治5年に創業。すき焼きの提供は、同12年から。以来、愛されてきた老舗の美味はミシュランからも評価され、星を獲得している。 美味しさの理由はいくつもある。使用される黒毛和牛はもちろんA5だが、中でも飛び抜けて美味しいことから「トビ」と呼ばれるものであること。その脂は融点が低く、口に含むとゆるりとトロけ、コクある肉の味がグッと広がる。...
神保町ってなぜかカレーと餃子のお店が多いんです。そんな神保町で昭和33年から長く愛されている老舗がこちら。 「餃子は皮が大事だ!」と日ごろから私が言っているのを覚えていたシンガーソングライターの大石由梨香さんが「ちはるの好きな水餃子だと思う」とすすめてくれたのがスープ餃子。塩味の鶏ガラスープに、もち肌の餃子が浮いています。口にすると、確かにパーフェクトなもちもち具合。皮を見せてもらったら、すごくよく伸びる、弾力のある皮でした。...
とんかつフリークを自認するなら、一度は試してみたい逸品が、ここ『ポンチ軒』の名物「究極のヒレ一本揚げ」である。豚は、旨みの濃い沖縄豚。これをゴマ油とコーン油をブレンドした揚げ油で静かにゆっくりと揚げていく。 「中心部まで火を通しつつ、パサつかせないよう揚げるには、温度のキープが肝心。140℃をキープしながら、約15~20分ほど揚げたら、今度は145℃に揚げて約5分。周りをカリッと揚げ切る」のが、『ポンチ軒』スタイルだ。 ...
この店のとんかつは、グルマン達には周知のところだが、実はもう一つ、知る人ぞ知る名物メニューがある。〝手切り豚しゃぶ〞だ。 文字通り、手で切った厚切り(3〜4㎜)の豚肉を使い、食べ応え満点。 手切りにする理由は、「肉の断面に微妙に凹凸ができるため、口の中に入れて噛んだときに、食感がいいのはもちろん、肉から旨みがたっぷり出てくるんです」と店長。...
当店の前身は赤坂にあった洋食店『フリッツ』。「肉を生かすも殺すも揚げ方次第」という職人の技が堪能できる名店だ。 「肉がきめ細かく、豚肉の甘さが感じられるとんかつ。コロッケやメンチカツなども他のメニューも充実しているので、僕にとっては心ゆくまで食べて腹一杯、幸せになれる店です」...
東京カレンダーでもたびたび登場するニューウエーブとんかつ。恵比寿『かつ好』と赤坂『フリッツ』という名店出身の料理人による強力タッグで生まれた店。なかでもマッキー氏は、特ロース豚かつ定食をリコメンド。 「衣が主張しすぎることなく、肉を活かすそのバランスは天晴れ。オリジナルのウースターが豚の甘さを際立たせてくれる」 とんかつ以外のフライものや酒にあう肴もズラリ。ぜひ行きつけにしたいお店。...
牧元:食べ方というのは個人の好みだから、押しつけるものではないと思うんです。僕だって店の人に「最初のひと口は塩で食べてください」と指図されたりすると、「えぇい!しゃらくせぇ!」ってなるしね(笑)。 浦風:卓上に選択肢を用意したら、あとは客に任せろと。 牧元:それでいいと思うんです。料理に力があれば、食べる側も考えるようになるからね。とはいえ、あえて言えば、とんかつは豚肉をより美味しく食べるための料理...
肉料理のつけ合わせとしてよく出てくる、フランス・オーベルニュ地方の郷土料理。じゃがいもとチーズがたっぷり入った、粘り気のあるいも料理。 フランスの中南部オーブラック地方の郷土料理。粘度が非常に高く、餅のようによく伸びる。 『ビストロ アリゴ』では店名に掲げているように、看板メニューに据えている。ビストロでこのメニューが出てくると、ほっとして嬉しくなる一品だ。...
ここだけ時が止まっているかのような木造建築。ガラス戸を開くと、ワイングラスを片手に人々が語り合う空間が広がる。意外性のあるこの光景が『ビストロ アリゴ』の魅力。 相手の驚いた表情を眺めつつ、酒を酌み交わせば愛情も一層深まるというもの。供されるのは男らしい骨太ビストロ料理と、これもまた予想外。...
軒先には木箱に入った空のワイン瓶、ビストロなのに和のテイストが漂う店構え。がらりと引き戸を開けると、すでにあふれんばかりの人が! 1階は立ち飲み、2階は座敷。立ち飲みカウンターで、少しずつ場所を譲り合ってくれるお客たちに紛れ込んで、ようやくひと心地つく。さあ、ワインだ! 木造の元氷屋の建物をリノベーションした店内。立ち飲みなら商店時代の店先から入り、2階の座敷なら横の玄関から入る。...
神保町の路地裏はここ数年で随分と古本屋が増えた。元来、世界的古書店街として知られる街だが、より趣味性の強い小さな店が生まれている。そんな界隈を散策すると、ランチメニューの黒板を掲げた古い家が。軒先には木箱に入った空のワイン瓶。聞けばビストロだそうだ。 ならばと勇んで夜7時半、がらりと引き戸を開けると、すでにあふれんばかりの人が! 1階は立ち飲み、2階は座敷。少しずつ場所を譲り合ってくれるお客たちに紛れ込ん...
これから春にかけて美味しさを増していくイチゴを味わうのにもってこいのスイーツを販売するのが明治17年創業の『近江屋洋菓子店』。 最近はイチゴと聞くと冬をイメージする人が多いが、本来は4~5月がイチゴの旬といわれている。 見た目のはホールケーキのように円形であるが、直径は約9㎝と食べきりサイズ。これならば、ひとりでペロッと平らげることができるだろう。...
小さい頃、「あぁ、ホールケーキを丸ごと一個一人で食べられたら幸せだな。」と思った事はないだろうか? 『近江屋洋菓子店』で販売されている「いちごサンドショート」は、すっかり大人になってしまった胃にも、すっぽりおさまりながら、あの夢を叶えてくれる逸品。...
「僕にはわかります。西内先生はエンタメ作品でこそ、力を発揮できる方です」 仏頂面の彼女に、そう語りかけた。 甘い物が好きな彼女に合わせて、神田の『近江屋洋菓子店』を打ち合わせ場所に選んだ。ここのイチゴサンドショートを、彼女は気に入るだろうと踏んだからだ。...
実のある美味しいものをお渡しして、みなさんで集まって、会話が弾む要素をお届けしたい。 そんな時は、箱から出した瞬間、歓声が上がるカラフルな『近江屋洋菓子店』の「フルーツポンチ」がいい。 カラフルでおしゃれで手土産にピッタリ。サイズも3種類あり、人数によって選べる。 “品質の良い洋菓子を良心的な価格で”が信念の老舗『近江屋洋菓子店』。毎日市場へ足を運び、一級品のフルーツを仕入れている数少ない洋菓子店...
シンガポール料理と自然なつくりのワインを楽しませるビストロとして注目を集める『松記鶏飯』。軟らかい鶏の胸肉をパクチーとともに食すシンガポールライスはもちろん、脇を固めるメニューも酒場らしいラインアップで足繁く通いたくなる要素が満載。...