「で?本日の一番人気はどなただったの?」 皆を見送った後、ルナは健太と二人で『プレゴ』でお茶をしながらプチ反省会を開く。 「男性陣の一番人気は麻里ちゃんかな。でも小林さんは美緒ちゃんもいいって言っていたけど」 自己紹介の後、美緒は小林に狙いを定め、妙にボディタッチしながらずっと彼の隣をキープしていた。 他己紹介は、その女性の本性が露骨に出る。 きちんと相手を立てた紹介ができる人は、人としても魅力的...
「お笑い芸人じゃあるまいし、今更そんなニューヨークに行って挑戦とかウケるね。」 俊平が隣で笑っている。 たしかに、私も同じことを思った。それに今でも、夢に描くようなお城住まいではなくても、まぁまぁ良い暮らしはできているはずだ。 年上の嫌な彼氏・リュウジと別れた後も、彼に紹介してもらったWEBエディターの仕事は続けており、どちらかというと順調だと聞いた。 何故このタイミングで、急に真理亜はそんなことを言い...
日本酒が408銘柄もあるだけで相当贅沢な機会であるのに、各開催都市で話題の人気レストランによるアペタイザーが用意される。人気レストランのアイディアと技術を結集した日本酒に合う特別メニューがずらりと並ぶ、夢のコラボが実現するのだ。 東京においては、和食はもちろん、イタリアン、フレンチ、スパニッシュ、中華など。様々な料理ジャンルのレストランをラインナップ!日本酒はビギナーだけど、美味しいものなら大好き♪という食いしん坊さんにも愛...
1998年に地酒のインポーターとして渡米して以来N.Y.を拠点に活躍をしてきた酒ソムリエの赤星慶太氏が、2015年夏、自身の思い描く日本酒バーをオープンした。 料理を手掛けるパートナーは、ともにニューヨーカーを魅了してきた熊谷道弘氏。和魂洋才、計算された繊細な味わいが日本酒に寄り添う。 日本酒は常時180種類以上をストックし、ペアリングは¥3,780~。明け方4時まで営業しているので、最後の一軒に訪れて極上の日本酒で〆るのも粋...
夏バテなのか、それとも夏休みぼけなのか。身体が本調子ではなく、はっきしいってだるい。そんな時は百薬の長“SAKE”を飲んで、だらけた身体をシャキッとさせるべし。 そんな時、知人から、「日本酒の美味い店が麻布十番に出来たよ」との報が。善は急げ、早々に仕事を片付け、副編を連れて伺う事に。そのお店の名は『赤星とくまがい』。 接客&ソムリエの赤星さんと、料理担当のくまがいさんがオープンした日本酒のレストラン...
朝子はいてもたってもいられず、今井亜沙子のここ最近の取引を調べ始める。 知りたいような知りたくない様な複雑な気持ちだったが、調べる手を止める事は出来なかった。 ひと通り調べ終えて、朝子はため息をつく。 ーこの1ヶ月の亜沙子の大口取引のほとんどが、私の前任からのお客さんで決めた数字だったんだ…。 亜沙子に対して一瞬怒りがこみ上げてきたが、それはお門違いだと我に返った。 後任が来る前に、前任の顧客を今...
多数のメディアでも紹介され、著名人や食通も通う麻布十番の名店『十番右京』。その魅力は、箸を休める暇がないほど贅沢で、美しい料理の数々である。 まず紹介したいのは「海の卵かけごはん」だ。食べるのを躊躇してしまいそうなほどの美しさはまさに「宝石」。うに、イクラ、上品に盛られたキャビアという3種の魚卵を贅沢に使用している。 「卵の下に特製のタレがかかっているので、卵を潰し、よく混ぜて召し上がってください」とおすすめの食べ方を...
数種類の前菜を食べ終える頃には魚料理が出来上がり、それが終わる頃には肉料理が完成した。 皆、口々に褒め称えていたが、特に感動した様子だったのは、公平だ。 「知樹くん、本当に…本当に美味しいよ!それに、久しぶりに家庭の味を思い出して、心まで温かくなったよ…。料理ができる男って最高にカッコイイなあ。良かったら僕にも今度、料理を教えてもらえないかな。僕も明日香に作ってあげたいんだよ」 興奮する公...
鳥居坂下近くの和食店。居酒屋以上割烹未満といった使い勝手のよさが嬉しい。「トリュフやウニ、キャビアといった高級食材をふんだんに使いながらもリーズナブルに提供してくれるので、肩に力を入れることなく、食事と会話が楽しめる。よりカジュアルに楽しみたいときはテラス席もオススメです」...
「十番にある右京とまた雰囲気が違って、面白いですね!」 店内を物珍しそうにキョロキョロと見渡す陽菜。 「本当だよね。でも、十番店の名物料理は、恵比寿店でも楽しめるみたいだよ。」 話題が弾む店、というのは有難い。 初デートで沈黙が続くほど怖いことはない。店を切り口に会話が弾むと、その後の会話も続けやすくなる。 そこからお互いに、色々と話し始めた。仕事のこと、休日の過ごし方、家族構...
多数のメディアでも紹介され、著名人や食通も通う麻布十番の名店『十番右京』。その魅力は、箸を休める暇がないほど贅沢で、美しい料理の数々である。 まず紹介したいのは「海の卵かけごはん」だ。食べるのを躊躇してしまいそうなほどの美しさはまさに「宝石」。うに、イクラ、上品に盛られたキャビアという3種の魚卵を贅沢に使用している。 「卵の下に特製のタレがかかっているので、卵を潰し、よく混ぜて召し上がってください」...
完全なる肩透かしを食らい、口惜しさで一杯になりながらも、江森は甲斐甲斐しく『十番右京』へまゆこを連れて行った。 ここは人気店だが、少し遅めであれば席が空いていることもある。 まゆこはよく飲みよく食べた。そして本来の強気さを取り戻し、二人はすっかりいつもの調子で、とりとめのない話で盛り上がった。 江森から不完全燃焼感は消えなかったが、深夜3時近くまで飲み明かし、まゆこと別れた後は、心はなぜか...
麻布十番でもトップの人気を誇る実力派酒場。食事メニュー約100種類、和酒250種と、何回行っても飽きさせないので、ここに来たことがある女性でもテンションは上がる。 個室はないが、極端に騒がしくない限り6人くらいのグループでも落ち着いて話すことができる。さらに「宝石箱出してくれる?」と言えばでる裏メニューは戦闘能力の高い女子に響く一品だ。 他にもお酒をミニサイズでも提供してくれるなど、女性にやさしい心...
「美穂ちゃん、誕生日に何かしたいことある?」 優一と同時進行で進めていた、外科医で38歳の達也が優しく微笑んでいる。優一が面倒になって以来、この達也と会う機会が増えていた。 「えー達也さんと過ごせるなら何でも嬉しいです。」 そう言いながら、マリエのようなセリフを言っていることに自分でも驚く。一体、いつからこんなことを言うようになったのだろうか... 「そんな嬉しいこと言ってくれると張...
小腹も満たしながら、酒が飲みたいという人におすすめなのが「イクラ/うに/キャビア おちょこ丼 3個セット」。注目したいのはキャビア丼。 ただキャビアをのせているだけではなく、キャビアの塩気に合うよう海苔が混ぜ込まれており、磯の香りが喉を通る頃にふわりと抜けていく。 岡田氏のこだわりは、塩イクラを使用するところ。醤油漬けのイクラよりもねっとりとした味わいが、お酒のあてにもなるイクラ丼と言えるだろう。...
三井さんの気持ちを突き動かすのは、世の中の常識や旧態依然として今の時代には最適でないシステムを疑い、それを変えていこうとする人だという。 「僕は弊社の経営陣、特に自分と歳も近いCOOをとても尊敬しています。夢やビジョンだけを無責任に語るようなタイプの経営者ではなく、簡単には実現できないけれど、実現すればとても価値のあることを社員に伝え、それをかたちにできる人。 こんなに尊敬できる人のもとで仕事を...
美味しいものを食べ込んだうるさ方の舌をも満足させる料理と、圧倒的な日本酒のラインナップ。となれば人気店なのは必然で、秋山さんもお気に入りの1軒だ。 オーナー・岡田右京氏とも懇意にしているということで、魚卵好きの具義さんのために岡田さんが考案した裏メニューは、その名も「宝石箱」。高級食材を惜しみなく使った究極の丼だ。...
出会いから1ヶ月ほど経ったある日、麻布十番の『右京』に誘われた。東京でのナイトライフを満喫している彼は麻布十番が大好きで、商店街からすぐ近くの七面坂沿いのマンションに最近引っ越したらしい。 彼は関西人らしくよく喋った。自分の生い立ちから仕事の話まで、テンポよく飽きさせない話術はさすがだった。茶髪でやや長髪の髪型は東京出身の洗練された男性と比べると垢抜けないが、そんな風貌もお調子者の彼のキャラクターにぴ...
「Dating(デーティング)」という英単語をご存知だろうか。 海外、特に米国の若い男女の間でよく使用される言葉だ。正式な恋人関係ではなく、カジュアルにデートやそれ以上の行為を楽しむ。いわば「検討期間中」が「デーティング期間」にあたり、米国では文化として成り立っている。 そこから真剣交際、結婚に発展することも少なくはないが、そこであっさり離れてもお互いに責任は負わない 。彼氏がいる訳ではないので、複...
麻布十番でもトップの人気を誇る実力派酒場。食事メニュー約100種類、和酒250種と、何回行っても飽きない豊富なラインアップも常連が多い理由。 「個室はないんですが、その日のお客さんが極端に騒がしくない限り、6人くらいのグループでも落ち着いて話せます。名物のトリュフたまごかけご飯やフォアグラ丼がおすすめです!」(大村さん)。 酒をミニサイズでも提供してくれるなど、女性にやさしい心遣いも人気の理由だそう。...
「まぁまぁ。」と同僚になだめられながら、さっきまで一緒にいた合コンの女の子たちが、早々に一件目で帰ってしまった件について、終電までグチグチと話していた。 ―俺はもう少しここで飲んでいくか…― 同僚と別れた後も、カウンターで一人飲み続けることにした。一人で飲む事自体は彼にとって珍しいことではない。だが、転勤から2週間と少し、右も左もわからないまま仕事では初受注を達成し、今日の合コンを終え、内心、静かに...
そんなことをすっかり忘れていた4ヶ月前のある日。仲の良かった友人の誕生日会をしようと、5人でグランドハイアットの一室を借りて、ちょっとしたパーティーをしていた。 朝方、眠れなかった私は、朝食までに少し散歩をしようと、けやき坂を歩いていた。そこで偶然、亮介さんが六本木のマンションから、ジョギングウェアを着て出て来たのを目撃した。 ーあれは間違いなく亮介さんだ。日本に帰ってたんだ…。その上六本木に住んでるなんて。こんな...
麻布十番の住宅街に潜む一軒のBAR。扉を開けると、石壁と太い梁のある天井の静謐な空間が広がる。 こちらでは、フレッシュフルーツのカクテルをはじめ、コニャック、アルマニャックなどのフルーツを使った蒸留酒を楽しめる。オールド・ヴィンテージのコレクションも充実。心落ち着く空気に心癒される。...
浩介からプロポーズを受けた数日後、追い討ちをかけるようにFacebookのタイムラインに啓一の結婚式の様子があがってきた。相手は、関西の財閥系企業の娘。 ―なんで、こんなタイミングで。 自分の下に戻ってくるかもしれない。という淡い期待が完全に消し去られたことに意気消沈せずにはいられなかった。 環境はいつしか人をも変えてしまう。「あのまま2人東京で就職できていれば」という想いは、8年経った今も有...
麻布十番の住宅街に潜む一軒家の扉を開けると、石壁と太い梁のある天井が目に入る。その静謐な空間が『バー ラ ユロット』だ。 フレッシュフルーツのカクテルも見逃せないが、コニャック、アルマニャック、マールなど、フルーツを使った蒸留酒、それもオールド・ヴィンテージのコレクションも目を見張るものがある。「食事の後に飲む一杯こそ、最も大切にしたい」という。...
さあ、夜風に身を任せつつ、次へ行こう。まるでパリの街角にあるような石畳のパティオを通り抜け、大黒坂、暗闇坂、狸坂を上り下りる。教会を過ぎて角を曲がり、ポツンと明かりが灯る扉の前へ。 二軒目はモダンから趣向を変えて、グッとクラシックに。店主、川瀬彰由氏が「廃墟となった教会」をイメージしたという『バー ラ・ユロット』である。 店内は飛騨高山の古民家からとった梁が頭上に渡り、19世紀後半のヴィクトリアンの家具など...
その帰り道、タクシーに揺られながら昔住んでいた3年間を思い出していた。 あの時、私は毎晩この界隈で遊んでいた。 十番とは不思議な街で、一度ここに住み、そしてこの縄張りで遊び始めると浮気ができなくなる。他の場所へ出かける欲が失せてしまうのだ。 当時、私には大好きだった15歳も年上の彼がおり、彼がこの街の全て教えてくれた。 私は住所で言うと南麻布一丁目、二の橋を少し奥へ行ったマンションに住んでおり、彼は元麻...
壁一面のセラーに多くのワインが揃う。オープン以来人気のタイカレーは、ココナッツミルクやオイスターソースの甘みと旨みの奥に、汗が吹き出す辛さ。この味に負けないウイスキーとのマリアージュもぜひ味わって欲しい。 シロップとライムジュースに、ミントの葉を閉じ込めた氷を加えたモヒートも人気だ。...
克典さんと出会ったのは約半年前でした。32歳になった私は、仕事に生きるのか、結婚していわゆる一般的な幸せを手に入れるのかですごく悩んでいました。 仕事も頑張りたいけれど、忙しくなればなる程結婚から遠のいていく恐怖。仕事が増え、収入も上がって責任も重くなっていくのは嬉しい反面、その分恋愛する気は失せて行く一方で。 今から振り返れば、どちらも中途半端だったんですよね。でも自分の幸せがどこにあるのか分...
麻布十番の裏路地にあるビルに、肩肘張らない開放的なバーがある。それが『月光浴』だ。壁一面に設置されたセラーにはワインが揃い、十番ならではの幅広い客層をも満足させるラインナップ。で、カレー。オープン以来人気のタイカレーが目当てで来店する人も少なくない。見た目はココナッツオイルが効いたマイルド味と思いきや、汗が噴き出す辛さ。グリーンカレーペーストを炒める時間を変えることで絡みを調整しつつ、コクを最大限に引き出してい...
肩肘張らない開放的な雰囲気のバー。壁一面のセラーに多くのワインがそろう。オープン以来人気のタイカレーは、ココナッツミルクやオイスターソースの甘味と旨みの奥に、汗が吹き出す辛さ。グリーンカレーペーストを炒める時間を変えることで辛みを調整しつつ、コクを最大限に引き出すのだ。この味に負けないウィスキーとのマリアージュもぜひ。...
白い壁に有名メゾンのサインが目立つこの店のオーナーは「季節ごとに、味わうシャンパーニュのタイプを変えて楽しんで下さい」と話す。 今の時期なら、セック(半甘口)がオススメ。この秋の限定品テタンジェ ノクターン スリーヴァー(右)は、ボトルの煌めきも美しく、味わいも実にエレガント。マリリン・モンローに愛された、パイパーエドシックのヴィンテージは、華やかなパーティーシーンに映える。 ディナーの後に、シャンパーニュで〆るのも、...
店を出た麗子は、足早に目的地に向かう。 今夜は『ザ バー オールド &ニュー アザブ』に立ち寄った。...
麻布十番駅からほど近いビルにある、重厚感溢れる雰囲気のこちらは、2007年のオープンから地元人に愛されるオーセンティックなバー。 店主は、帝国ホテル 東京のオールドインペリアルはじめ17年間、政財界や海外VIP相手に酒を作り続けた草川知浩氏。VIPも納得の味と接客を気軽に味わえる。...
ブームが生まれたほど人気のB級グルメといれば、たまごかけご飯(TKG)!ココでは高級食材(トリュフ)がたっぷりかけられた「トリュフTKG」が味わえる。 十番ツウならもうご存知だろう。『歌京』は“大人が楽しめる2軒目”をコンセプトに、日本酒Barとして麻布十番でトップクラスの人気を誇る実力派『右京』が手がけた姉妹店。80年代を中心に70年~90年代のJ-POPや歌謡曲など”ナウい“曲がかかる懐メロダイニングバーだ。 黄身...
これほどアラフォーの目を輝かせる店もそうそうないだろう。ここ『歌京』では、中年男性が少年がえりする瞬間がたびたび目撃される。 それは、麻布十番にこの夏オープンしたばかりの懐メロダイニング。一歩店に足を踏み入れ聞こえてくるのは、往年のヒット曲や、「懐かしい〜!」と連呼する男性客の声、「W浅野のどっちが好き? オレ、ゆう子」なんて会話など。...
「見て、これが僕のワイフ。」 差し出されたiPhoneには、顔の大きさも体型も輝夫そっくりの巨大な女性と、彼女の腰に窮屈そうに腕を回す彼の姿があった。二人とも海外コミックに出てきそうな満面の笑みだ。 エレナは無性に楽しい気持ちになってきた。「輝夫がいると場が華やぐ」と忠之もケラケラ笑っている。『kaion701』 麻布十番駅近くのマンション一室にある隠れ家バー。インターホンを押して入る非日常の空間で、東京タワーの...
麻布十番の夜を語るなら知っておくべき老舗。90年代にオープン。店内は竹窓や掛け軸など和の装飾が施され、巷のバーとはひと味違った上品な落ち着きがある。 まだシガーが珍しかった時代の開店当初から様々な銘柄をそろえる店主、小野氏のこだわりはさすが。祭りの余韻は大人の酒とシガーでしっとり冷ましたい。...
たれ込みがあったんですよ。「いいヘンタイがいますよ」って。操は堅いが腰は軽い。さっさとグーグル先生に住所を入力したら、十番稲荷神社をどうしても指すんだけど、鵜呑みにせず、アナログの地図で探すこと。麻布十番商店街の小道を入った場所に、「GenYamamoto」がある。 単品注文も可だが、ここはおすすめのコース仕立てを。するとエギュベルのジンに手作りの梅ジュースとレモン、ソーダ少々を加えた一杯目が、小さな折敷にぬれた青葉を携えて現れ...