“感嘆の味わいに、奮発してしまう。 冬が来るたび足を運ぶ、極みの美味”
その店は、六本木の繁華街から路地を入った一画にある。創業30余年になるふぐ店だ。ぱりっとした暖簾、白木のカウンター。小体な店のしつらえは玄人好み。シーズンのピークを迎えるこれからの時期、ふぐ好きがこぞって集うのだろう。林真理子さんも、毎冬必ず訪れるという熱狂的なファンのひとりだ。 今回“究極のひと皿”に推し、「芸術的」と評するのが、白い大輪を咲かせる「ふぐ刺し」。形が良く、身が締まった身欠きのふぐは2日間ほど寝かし、刺身は厚めに...