餡を包むのは注文が入ってから。ラードを敷いた鉄鍋で蒸し焼きにすれば、五香粉が心地よく香る「ふつう」の完成だ。豚と白菜を中心にセロリなども入った、この餡が昭和29年の開業以来、不変とは驚くが、この店は変わり餃子も名物。 ホクホク感が楽しい「にんにく」は古くからある定番で、2代目がピザから着想、「エダムが一番合った」という「チーズ」もあるが、これは今の場所に移転した45年ほど前の誕生というから、また驚く。オリジナリティを追求した...
ラーメン激戦区の高田馬場駅周辺から少し歩くと辿りつくラーメン店がこちら。 「学生時代にピアノを習っていた頃に通った馴染みのお店です。カレーやラーメンが多い街なので、たまに立ち寄るんですが、今でもこの黒いラーメンとチャーハンを目的に訪れますね」 こちらの店は〝京都ブラック〞の名称で親しまれ、黒いラーメン&チャーハンの元祖ともいわれる、昭和13年に開業した京都駅前の屋台中華そば『新福菜館』で修業した店主が独立。改良を重ねて...
斉藤元志郎シェフの右腕として長年『旬香亭』を支えてきた古賀達彦シェフ。隠れ家レストランでおまかせを中心にしてきた赤坂とは一転、2014年11月にオープンしたこちらでは広々した店内でメニューを広げ、組み合わせを考えるのも楽しい。 「間口は広がったと思いますよ。地元のお客様がふらりと、というのも赤坂ではまずなかったことですから」と、古賀シェフ。...
斉藤元志郎シェフの右腕として長年『旬香亭』を支えてきた古賀達彦シェフ。隠れ家レストランでおまかせを中心にしてきた赤坂とは一転、2014年11月にオープンしたこちらでは広々した店内でメニューを広げ、組み合わせを考えるのも楽しい。 「間口は広がったと思いますよ。地元のお客様がふらりと、というのも赤坂ではまずなかったことですから」と、古賀シェフ。とはいえ、ガストロバックを使って野菜をシャキッとさせたサラダや熟成肉のステーキ、季節の...
斉藤元志郎シェフの右腕として長年『旬香亭』を支えてきた古賀達彦シェフ。減圧加熱で真空状態にできるガストロバックを使って野菜をシャキッとさせたサラダや熟成肉のステーキ、季節のフルーツを使ったかき氷など、メニューからは“ただ者ではない”感がひしひしと伝わってくる。 最後に供されるデザートのかき氷は、これを目当てにコースを味わいにくるファンもいるほど。煮詰めて旨みをひきだしたイチゴ果汁と、フレッシュな果実のハー...
黄昏が訪れる頃、不忍通りの裏通りに穏やかな灯が点る。大正から昭和にかけて、多くの文士が居を構えた雑司ヶ谷。そんな時代、山窩小説家として活躍した三角寛が執筆に励んだ邸宅を、平成元年、一人娘が女将として料亭に。現在は、女将塾が経営をしている。 築90年ほどになる建物は、ほとんど手は加えておらず、真紅、濃い鶯色、茶褐色……etc.三角寛が自ら色を調合し塗装を施した各部屋の壁は、目を引く彩り。 全6室が、まったく異なる個性を放...
繁盛店のDNAを持つシェフの独立には並々ならぬ期待と注目が寄せられるものだが、そのプレッシャーをものともせずに快調なスタートを切り、話題を集めているのが、目白の『ル・ヴァンキャトル』だ。 シェフの北野智一氏は弱冠33歳ながら、中目黒時代の『コム・ダビチュード』で2年、六本木の『ル・ブルギニオン』で7年間スーシェフを務めた実力派。それぞれの店でフランス料理の技術はもちろん、店のゲストやスタッフ、食材の生産者と真心を持って関わること...
個性的なとんかつ店が乱立する高田馬場にあって、異彩を放つのがこちら。まずその揚げ方。油の温度を調節し、蒸すように独自の方法で揚げるという手法をとる。 「しっとりした粗いパン粉を使う衣は淡いきつね色に、中心部をロゼに残した職人仕事。衣が軽く、肉は優しい甘みに満ち、きめ細かい。塩で食べれば甘味が引き立つ」 とマッキー氏。唯一無二の職人技で舌鼓を打ってみては?...
ミョウバンなしの「塩水ウニ」が味わえるのがここ『利尻うに小屋』。まずはやっぱり、水うに刺しからスタートしたい。この日は、ムラサキウニ(画像手前)とバフンウニの2種類が登場。 雑味がなく上品なムラサキウニに対し、バフンウニは舌に乗せた瞬間、味蕾と脳でほぼ同時に濃厚な甘みを感知。来店する9割9分の客が注文するというのも納得だ。ねっとりとコクが広がり、思わず言葉を失う。さて、〆は「うに茶漬け」で決まりだ。熱々の出汁はカツオ&昆布が...
~ナンに挟むことで際立つ酸味の強いマッシュポテト~ 具材として使用するため、ビネガーを効かせた強い味わいに。現地ではジャガイモに、鶏の胸肉やゆで卵、キュウリ、ニンジンなどを材料として使用する。トマトやピクルスとともに、焼き立てのナンに包んでいただく。...
紀元前より古代ペルシャとして繁栄してきたこの国は、食文化も奥が深い。たとえば羊料理である「マヒーチェ」は、魚の輸送が困難な内陸部に住む王様のために開発されたという逸話を持つ。 魚に見立てて盛り付けられた羊の希少部位は、24時間かけて煮込んだだけあり、驚くほどしっとりと柔らか。特殊な血抜き処理をした肉を使用しているため、クセもまるでない。そんな宮廷料理から家庭料理までの幅広いメニューをいただけるこちらの店は、ペルシャ絨毯が敷き...
~イラン料理は酸みが決め手後引く酸っぱさの漬物~ イランのピクルスは多彩な酢と具材を使い分けるため、ニンニクやセロリ、トウガラシなどバリエーション豊か。白ブドウ酢を使用した酸みの強いものが定番。...
パリっとした食感が特徴のイラン式ナンに、多数の香辛料で漬け込んだ鶏肉をサンド。ピクルスの酸味がアクセントに。¥600...
今回のテーマ“とんかつ”は今、新時代を迎えている。 銘柄豚を厳選し、パン粉や揚げ方、付け合わせなどに工夫を重ね、優れたとんかつを出す店が増えているのだ。そのため、親父臭い、油臭いという従来のイメージが変わってきて、女性客が増えている。 その代表が、高田馬場の雑居ビルの地下階にある『成蔵』だ。白を基調とした内装やモダンジャズのBGMなど、とんかつ屋らしからぬ雰囲気も楽しいが、なによりとんかつが素晴らしい。お昼の「ロースか...
ロースの芯約3cmの厚切り230gの大ボリューム。低温から徐々に温度を上げて揚げ、ほの甘い肉汁を閉じ込める。 「脂が口どけよく、噛めばするっと溶けてしまう。こんな優しいとんかつは、なにもつけないか、塩だけで食べてほしい」とマッキー氏。...
かたや、料理評論家・山本益博さんと共に「とんかつ会議」を主催するほどのとんかつ第一人者マッキー牧本氏と、そなた、グルメで知られる元力士・浦風親方。 肉質が一気に向上し、揚げ方も進化した現在、ふたりのとんかつ好きが、2015年を代表するとんかつ店をそれぞれ10店舗づつ選出。 まずは、進化を続けるとんかつをどう選び、そしていかに愛するべきか。奥深きとんかつ道のイロハをここにて伝授。本日から5日間連続、今年を...
高田馬場に店を構える人気とんかつ店。ランチの定食はコストパフォーマンスの高い一皿。「低音からじっくり揚げられたとんかつは試す価値あり」(牧元)...
まず席についたら各7~8種ほどの前菜とメインの中から、好きな料理を1品ずつ選ぼう。メニューは仕入れ状況などにより変更があるので、訪れる度に新たな味に出会えるのも嬉しい。 この日は前菜に「イベリコ豚と鴨のリエット」、「田舎風お肉のパテと大和ポークハム、スペイン産チョリソー、サラミ、バイヨンの生ハム」を、そしてメインには、「フランス産 鴨のコンフィー」、「アッシュパルマンティエ」をセレクト。...
5名以上座れるテーブルがひとつなので、大人数での予約はかなり困難だ。確実に来店したいなら少人数で臨むべき。ポイントは、朝10時の予約開始時間に電話すること。...
15周年を迎えた、プリフィクスコースで味わうフランス料理店。ディナーコースが¥2,800というコストパフォーマンスのよさから、1 ヵ月先までしか受け付けていない予約はすぐに埋まってしまう人気ぶりだ。 メイン料理で選べる「ホロホロ鳥のロースト グランメール」(入荷状況による)は、2人で丸ごと1羽供されるメインディッシュ。40 ~ 50分かけてじっくりと火を入れた鶏は、しっとりとした食感で冷めても味わい深い。...
今、東京でもっとも多くの香辛料を使用するマーラータン店といえば、間違いなくここ。 鶏ガラと豚骨を煮込んだスープに加える多彩な香辛料は50~60種類ほど。軸となるのは、ジワジワと深い刺激を感じさせる麻椒や塩気とコクを出す豆板醤。さらにショウガ科の山奈、シナモンとして知られる桂皮なども店の個性を出すのに欠かせない香辛料だが、これ以上は企業秘密らしい。7~8割が中国人客という同店には、かんぴょうに似た形状の干し豆腐やランチョンミー...
言わずと知れた、ボリューム丼の有名店。神戸生まれの「ローストビーフ丼」で一躍注目を集めたが、これと並んで人気なのが、アメリカ産ブランド牛を使用した「ステーキ丼」。ローストビーフ丼に負けない迫力で、食べる前から楽しませてくれる。 ステーキは、肉そのものの旨みをガツンと感じられるよう絶妙な火入れを施されたミディアムレア仕上げ。歯を押し返す弾力がありながら、難なく噛み切れる柔らかさも併せ持つ。行列必至の人気店だが、一食の価値ありだ!...
神戸で人気に火がつき、東京進出を果たしたのが昨年。以来3時間待ちの日もあるという、今東京でもっとも行列の長い店のひとつがここ。 ほとんどの人のお目当てが、見た目も大迫力の「ローストビーフ丼」(880円)だ。厳選した赤身肉を使った柔らかなローストビーフはさることながら、魅力は他にも。 まずごはんにピリ辛のしょうゆダレ、肉の上には玉ねぎなどを一緒に煮込んで甘みを加えたしょうゆダレをかけ、最後に卵の黄身と、さわやかな自家製ヨ...
神戸で人気に火がつき、東京進出を果たしたのが2014年。以来こちらの高田馬場店は3時間待ちの日もあるという、今東京でもっとも行列の長い店のひとつがこちらの『Red Rock』。いま、2店目の原宿店もオープンし、乗りに乗っている。 ここでやっぱり食べたいのは、こんもりとローストビーフが乗った見た目も大迫力の「ローストビーフ丼」(880円)だ。厳選した赤身肉を使った柔らかなローストビーフはさることながら、魅力...