金沢で同窓会があった翌週の、フライデーナイト。 私は六本木にいて、迷いのない足取りでエスコートしてくれる男の背中をうっとりとした気持ちで眺めていた。 −360度、完璧だわ。 『鮨十』で食事を済ませた後、「もう少し飲むでしょ?」と誘われグランドハイアットへ。男は私を『マデュロ』 へ誘うと、馴染みの様子でスタッフとアイコンタクトをした。 彼…宇野正彦は、私が今いちばん素敵だと思っている男だ。 出会いは...
—竜也:昨日はありがとう!来週いつ空いている? —沙織:金曜とかどうですか? 翌日、早速竜也から連絡が来たためすぐに返信を打つ。こうして自分からすぐに連絡をくれる男性は、会う前からポイントアップだ。 しかし次に来たLINEの一文に対し、私は“あれ?”と思ってしまった。 —竜也:OK。じゃあ金曜で! ここ予約しました。 竜也が送ってきてくれたLINEには、お鮨屋さんのリンクが貼られていた。 とても...
—竜也:昨日はありがとう!来週いつ空いている? —沙織:金曜とかどうですか? 翌日、すぐにデートの日程は決まった。 次の約束まで間隔が空いていないのは、良いことだと思う。二人のテンションが高まっているうちに会える方が、しばらく時間が空いてしまうよりはるかに成功率が高い。 —竜也:OK。じゃあ金曜で! ここ予約しました。 早速店を予約し、沙織に送る。 僕は日本酒の種類が豊富で、...
美奈子とのデートは、最近好きでよく通っている、西麻布にある鮨屋『鮨十』にした。...
約束の日の夕方、賢太さんからLINEが入った。場所は、最近知人から噂を聞いており、行ってみたかった、西麻布の隠れ家的鮨屋『鮨十』だった。...
彼女の前の予定が終わり次第というフレキシブルな深夜デートにオススメのレストランは、ラストオーダー遅めという前提はもちろん、若干の眠さと疲れを凌駕する魅力があってこそ。ということで、私桜子が、あなたのために、「疲れてるけど、ちょっと行ってみたい」の極小ストライクゾーンに打ち込む球を紹介するわ。 外苑前のカウンターフレンチ『Hiroya』は、深夜デートでセンスのいいお誘いね。静かな店内で、ワインを飲みながら、メニューを見て、...
深夜の西麻布の鮨の救世主はこちら。店主の岡正勝氏は、真空氷蔵でじっくり寝かせた熟成トロで知られる四谷の『すし匠』で10年間修業を積んだ、気鋭の鮨職人だ。 西麻布が鮨の激戦区と呼ばれるようになって久しいが、『すし匠 まさ』はひとつ頭抜けた存在と言えるだろう。スタッフのホスピタリティも抜群。疲れた深夜には細やかな気遣いが嬉しい。 つまみと握りを交互に出す独特のスタイルは『すし匠』を踏襲しながらも「自分でも工夫した鮨種を出し...
一日ひと組(4〜8名)限定で、ディナータイムにのみ提供しているプラン。7日前までの要予約となり、料金はひとり25,000円(税サ別)。 先付やお造り、一品料理も出て、お鮨はネタケースから好きなだけ選べる。気がねなくお鮨を食べられるのが最大のメリットだ。...
ベテランの板前を独占して、鮨を好きなだけ握ってもらう……そんな夢を叶えてくれるのが、江戸前寿司『六緑』の「プライベートプラン」だ。ひとり¥25,000(ルームチャージ・税サ込み)で、先付、造り、料理長からの一品料理、デザートに加え、職人が目の前で握る鮨を好きなだけオーダーできる。 ネタは常時30種類以上。海外からの要人の接待や家族の大切なお祝い事などにも喜ばれそうだ。4名〜10名で、10日前までに要予約。夜のみの対応で1日1...
もともと、江戸前の握り寿司は屋台からはじまった気軽な食べ物。小腹がすいたときに立ち寄り、パッとつまんでサッと店をあとにするのが“粋”とされていた。 「グランド ハイアット 東京」内の『六緑』に隣接する和テラスでは、職人が握る絶品の江戸前寿司やシャンパンをはじめとしたドリンクなど、店内と同じメニューをテラスで楽しむことができる。 ここでは、江戸前の“粋”な風情をゲストに体験してもらうべく、寿司は1貫か...
ガラスと流水を配した開放的な内装、重厚な吉野檜一枚板のカウンター。『グランド ハイアット 東京』の一角にあるこの店は、かしこまり過ぎずかつカジュアル過ぎない絶妙な空気でゲストを迎える。その穏やかな空間で、誰もが気負うことなく料理に集中できるのだ。 特筆すべきはネタの豊富さ。白身で常時4~5種、海老だけでも時季により4種ほどを揃え、重層的な美味を奏でるのだ。世界各国から幅広く集められたワインにも抜かりはない。...
極上の江戸前寿司をガラス張りの開放感の中で味わえる貴重な店。杉本貴志氏デザインの空間に石彫家・和泉正敏氏が庵治石を配して意匠を凝らした店内に、洗練された品格が漂う。 鮨は九州や瀬戸内から取り寄せる新鮮な魚介を際立てるべく、米はねばりの強い長野産コシヒカリと宮城産ササニシキをブレンドし、赤酢と米酢を合わせてバランスを整えた鮨酢で仕上げてある。ランチ接待には12貫楽しめる「かえで握り」を是非。...
ここ『六緑』は、“世界で唯一!”といっても過言ではない、テラスをもつ本格高級鮨店。毎年夏になるとお目見えする和テラスにそろうのは、石造りのテーブルに椅子、竹細工の照明、そして風に揺れるラムネの文字。六本木という立地にして、まるで旅館の一角にいるような、タイムスリップしたような、とにかく時間を忘れて寛げる空間なのである。...
東京で、テラスで寿司を食べられるのは、この『六緑』だけである。しかしそもそも江戸時代には、男たちは屋台でさくっと寿司をつまんでいたもの。そんな江戸の伝統にならって、仕事の合間に気軽に寿司ランチを味わうのもデキる男の諸策。また、ここでは寿司と合う日本の地ビールも揃っているので、休日のランチに一杯やるのもよし。平日17時〜19時のハッピーアワーには、クラフトビールとナッツの“1000円セット”を提供しているので、デ...
極上の江戸前寿司をガラス張りの開放感の中で味わえる貴重な店。杉本貴志氏デザインの空間に石彫家・和泉正敏氏が庵治石を配して意匠を凝らした店内に、洗練された品格が漂う。鮨は九州や瀬戸内から取り寄せる新鮮な魚介を際立てるべく、米はねばりの強い長野産コシヒカリと宮城産ササニシキをブレンドし、赤酢と米酢を合わせてバランスを整えた鮨酢で仕上げてある。ランチ接待には12貫楽しめる「かえで握り」を是非。...
店名:atelier 森本 XEX 住所:港区六本木7-21-19 I.K.N.六本木ビル 営業時間: ・鉄板焼(B1F) 17:30~24:00(L.O.22:30) ・鉄板焼(2Fプライベートルーム) 【月曜~木曜・日曜・祝日】 17:30~24:00(L.O.22:30) 【金曜・土曜】 17:30~(L.O.27:00) ・寿司(1F) 【月曜~土曜】 17:30~(L.O.27:00) 【日曜...
店名:atelier 森本 XEX 住所:港区六本木7-21-19 I.K.N.六本木ビル 営業時間: ・鉄板焼(B1F) 17:30~24:00(L.O.22:30) ・鉄板焼(2Fプライベートルーム) 【月曜~木曜・日曜・祝日】17:30~24:00(L.O.22:30) 【金曜・土曜】17:30~(L.O.27:00) ・寿司(1F) 【月曜~土曜】17:30~(L.O.27:00) 【日曜・祝日】17...
店名:SUSHI 権八 西麻布 住所:港区西麻布1-13-11 3F 営業時間:17:00~26:00(L.O.25:00) 定休日:無休 電話番号:03-5771-0180 アクセス:・東京メトロ六本木駅より徒歩10分 ・乃木坂駅より徒歩10分 ・広尾駅より徒歩10分 ・表参道駅より徒歩10分 URL:https://gonpachi.jp/sushi-nishi-azabu/...
『SUSHI権八 西麻布』では、 「もっと気軽に本格江戸前鮨を楽しんでいただきたい」という想いをこめて、 人気ネタを含む12貫をセットにした「大将おまかせ握り」が販売中! 店内で手間を惜しまず、一分の妥協をせず、香りや温度、熟成などでリズムをつけた握りによって作られた季節の美味しい江戸前握りを、4,000円(税別)というお値打ち価格で提供。 「今日の夜、無性にお鮨を食べたい…」なんて思い立った日にでも、気軽にお鮨を味わ...
贅沢の代名詞ともいえる鮨。ならば、特別な夜に行くのはもちろん正解といえる。 冬ならではの魚の美味しさも素材を活かす鮨だからこそダイレクトに堪能できる。大人にとっても敷居の高い鮨店が子どものいるファミリーのクリスマスディナーにおすすめといったら意外だろうか。...
贅の限りを尽くしたネタが人気の港区南麻布の江戸前寿司『鮨心』から、この4月、待望の別邸的な存在の『鮨心 はなれ』が誕生した。こちらの新店の場所は西麻布。 シャトーブリアン、渡り蟹、マグロや鯛、ウニやイクラなど、贅沢かつ旬の食材を使ったつまみと、『鮨心』ならではのオリジナリティが光る握りのコースは、舌の肥えた港区の鮨LOVERたちを早くも虜にしているという噂だ。...
店主の藤永大介氏は、15歳でこの世界に入り、繊細なにぎりを振る舞ってきた。 この予約の取れない鮨店でいただく定食は、ひと味違う。この日はサワラ、キンメダイ、ツボダイの3種類が中央に鎮座。どれもふっくらと柔らかく、口の中でほどける。 さらに、酢の物やおひたし、サラダなど魚介と野菜を豊富に使った小鉢が6つ! 丁寧に出汁をとったお味噌汁とごはんがついて価格は1,600円とリーズナブル。おもてなしの心がいっぱいに詰まった...
店主の藤永大介氏は、15歳でこの世界に入り、繊細なにぎりを振る舞ってきた。 しかし、今回ご紹介するのは焼き魚定食である。予約の取れない鮨店でいただく定食は、ひと味違う。この日はサワラ、キンメダイ、ツボダイの3種類が中央に鎮座。どれもふっくらと柔らかく、口の中でほどける。さらに、酢の物やおひたし、サラダなど魚介と野菜を豊富に使った小鉢が6つ! 丁寧に出汁をとったお味噌汁とごはんがついて価格は¥1,600とリーズナブル。「...
数々の名店を経て独立した店主・佐藤卓也氏。 スタイリッシュな内装、余裕を持った8席のカウンター、個室もカウンター席で構成という個性的な設えに、その先鋭的な感覚は表れている。 鮨のコースも旬の味をバランス良く盛り込んだ自由闊達なスタイル。誰しもを満足させる、新世代の鮨店。...
“鮨を奢れ”という純平のリクエストにより、『西麻布 拓』でサシのみをすることになった。...
贅沢な空間、鮨とワイン……ザッと考えただけでも、『西麻布 拓』のスタイルは個性的。開店は2005年。これまででいろいろな波が世間を騒がせたが、しかし、食べ手をいつも魅了してきたのがこの店のおまかせだ。酒肴と握りを次々供するスタイルは痛快で、握りはネタにより赤と白のシャリを使い分けるのが店主・佐藤卓也氏の流儀。 そのネタも熟成は無論、温度にまで気を使い、最高の状態で提供できるよう配慮。だからこそ今日まで人気...
内装には、ソムリエが立っていても違和感がないようにと、洋のエッセンスを取り入れた。つまり、開店前からワインに力を注ぐことは决定していたのだ。店主・佐藤卓也氏は『蔵六鮨』『箒庵(そうあん)』『久兵衛』など、数々の名店で江戸前鮨を究めた人物。 伝統の技を学びつつ、ワインと合わせるという新たな可能性にいち早く注目した。その本意は「肩肘張らず、好きな飲み物と一緒に楽しんでほしい」という、一貫したゲスト目線。...
田村さんの着るファッションのこだわりは、アルマーニ・スタイル。田村さん向けに新作を紹介してくれるご贔屓の店員がいた為、一時期はひたすら『エンポリオ・アルマーニ』の洋服で揃えていたようだ。買い物には銀座や伊勢丹新宿に行くことが多く、1度の買い物で15万程使うことも。 「(その日身につけていたバッグを見せながら)バックパックってカジュアルなスタイルになりがちだけど、この『ジョルジオ・アルマーニ』だとそうは...
内装には、ソムリエが立っていても違和感がないようにと、洋のエッセンスを取り入れた。店主・佐藤卓也氏は『蔵六鮨』『箒庵』『久兵衛』など、数々の名店で江戸前鮨を究めた人物。ネタは熟成は無論、温度にまで気を使い、最高の状態で提供できるよう配慮。その味を求めて、現在も多くの人が訪れている。 店主の佐藤氏は伝統の技を学びつつ、ワインと合わせるという新たな可能性にいち早く注目した。その本意は「肩肘張らず、好きな飲み物...
内装には、ソムリエが立っていても違和感がないようにと、洋のエッセンスを取り入れた。つまり、開店前からワインに力を注ぐことは决定していたのだ。店主・佐藤卓也氏は『蔵六鮨』『箒庵(そうあん)』『久兵衛』など、数々の名店で江戸前鮨を究めた人物。 伝統の技を学びつつ、ワインと合わせるという新たな可能性にいち早く注目した。その本意は「肩肘張らず、好きな飲み物と一緒に楽しんでほしい」という、一貫したゲスト目線。鮨を引...
【西麻布】 数々の名店を経て独立した店主・佐藤卓也氏。スタイリッシュな内装、余裕を持った8席のカウンター、個室もカウンター席で構成という個性的な設えに、その先鋭的な感覚は表れている。鮨のコースも旬の味をバランス良く盛り込んだ自由闊達なスタイル。誰しもを満足させる、新世代の鮨店。...
大の寿司好きで、特にお薦めなのが『西麻布 かみくら』。特にコハダが好きだというが、下ごしらえの一手間に職人技を感じられるのが良いという。今後は中目黒にある『鮨 尚充(すし たかみつ)』のリピーターになりたいそう。 「ミシュランガイドに載っているようなところは敷居が高いから、あまり行かないよ。観光客が多い店だと店員が客に対して無関心な感じがする。雰囲気や居心地がいいのはもちろんだけど、おもてなしの心を大事にしている店は懇意にし...
鮨を握るは、銀座の老舗を経て独立した上倉孝史氏。日本料理出身の板前が、つまみ部門を担当する。先附とお椀からスタートするおまかせコースは、握りが続き、焼き物が出されと、行きつ戻りつ。自分の仕事に集中する分、言うまでもなく、どちらも本気。 今日は鮨にするか、割烹にするか。その選択で逡巡するのなら、迷うことなくこの店の扉を開くのがいい。...
我が国においてカウンターのある店といえば、鮨と割烹が代表選手。何しろ、その世界では料理人を「板前」、シェフを「板長」と呼ぶのだから。 語源としては板=まな板を指すが、この際意味を拡大してカウンターのこととしよう。その前で仕事をするのが「板前」で、その長が「板長」。 彼らの仕事はお客様にお見せすることが前提となっているゆえ、包丁を引く、シャリを握るなど、その所作の一挙手一投足にまで美しくあることが求め...
鮨を握るは、銀座の老舗を経て独立した上倉孝史氏。日本料理出身の板前が、つまみ部門を担当する。先附とお椀からスタートするおまかせコースは、握りが続き、焼き物が出されと、行きつ戻りつ。自分の仕事に集中する分、言うまでもなく、どちらも本気。今日は鮨にするか、割烹にするか。その選択で逡巡するのなら、迷うことなくこの店の扉を開くのがいい。...
店名の〝笄(コウガイ)〞とは60年代まで実在した町名から。 現在の西麻布はエリアの多くが麻布笄町だった。 「笄って女性が髪を結う道具なんだけど、甲賀と伊賀両家の武家屋敷がこの辺りにあったから笄って説も」。店主・轡田一男氏は言う。 この場所に店を開いたのは80年代。元々は奥さまが生まれ育った場所で当時、鮨屋は1、2軒しかなかった。 「いつだったか、モンスーンカフェができて。それから賑やかになっていった」。街の進化...
店名の〝笄〞とは60年代まで実在した町名から。現在の西麻布はエリアの多くが麻布笄町だった。「笄って女性が髪を結う道具なんだけど、甲賀と伊賀両家の武家屋敷がこの辺りにあったから笄って説も」。店主・轡田一男氏は言う。 この場所に店を開いたのは80年代。元々は奥さまが生まれ育った場所で当時、鮨屋は1、2軒しかなかった。「いつだったか、モンスーンカフェができて。それから賑やかになっていった」。 街の進化を見守ってきた氏だが仕事...
店名の〝笄(コウガイ)〞とは60年代まで実在した町名から。現在の西麻布はエリアの多くが麻布笄町だった。 「笄って女性が髪を結う道具なんだけど、甲賀と伊賀両家の武家屋敷がこの辺りにあったから笄って説も」。店主・轡田一男氏は言う。 この場所に店を開いたのは80年代。元々は奥さまが生まれ育った場所で当時、鮨屋は1、2軒しかなかった。 「いつだったか、モンスーンカフェができて。それから賑やかになってい...
同店を訪れる人のお目当てにもなっているというのが「うにの手巻き」。 握っているシーンを見てみると、箱うにから豪快にうにを取り出し、どーんと全てのせてしまった!こんなにふんだんにうにを味わえる贅沢感が堪らない。大将のサービス精神から生み出された「うにの手巻き」。時期によっては提供できない場合もあるため予約時に確認するのがベターだ。 こんな感動の鮨体験ができる『鮨 海心』は、今訪れておきたい名店である。...
西麻布の交差点から歩くこと数分に位置するビルの2階。エレベーターの扉が開くと『鮨 海心』へと続く扉が出迎える。 メインのカウンター席に加え、カウンター個室2部屋を備える同店は、お忍びで訪れる芸能人も多く、連日連夜グルメな大人たちで賑わっている人気店である。 今回は隠し扉の奥にある6席のカウンター個室へ。ここならばメインフロアを通ることなく、人目を避けて席に着くことができるのも嬉しい。...
今、寿司を愛するグルメな大人たちがこぞって訪れているのが西麻布『鮨 海心』。 「感動の寿司体験」とは一体どんなものなのか!? 動画で『鮨 海心』の魅力に迫った!...
西麻布の『鮨 海心』のカウンターには、気まずい空気が流れていた。 「別に何も、今すぐ別れなさいって言ってるわけじゃあ無いのよ?私はただ、結婚相手としては賛成出来ないって言っているだけ。」 母親の穏やかな声音に、美里は何も言い返せないでいた。 ◆ 広尾の病院で研修医をしている美里は、先週から呼吸器内科に配属されていた。 病院研修は配属される科によって拘束時間や忙しさも異なるが、呼...
西麻布は鮨の激戦区。なかでもビシッと江戸前の仕事をするお店がある、と人づてに聞いていたのが、ここ『鮨 海心』である。 元々、西麻布のビストロ通りに店を構えていたとのことだが、同じ西麻布地区でもメイン側に昨年引っ越し。 以前の店は伺った事がないが、より広々とした店内スペースとなり、メインのコの字型カウンターを中央に、個室が数室用意されるなど、ビジネスマンには嬉しい使い勝手の良さになったという。...
店主・藤森康博氏が提案するのは、酒肴と握りを交互に出すという斬新なスタイル。 例えば口取りは季節野菜のすり流し、握りの手始めは中トロ。続いて刺身や焼き物を織り交ぜつつ、美食の宴は徐々に盛り上がる。 ディナー利用は17,000円〜。旬魚を絶妙なテンポで提供し、食べ手を引き込む仕事振りこそ藤森氏の真骨頂だ。...
【西麻布】 店主・藤森康博氏が提案するのは、酒肴と握りを交互に出すという斬新なスタイル。例えば口取りは季節野菜のすり流し、握りの手始めは中トロ。続いて刺身や焼き物を織り交ぜつつ、美食の宴は徐々に盛り上がる。旬魚を絶妙なテンポで提供し、食べ手を引き込む仕事振りこそ藤森氏の真骨頂だ。...
神田氏とは元あった西麻布『和心』からの長い付き合い。当時よりひねりのある多彩なつまみ、小気味よく繰り出す握り、客あしらいの上手さは抜きん出て、独立後も評判を高めてきた。多くの常連に支えられ、地盤は固まりつつある。...
看板もなく、マンションの1室に構えられた、隠れ家的一軒。 店主・北村淳氏の鮨は、店構え同様に、一度で人を虜にする魅力に満ちる。 例えば小豆で煮た滋味溢れるタコや稲藁で軽く燻製した白身の握り。産地直送のネタにこだわり、持ち味を引き出すべく持てる技術の粋を集めるのだ。...
【西麻布】 看板もなく、マンションの1室に構えられた、隠れ家的一軒。店主・北村淳氏の鮨は、店構え同様に、一度で人を虜にする魅力に満ちる。例えば小豆で煮た滋味溢れるタコや稲藁で軽く燻製した白身の握り。産地直送のネタにこだわり、持ち味を引き出すべく持てる技術の粋を集めるのだ。...
六本木の裏通りにある店舗は目立つ看板もなく、まさに隠れ家的な存在。カウンターから夜景が挑めることができる落ち着いた空間にはBGMから照明にもこだわりが。「寿司からおつまみまで隅々まで仕事が行き届いていて抜群に美味しい。ゆっくり語らいたいときはこちらへ来ます」...
看板も出さず、マンションの1室にひっそりと店を構えるのが、ここ『きたむら』。腕を振るうのは、北村淳氏。産地直送のネタにこだわり、その本来の持ち味を引き出す技に、日夜、訪れる客足が絶えない。...
大将島崎大輔氏が握る寿司は、ほろっとほぐれるのに、口の中で立つシャリを感じる。仕事されたネタと相まって五感を刺激。体が勝手に反応してしまう味なのだ。だから疲れた時にこそ行ってほしい。 カウンターに座って「おまかせ」の一言だけ。あとは運ばれてきた極上をテンポよく食す。いつの間にやら腹も心も満たされている。酒も潔い。勧めるワインはオーストラリア「プランタジェネット」のシャルドネのみ。豪州産と侮るなかれ。飲めば、1種に絞った店主の...
大将島崎大輔氏が握る寿司は、ほろっとほぐれるのに、口の中で立つシャリを感じる。仕事されたネタと相まって五感を刺激。体が勝手に反応してしまう味なのだ。だから疲れた時にこそ行ってほしい。カウンターに座って「おまかせ」の一言だけ。あとは運ばれてきた極上をテンポよく食す。いつの間にやら腹も心も満たされている。酒も潔い。 勧めるワインはオーストラリア「プランタジェネット」のシャルドネのみ。豪州産と侮るなかれ。飲めば、1種に絞った店主の...
「かいわれ大根の昆布締めは絶品」と、食いしん坊シェフ。西麻布の裏通りに位置する一軒家の鮨屋。定番のネタに加え、野菜やいなりなど意外性のある握りも登場する。のどぐろやアジの自家製干物など、ツボをついた一品料理も楽しめる。...
ネタとシャリを合わせて完成形というシンプル極まりない鮨。しかしシンプルだからこそ一つひとつの仕事を丁寧に、理論を持って作り上げれば、美味しさが二重にも三重にもなる。 そう実感させてくれるのが、店主・小高さんの鮨だ。仕入れた魚介はもっとも旨みが乗る頃合いまで熟成させ、口の中で滑らかにシャリと一体化するよう、温度や切り方に細やかな工夫を施して提供する。 ネタによって使い分けるシャリは白酢と赤酢で計3種を用意し、握り加減や出...
“ほかと同じ鮨をだしても意味がない”と話す店主が営む、熟成鮨が特徴の店。 「初めて食べたときはその独自の食感や風味におっと驚き、その個性がクセになります。熟成させたネタは食べる前の想像と違った味で面白いです。ここでしか食べられない鮨があるので奮発できますね」...
煮物、シメものに特にこだわった丁寧な仕事が施された絶品の江戸前の寿司が味わえる。 「ビジネスが成功した暁に、ひたすら美味しいものを食べたい時に伺います。どれをいただいても美味しいのですが、強いて一品あげるなら酢おぼろ漬けされた海老が最高!」...
【六本木】 『鮨 奈可久』で13年の修業の後、暖簾分けで店をオープンさせた木戸隆文氏。身を以て学んだ師の教えを、今は自分なりのおまかせで表現する。酒好きの人、少食の女性と都度、状況を見極める配慮は、流石の一言。これこそ、師から受け継ぐ木戸氏のおまかせ。価値は十二分だ。...
名店『鮨 奈可久』で修業し、暖簾分けを許された木戸隆文氏。身をもって学んだ師の教えを守りながら、自分なりのおまかせスタイルで絶品の鮨を表現する。...
−週末、美味い鮨でも食べに行かない? 翔平から届いたLINEに、奈々は2秒と空けずOKのスタンプを返す。 しばらくすると「予約が取れた」と店のリンクが送られてきて、デスクで思わずにやけてしまう。 向かいの席からさゆみが冷ややかな視線を投げてくるが、そんなことより週末に翔平に会える。その約束があるだけで、実際は心もとない関係でも、どこからか自信が湧いてくるのだった。 ◆ 『鮨・麻葉』のカウンターで、...
—山内さんが女性をもてなすときのモットはありますか?ー 女性に対してだけではないですが、相手の立場になって考えるということですね。嫌いなもの、好きなものもそうですし、その週に食べるものや、その店に行ったことあるかどうかについてもさりげなくヒアリングします。どうせ食べるなら、初めてのお店の方がテンション上がるじゃないですか?せっかく一緒に時間を過ごすなら少しでも、盛り上がって欲しいなと思ってお店を選びます。 最近でお...
店主・塙直也氏が、西麻布に店を構えて1年以上経つが、請われて英国で鮨を握った経験から、“出汁”の持つ繊細なうま味、江戸前仕事の大切さを再認識できたという。 鮨種を受け止めるシャリは、粘りが少ない千葉県産の米に、異なる個性を持つ3種類の赤酢を用いており、ほどよい酸味でふわりとほどけるのが特徴だ。このシャリに合わせて、タネに仕事を施し、塩味の異なる2種類の醤油を使い分けるなどして、一体感のある握りに仕上げるのだ。...
西麻布交差点近くに店を開いた竹内進氏は、恵比寿『松栄』で18年間修業を重ねた熟練の職人。江戸前の伝統を忠実に守り抜く、正統派の店だ。...
東京の町中にあるもの。そば屋、ラーメン屋、焼き鳥屋、そして鮨屋。以前、地上げで移転再開業を余儀なくされたある大将が言っていた。「同じ町に開け直す時にさ、同業さんが多くて、結構、距離感とか気兼ねするんだよ」。けれどそれほどに鮨屋は東京になくてはならないもの。高い店、安い店。ストイックな店、ざっくばらんな店。お客の気分と懐具合で店を選べる。なんて贅沢なこと! 西麻布交差点に『鮨 あんじょう』を開いた竹内進氏は、恵比寿『松栄』で18年...
【西麻布】 閑静な住宅街の一角に看板を掲げる鮨処。’07年の開店から評判は瞬く間に知れ渡り、いまや激戦区・西麻布の顔と言われるまでに。若き主の名は、野島郁氏。小鉢や刺身、焼き魚などのつまみから、正統派の握り、多彩なネタまで登場するあらゆる美食に氏の実直な仕事振りが垣間見える。...
かつて銀座は大人の街だった。だが時は移り、大通り沿いの顔並びは入れ替わり、行き交う人々の姿も他の街同様となる。 「昔は、どんな大混雑だって、往来で人と肩がぶつかるなんてことはなかった。江戸しぐさがあったからね」と銀座の老舗レストランの社長は懐かしむけれど、この街が日本で最も憧れを集める場所であることは、今も間違いなく変わらない。 西麻布で独立した野島郁氏が銀座へ進出したのも、ここに特別な磁力があるからだ。東陽町で修業を始め、「も...
麻奈:最近、日本酒が美味しく感じられるようになってきたの。だからデートでも和食や鮨が増えた気がする。最近のヒット和食は赤坂の『詠月』。高級店よりも小料理屋さん的な雰囲気が親しみやすいし、とにかく日本酒のこだわりが凄いの。鮨は『三谷』や『すし匠』が感動したけど、予約が難しいから最近は西麻布に注目。 由美:麻奈ちゃんの彼、もう42歳だっけ? 結婚する気ないのかな? まぁ、若い彼女としっとり和食なんて最高に幸せだろうね。 ...
同日22:00。六本木。『鮨 なかむら』にて。 「ごめんね、遅くなって。」 「ううん、全っ然、大丈夫よ♡『社長』は仕事が大切だからね、今日もお疲れ様。」 シンゴを待っていたのは、以前、優子に紹介された、社長系にしか抱かれないと宣言した『玲子』だ。以前はこっぴどく自分をフった女から、社長となった今、掌を返すがごとく媚びへつらわれていた。 当時25歳だった玲子も今や27歳。いまが絶頂期とみるか、衰退への始ま...
新世代鮨職人と呼ばれた時代から、格のある名店へ。枠に囚われない柔軟な発想で道を切り開いてきた店主・中村将宜氏は、円熟味のある鮨で多くの客を魅了する。「すべてにおいて水準が高く、バランスがいい」とは、鵜野氏の弁。...