同期会も後半は環奈と離れ、僕らはお互いに別々の輪の中にいた。 「すごく雰囲気変わったよな、大人っぽくなって」 同意を求められるように囁かれ、遠目に環奈をもう一度見る。 学生時代、ともにロボット研究に勤しんでいた彼女は桜蔭出身だった。熾烈な中学受験を戦い抜いた共通点があるせいか、よく話したわけでないが、どことなく馬が合ったのを思い出す。 「うーん。そうなのかなぁ」 僕は曖昧に言葉を濁す。 ―環奈も...
「夏希。ちゃんとお付き合いしてる人、いないの?」 ひと月ぶりに顔を合わせた母は、『鮨 竜介』で最後の一貫を食べ終わると早々にため息をついた。 毎月定例の、母とのランチ。 毎回母のご機嫌を損ねないよう細心の注意を払っているものの、ここ最近は不機嫌そうに「結婚」をほのめかすことが増えていた。 「仕事もいいけど、このままじゃあひとりぼっちよ?お母さん、心配だわ。」 そう言った母の目には、はっきりと失望の...
『鮨 竜介』へと下りる階段は狭く、まるでトンネルのよう。だが、下りきった先に品格のある白木の扉が待つ。 そして扉の奥には7席だけの小さな空間。そこにあしらわれた檜のカウンターが、凛とした高級感を漂わせる。 とはいえ、大将の山根竜介さんは39歳と同世代。共通の話題も多く、すぐに打ち解け、会話が弾む。...
「へぇ。その彼氏とは長いの?喧嘩でもしたのか?」 —なんだ、恋愛相談か。 龍平はいつものことだと思い、ぷっくりとした厚みのある『鮨 竜介』の大トロの握りに視線を戻す。 龍平は何故か昔から、女性の恋愛相談に乗ることが多かった。 話しやすいのか、男として見られていないのかは分からないが、“的確なアドバイスをくれる”と、女性陣からの信頼は厚いのだ。 —はぁ...なんて美味しいんだ。 ...
銀座で食事ならこのジャンルは外せない。今夜は鮨で決まりだ。 ところで多くの鮨店は18時〜と20時〜という2回転での営業が多い。会社帰りのデートは必然的に2回転目、20時からの食事となった。 待ち合わせは19時。つかの間の〝銀ブラ〞を今、断然人気の『ギンザ シックス』でしているうちに、いつしか時間は20時近くに。『銀座久兵衛』などで腕を磨いた若き大将・山根氏は銀座の店ながら“楽しく食べられる店”を心が...
記念すべき初デートは、今一番好きだと言っても過言ではない『鮨 竜介』にした。 ここ数ヶ月の間、毎月欠かさず通っている店で、かなりお気に入りだった。 よく通っているうちに大将にも顔を覚えてもらっており、下手な女性は連れて行きたくない。瑠里子こそ、この店がふさわしいように思った。 凛として、美しい彼女との初デート。中途半端な店に連れて行き、“この程度か”と思われるのは嫌だ。 初デートで鮨...
「お待たせしました。」 待ち合わせ時間に5分くらい遅れて登場した瞬間、航平さんが眩しそうに私を見つめる。 私は、男性からのこの視線が大好きだ。 毎回、ちょっと気合いを入れて身体のラインが分かる服装をしていると、男性は嬉しそうに私を見つめてくる。 —今日は、どの角度から見られても大丈夫。 お寿司屋さんのちょっと明るめの照明にも耐えられるよう、毛穴のカバーは完璧にしてきた。...
塩昆布かと思いきや、香り高いトリュフが散らされたヒラメのつまみ。『鮨 竜介』では、鮨屋ではあまり見かけない食材も登場する。 「お客様が喜んでくれるなら、もっと自由でいいと思います」と語るのは、36歳で独立を果たした山根竜介氏。 トリュフのほか、キャビアやフォアグラといった食材もおまかせのコースのなかで、違和感なく供される。もちろん握りも秀逸。赤酢と米酢の酢飯を種によって使い分けている。...
塩昆布かと思いきや、香り高いトリュフが散らされたヒラメのつまみ。『鮨 竜介』では、鮨屋ではあまり見かけない食材も登場する。 「お客様が喜んでくれるなら、もっと自由でいいと思います」と語るのは、36歳で独立を果たした山根竜介氏。...
「へぇ......結局、ひな子はあの若者が好きだったのね」 久しぶりに会った慶子は感心するように頷きながら、琥珀色のシャンパンに口を付ける。 先日は女子会に突然恋人の俊介を連れてこられたため、二人は険悪ムードに突入していたが、今日は思い切ってひな子から銀座のシャネル屋上の『ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード』に誘った。 とにかく、親友の慶子に裕太の話を聞いて欲しかったのだ。 以前は「同...
指定された銀座の『鮨 竜介』に到着すると、直樹はすでに清潔感のある白木のカウンターに座っていた。 若かりし頃にやんちゃな恋に落ちた直樹と品の良い鮨屋で肩を並べているなんて、随分と大人になった気がしてしまう。...
「え?何よ急に...」 「ひな子、『たきや』以来、例の若者には会ってないわよね?」 不意打ちで探りを入れられ、ひな子はぎくっとする。裕太のことは黙っておきたかったが、勘の良い彼女に隠し事をするのは難しそうだった。 「何よ、若者って......裕太くんは同い年よ。あのあと『竜介』と『かわむら』にも一緒に行ったけど......」 「うそでしょ?まさか、それもワリカンだったんじゃ........
―私の好きなメニュー、考えてくれるんじゃなかったの...! ひな子の密かな期待とは裏腹に、『竜介』の誘い以来、裕太からの連絡はしばらく途絶えていた。 LINEの通知が来るたびに、ひな子はどうしても裕太の顔を思い浮かべてしまうのだが、相手は星の数ほどいる男友達(通称“おしょくじがかり”)ばかりである。 日に日に苛立ちが募り、ひな子はスマホが鳴る度に、舌打ちしたいほどの感情に駆られていた。 ...
柄にもなく、ひな子は前回よりもさらに緊張した足取りで『鮨 竜介』に向かっていた。裕太の提案する店は、やはり同い年とは思えないセンスの良さだ。 銀座でも指折りの鮨屋に向かう高揚感もさることながら、自分でも信じられないが、ひな子は裕太に会うこと自体に、説明のつかない気恥ずかしさを覚えている。 それが割り勘に対する恐れなのか、慶子に指摘されたような感情のためなのか、ひな子は判断できない。 ―もう...
「今朝は最高の鮪が仕入れられました」大間で釣れたという立派なハラカミを前に、柔らかく微笑む店主の山根竜介氏。銀座という激戦地に店を構えて早一年。巡る四季を経てますます充実のときを迎えている。 握りは王道。ネタの旨みの濃淡に応じて、シャリは2種類を使い分ける。鮪なら赤。「鮨屋ですから、しっかり食べてほしい」。そんな思いを込め、夜のおまかせで13貫は握る。口に運べば、ネタとシャリの一体感が圧倒的。真っ直ぐな旨...
イクラはロシア語で「魚の卵」の意味。言ってしまえば、キャビアも「イクラ」。 魚卵専門店が出来るほどに、人気の食材であるイクラやキャビア。そもそも「イクラ」の語源は、ロシア語でいう「魚卵」。キャビアを指す黒いイクラは、現地ではチョールナヤ・イクラーと呼ばれる。ちなみに、今ではすっかりおなじみのイクラの軍艦巻きを最初に考案したのは銀座『久兵衛』である。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。 一度は足を運んでほしい、粋が詰まった銀座の一流寿司店だ。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。今回は織部コース(7,500円)をご紹介しよう。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。 その証拠に、周年記念としてランチを2,000円引きで提供しているのだ。今回は織部コース(7,50...
妻の古い携帯は、夫には耐え難い事実で溢れていた。 聞き覚えのない名前の男との頻繁なメールのやり取りの中には、『久兵衛』、『ロオジエ』、『さわ田』など、一人単価数万円の高級店や、高級ホテルの名前が待合せ場所として常に指定されている。 メールの中には、男があゆみにプレゼントを買い与えた証拠となるような文面も多くあった。 そして何よりも春樹が衝撃を受けたのは、その男との写真が多数残されていたこと...
「一番」という評価が嫌いな人間などいない。妹は完全に舞い上がっている。 あの経験値の高そうな長谷川から、女性マウンティングの頂点に君臨させられたのだから、まぁ仕方あるまい。女なら誰しも、自尊心が一気に満たされるはずだ。加えてレア感のある高級イタリアンに、送り迎え付きの紳士な対応。そして例のごとく、去り際はまたしてもスマートであったらしい。 「長谷川さん、出張から帰ったら、また連絡くれるって……。...
創業80年を迎えた銀座の鮨店『久兵衛』は、北大路魯山人、志賀直哉、吉田茂など数多くの著名人を、一流の職人技、もてなし、そして食で虜にしてきた老舗だ。 3代目の今田さんは「今回のマグロは長崎産のものですが、来月になればまた産地は変わります。その時その時最高の食材を堪能してもらうのが基本」と言う。今田さんが柳刃包丁でネタを一枚一枚丁寧に切っていき、絶妙な職人技でシャリとネタを握る(それを眺めるのはなんとも楽し...
鎌倉生まれ鎌倉育ち、自宅は広尾、夫は婿養子の社長。東京のブルジョアとして栄華を誇る広尾の暇なマダム、人呼んで『ヒマダム』。20代にバブルも経験し、自らの欲望に忠実に生きてきた女が50歳を過ぎたなら……。 この度東京カレンダーでは、暇を持て余したヒマダムが暇すぎてスイスに留学中の愛娘にせっせと毎日送りつけているメールの全文を入手した。 ヒマダムのメール、怖いもの見たさで、いざ開封……。...
――裕哉はこの日の帰宅後も、デスクに向かう。そして「ブルーアワー」を愛撫しながら、これまでの人生について回想していた。 裕哉は杉並区で共働きの中流家庭に生まれ育ち、コツコツと勉強を積み重ね、有名進学校を経て現役で一橋大学経済学部に入学した。 「優等生」で通してきた裕哉は、周りの女性たちからは「紳士」や「良物件」や「非の打ちどころがない」などと言われ評判は良かった。 就職してからもブレずに、...
PM 7:00。羽田空港のAMAラウンジでまつこと2時間。 小和田常務らしき人間を見つけるなり、シンゴは早々に声をかけた。 「すみません。小和田常務でいらっしゃいますでしょうか。」 以前、役員も同席するプレゼン時、顔を合わせたことがあったため、小和田常務はすぐに気づいた。 「あぁ、君かね。何を言われても、あの企画は君にはやらんよ。」 まるで、シンゴが来ることがわかっていたかのように...
超有名鮨店・銀座『久兵衛』の手土産に太巻きがあるって、ご存知ですか? 久兵衛といえば鮨酢に砂糖を加えないのが特徴の一つですが、太巻きは敢えて加糖にする事でふっくらとした仕上がりを保つことが出来るそう。 シャープな甘味とほのかに芳ばしさを感じる付焼き穴子、滑らかでカステラのような優しい口当たりの芝海老のすり身が贅沢に使用された玉子焼き、板摺り胡瓜、甘辛く煮た椎茸と干瓢、茹で海老が様々な食感と絶妙な...
昭和10年の創業以来、北大路魯山人や志賀直哉など、多くの粋人を魅了してきた老舗。雲丹やイクラの軍艦、砂糖を使わぬシャリなど、この店を発祥とする先駆け的な取り組みは数知れず。最高素材を卓越した技術で捌き、間合いを計りながら、すっと差し出される美しい握りの数々は、真の名店と呼ぶに相応しい。伝統に胡坐をかかず、細やかな心配りでゲストに至福の時間を提供するもてなし。このホスピタリティこそが、老舗の歴史を紡いでいくのだろう。...
最初のデートは銀座の『吉扇』。 私の地元、金沢から魚を取り寄せている店を選んでくれた彼の気遣いに感動した。 2軒目の老舗バー『Dハートマン』では緊張しすぎて酔いが回り、有名な作家さんが通っている店なんだよと教えてもらったのに、今もその名前が思い出せない。...
ランチタイム限定の丼にも、職人の技と仕事に妥協は一切無い。 『鮨 からく』は『鮨 奈可田』出身の戸川氏が平成元年に開店した高級寿司店。「銀座江戸前鮨研究会」を主宰するなど江戸前回帰の第一人者でもある。 店名がついた「からく丼」は、新鮮なうちに仕込んだ脂がのったまぐろや中落ちに、毎朝活きた状態から店で割くふんわりとろける食感の穴子、そして鯉がこれでもか!と共演する贅沢な丼。 江戸前ならではの丁寧な手仕事と味わいを存...
江戸前の「まっとうな寿司」が頂けることで人気の『鮨 からく』。 店主の戸川基成(きみなり)氏が、長年追及してきた江戸前の技を駆使し、ほとんどすべてのネタに熟成のための仕事が施されている。 また、戸川氏は「WSET INTERNATIONAL HIGHER CERTIFICATE」の資格を有し、世界中のワイン知識を学び、その美味しさと楽しみ方を伝えている。 その取り組みのひとつが人気の「ワインと江戸前鮨のペアリング...
銀座の『奈可田』出身の戸川さんが平成元年に開店した高級寿司店。「銀座江戸前鮨研究会」を主宰するなど江戸前回帰の第一人者でもある。 江戸前の高級寿司と聞けば、値段が気になるところだが、ランチは1,000円からという粋さ。店名がついた「からく丼」は、新鮮なうちに仕込んだまぐろや中落ち、穴子、鯛がのっている。 それぞれ時間をおいた旨みが出ており、漬けは奥深いしょうゆの風味が生きた味。中落ちは、口の中でみず...
「銀座のカウンターで一流の鮨を食べる」。この言葉に憧れるも、やはり勇気が出ないという人も多いだろう。踏み切れない最大の要因は、お会計が読めないからではないだろうか。 そこで紹介したいのが、真摯に江戸前の仕事を守りつつ、懐の深い名店『鮨 からく』である。 江戸前のまっとうな鮨に、ワインとのペアリングをし、大将の解説も要所要所でついて、2万円という明朗会計!足を運んでほしい名店だ。...
ランチの海鮮丼でも有名だが、江戸前の「まっとうな寿司」が頂けることで人気の店、銀座『鮨 からく』。 こちらで絶対にお得なのはおまかせの盛り合わせ8,000円。中トロやマグロの漬け、鯛の胡麻和えや玉子焼きなどの定番のほか、季節のネタが色々と盛り込まれたセットだ。 上記のほかにも、初夏が旬のマダコを4~5時間も煮て仕上げるタコの桜煮、北海道産のバフンウニなども、夏が旬。この時期の美味しさが詰まった宝箱の...
銀座ランチの海鮮丼でも有名だが、江戸前の「まっとうな寿司」が頂けることで人気の店、銀座『鮨 からく』。 真摯に江戸前の仕事を守りつつ、一見さんも来やすいようにランチで門戸を広げる、懐の深い名店だ。 店主の戸川基成(きみなり)氏に、「まずこれを頼んだら粋!」という基本の寿司ネタを握ってもらった。...
言わずと知れた鮨の名店ですがランチだけで味わえる逸品丼がコレ。ていねいに仕込まれたマグロのづけと、風味豊かなごまダレを絡ませた鯛、2つの洗練された味が楽しめます。...
ランチタイム限定の丼にも、職人の技と仕事に妥協は一切無い。 『鮨 からく』は『鮨 奈可田』出身の戸川氏が平成元年に開店した高級寿司店。「銀座江戸前鮨研究会」を主宰するなど江戸前回帰の第一人者でもある。 店名がついた「からく丼」は、新鮮なうちに仕込んだ脂がのったまぐろや中落ちに、毎朝活きた状態から店で割くふんわりとろける食感の穴子、そして鯉がこれでもか!と共演する贅沢な丼。 江戸前ならではの丁寧...
カウンターの後ろには、大型のワインセラーが設えられ、その上には垂涎のシャンパンやグランヴァンのボトルがずらり。そして、客席で江戸前鮨に舌鼓をうつゲストの傍らにも、当然のように脚付きのグラスが。『鮨からく』では、これが当たり前の光景である。 店主・戸川基成氏は、店を開いて以来、ごく当たり前に日本酒を主体に扱ってきた。が、土地柄なのかゲストからの要望が多く、また近隣のレストランのソムリエたちとの交流もあったこ...
3種類のネタがのる江戸前丼には、醤油に漬け込み旨味を凝縮させた艶やかなマグロのづけ、それと対を成すようにほんのり甘めに味を調えた鯛の胡麻和え。 そして、ふんわりととろけるような食感が身上の穴子が乗る。特に穴子は、毎朝活きた状態から店で割く「煮上がり」ならではの贅沢なネタだ。...
初夏に食べたい寿司の代表格といえば、なんといっても新子だろう。梅雨の時期に旬を迎えるため、寿司好きなら今ちょうどそわそわしているころでは? 光りものの中で最高級とされる新子は、ニシン科の魚であるコノシロの稚魚のこと。人気ネタのコハダも新子同様に成長するとコノシロになるが、新子の場合は体長4~10cm弱と、より小さいものだけを指す。 一貫に対して新子が6枚付けなど、枚数が多いほど、魚体の小さい“走り”...
ランチ時の銀座で一番正しい¥1,500の使い方は、『鮨からく』で江戸前丼を食べること。私は他に思いあたりません。 名だたる高級ブランド店が立ち並ぶ通りの地下に、このお鮨屋さんはあります。土地柄、入るときはビビってしてしまうかもしれませんが、安心してください。 ランチは¥1,000の「づけ、鯛のごま和え丼」もある、庶民にも優しい高級店です。 私のイチオシ「江戸前丼」に乗るネタは3種類。 醤油に漬け...
「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉があるが、ネタそれぞれにきっちりと仕込みを凝らした鮨も忘れちゃならぬ。江戸時代から脈々と伝えられてきた文化のひとつだ。 酢で〆る、漬け込むetc.といった技法は、保存性を高めると同時に、旨味を熟成させ味をよりよくしてくれる、実に理に適った仕事なのだ。 そんな江戸前鮨の伝承に心を砕いているのが、銀座『鮨 からく』。「平成元年の開店当初は、“江戸前”を名乗りつつも、まず...
3種類のネタがのる江戸前丼(¥1,500)には、醤油に漬け込み旨味を凝縮させた艶やかなマグロのづけ、それと対を成すようにほんのり甘めに味を調えた鯛の胡麻和え。そして、ふんわりととろけるような食感が身上の穴子が乗る。特に穴子は、毎朝活きた状態から店で割く「煮上がり」ならではの贅沢なネタだ。...
おまかせコース(¥10,800)で、白身や光り物、まぐろなど、およそ半分が熟成させた種で構成される。 「ひとりでやっているから成り立つ価格ですね」と店主の山田裕介氏が語る通り、銀座でこのレベルの握りがいただけるのは破格値だろう。 当然ながら予約は困難。だが、2回転目の21時前後が狙い目だ。日本酒のラインアップも目を見張るものがあり、魚同様に季節の変化を感じさせてくれる。...
銀座グルメ界で盛り上がりを見せているコリドー街。ビルの3Fの細い通路を進んだ先にある、カウンターがたった8席の知る人ぞ知る店が『鮨處 やまだ』だ。 店主・山田裕介氏が握る絶品の熟成寿司の握りコースが、なんとひとり1万円なのだから驚きだ。ここなら銀座で寿司デビューも怖くない!...
銀座グルメ界で盛り上がりを見せているコリドー街。 ビルの3Fの細い通路を進んだ先にある、カウンターがたった8席の知る人ぞ知る店が『鮨処 やまだ』だ。...
銀座グルメ界で盛り上がりを見せているコリドー街。ビルの3Fの細い通路を進んだ先にある、カウンターがたった8席の知る人ぞ知る店が『鮨処 やまだ』だ。 店主・山田裕介氏が握る絶品の熟成寿司の握りコースが、なんとひとり1万円なのだから驚きだ。ここなら銀座で寿司デビューも怖くない!...
銀座で遊び慣れた大人ならば、夜10時以降でもこの界隈で真っ当な食事にありつける“レストランリスト”を持っているのは当然のこと。そこに新たに加えるべき店が、2012年の7月にコリドー街近くのビルに開店した『鮨處やまだ』である。 鮨の本質は握りにこそあるという一念で、つまみは出さず、のっけから握りを供する。コースは1本のみという潔いスタイルだ。 麹酢を用いて仕上げ、小ぶりに握るシャリと丁寧な仕事が施されたネ...
昼の一人前握り(¥3,500)の内容の濃さは、想像の2~3倍以上のはずだ。 ここでは握り8貫プラス、サラダ、茶碗蒸し、玉子焼き、巻物、汁物、さらにデザートが付くという大盤振る舞い。...
もし「銀座で鮨」がまだ緊張するなら、ランチで足を運び、大将と顔見知りになっておくことでハードルがぐっと下がるはず。 ここ『銀座 くろ寿』の昼の一人前握り(¥3,500)の内容の濃さは、想像の2~3倍以上だ。ここでは握り8貫プラス、サラダ、茶碗蒸し、玉子焼き、巻物、汁物、さらにデザートが付くという大盤振る舞い。 夜のおまかせは¥16,200からなので昼のお得感はなおさら高い。店主の黒須法明さんは「昼は食べてもらうための鮨...
昼の一人前握り(¥3,500)の内容の濃さは、想像の2~3倍以上のはずだ。ここでは握り8貫プラス、サラダ、茶碗蒸し、玉子焼き、巻物、汁物、さらにデザートが付くという大盤振る舞い。 夜のおまかせは¥16,200からなので昼のお得感はなおさら高い。店主の黒須法明さんは「昼は食べてもらうための鮨、夜はいい時間を過ごしてもらうための鮨、その意味合いはまったく違いますね」とその料金の理由を話す。鮨のある日常も、鮨に...
2018年2月にオープンした『はっこく』はすでに予約至難な店の仲間入りを果たした。 同3月、日比谷ミッドタウンに檜舞台を移した『鮨 なんば 日比谷』も数ヵ月先まで予約で満席と、2018年初期にオープンした注目店は、早くも予約困難に。 さらに、今後予約至難になりつつあるのは、2017年末のオープンながら吉祥寺のはずれで場所を認知されるのが遅かった『さき田』。コース1万5,000円のリーズナブルさ、満足度の高さがリピー...
東京で過ごす最後の夜だからと、知也は鮨『青空』を予約してくれていた。 久しぶりにFOXEYのワンピースに袖を通してみたものの、気合を入れすぎただろうか。 しかし、ふんわりと広がるスカートを揺らして歩くと、心もそれとなくふわふわと浮き立つようだった。...
鮨が時代とともに進化したように、名店の味も姿を変えて受け継がれる。店主の高橋青空氏は『すきやばし次郎』で12年にわたり研鑽を積んだ人。板場での所作は美しく、凛とした空気を纏う。 握りは修業先の流れをくむ圧巻の質。ネタの選定、シャリの塩梅、どれも隙がない。...
ーそれだけ稼いでいたら、毎日フルコース三昧なのではー 佳菜子:そんな食べてたら糖尿病になっちゃいますよ(笑)。健康維持のため、外食は週2,3回くらいにしてます。あ、でも先週はヘビーでしたね。 火曜日に銀座の『青空』でお鮨を食べたあと、23時から『マトラス』で飲み直して、帰宅は2時。 翌日は『六雁』、木曜日は帰宅時間がなかなか合わない夫と合流し『アフェット』で久しぶりにゆっくりと食事をしました。...
「この度は、誠に申し訳ございませんでした!」 彼の頭は、もうこれ以上どうにもならない角度にまで、ラウンジの絨毯にめり込んでいた。...
鮨が時代とともに進化したように、名店の味も姿を変えて受け継がれる。店主の高橋青空氏は『すきやばし次郎』で12年にわたり研鑽を積んだ人。板場での所作は美しく、凛とした空気を纏う。 握りは修業先の流れをくむ圧巻の質。ネタの選定、シャリの塩梅、どれも隙がない。独立は2006年、はや一流の仲間入りだが、どこまで登り詰めるか期待は高まるばかり。...
見るからにたおやかで初々しく、それでいて、どこかなまめかしいような艶やかさを秘めた小さなイカ――これが“新イカ”。大人の親指ほどしかない墨イカの赤ちゃんである。新子と同様、鮨通垂涎のこの逸品、以前は初秋を告げる味として、8月頭から末にかけてが旬と言われていたが、最近はひと月余りも早まってきているとか。 「うちでも七夕頃から、鹿児島出水港で揚がる新イカを握り始めます。ハシリは高価で鮨屋泣かせですが、その旬の短さ...
桜色に染まる縮緬の暖簾が掛けられたのは初春のこと。「6月からは白い麻に掛け替えます」。店主の高橋青空氏は言う。 銀座で丸6年の月日を重ねた人気店である。これからの時季に美味しくなる魚を尋ねると、「そうですねぇ、トリ貝、マコガレイ……5月になれば房州のマダカアワビ千葉沖の上鰹が入ってきますし、マグロも小さいけど佐渡沖の定置網でいいのが揚がります。それは、5月から7月という感じでしょうか」。 元の素材が良くない...
『すきやばし次郎』で12年間研鑽を積み、独立。店主・高橋青空氏は若いが、すでに実力派の風格を兼ね備える。師匠譲りの目利き、素材を活かす丁寧な仕事、美しい所作から生まれる端正な握り。熱い視線が注がれる期待の鮨店だ。...
カップルで鮨。それは選ばれしものたちの到達点。しかし、気を付けなければいけないのは、その鮨は「最高に旨い」必要がある点だ。 このお店の鮨をひと言で表すなら、端正。岩央泰氏の握りはそういう握りだ。人肌程度に温かい、シャリは口に運べば優しく解れ、次いでネタの旨みが溢れ出し、渾然一体となる。誘った相手を陶酔させる完成度だ。 白木のカウンターでゲストと対峙する店主の岩央泰氏は「肩肘張らず、気軽に召し上がっていただきたいと思って...
ひと言で表すなら、端正。岩央泰氏の握りはそういう握りだ。人肌程度に温かい、シャリは口に運べば優しく解れ、次いでネタの旨みが溢れ出し、渾然一体となる。誘った相手を陶酔させる完成度だ。同じ銀座で「縁あって」移転したのは2012年9月。『小十』のあった場所だが、当の本人に気負いは全くない。「店内もほとんどそのままです」。 『いわ』の看板を掲げたのが2008年。旧店は『かねさか』の経営だったが、今回は名実ともに本当の独立。...
研鑽を積んだ『鮨かねさか』から独立して2年半。オープンして間もなくミシュランの星を獲得した注目の店である。毎朝築地で仕入れる魚は産地やブランドには頓着しない。その日良いものをひたすら求め、魚によっては店で寝かせてから包丁を入れる。 江戸前の技で丁寧に仕込んだ鮨ダネは、昼も夜も同じもの。違うのは値段だけ。「ランチはお試しで味をみていただければ」と語るのは店主の岩央泰氏。魂を込めた氏の握りを存分に頬張り、午後...
店主・岩央泰氏は『かねさか』で修業を積み、独立。魚はブランドに囚われず、江戸前の仕事をほどこし最良の鮨種にするのが流儀。若手の最有力だ。...
魚のクオリティ、抜かりのない江戸前の仕事、このふたつが最上級のレベルでいてコースが¥13,000なのだから驚きだ。 「生は意地でも使いたくない。その魚の味が最も活きる仕事をするのみです」と店主の渡部佳文さんは言う。 マグロやコハダを口に含めば、それがどういうことなのか実感する。絶妙な舌触りにそこから広がる旨み、シャリのバランス、見た目の美しさ、すべての完成度が高い。 「私自身の懐でも行ける金額設定です」と話すけれ...
銀座の鮨屋は、品書きがなく、1人前2万〜3万円するのが当たり前。ゆえに誰もが足を運べるわけではないが、『銀座 鮨 わたなべ』は飲み物を含め2万円でお釣りがくる稀有な一軒。 桧のカウンターや木製冷蔵庫は高級感に溢れているが、主人の渡部佳文氏が目指すのは「自分も行きたいと思う価格の店」だ。 席に着いたらまずは「マスターズドリーム」(850円、税別)で喉を潤し、気分をリラックスモードに切り替えよう。...
魚のクオリティ、抜かりのない江戸前の仕事、このふたつが最上級のレベルでいてコースが¥13,000なのだから驚きだ。 「生は意地でも使いたくない。その魚の味が最も活きる仕事をするのみです」と店主の渡部佳文さんは言う。 マグロやコハダを口に含めば、それがどういうことなのか実感する。絶妙な舌触りにそこから広がる旨み、シャリのバランス、見た目の美しさ、すべての完成度が高い。 「私自身の懐でも行ける金額...
粋で小体な味の実力店がひしめきあう荒木町界隈。その路地裏で見つけた清楚な佇まいのこの店が『鮨わたなべ』。2014年6月に店を構えたニューフェイスだ。 木曽檜のフラットなカウンターも清々しい店内で、ひとり鮨を握るのは店主の渡邉匡康氏。肝をかませたカワハギの握りや黄味酢オボロをのせた春子の一貫などひと手間かけた握りもさることながら、酔客の舌を喜ばせているのが多彩な酒肴の数々。今が旬の香箱蟹をはじめ、カマスのた...
キラ星のごとく数多の名店が軒を連ねる鮨の聖地“銀座”――。ここにまたひとつ、新たな星が誕生した。この10月1日にオープンしたばかりの『鮨わたなべ』がそれだ。 店は若いが、店主の渡部佳文さんは、この道30有余年の大ベテラン。湯島『一心』の板長を26年間務めあげた後、晴れて憧れの銀座に念願の独立を果たした。「25歳で『一心』を任された折、柳橋『美家古鮨本店』4代目の大親方から、16年間に亘り直々に出稽古を受け、江...
行きたいお店にすぐ行けるほど、生易しくないのが、いまの東京の鮨事情。 ということで、これから鮨の世界に足を踏み入れようとする方々に向け、知っておくと便利な鮨の基礎知識をご紹介。 しっかり頭に入れて、自分の鮨デビューに備えるべし。 時代の流れを鑑みても、いまは異常な鮨バブル期といえるだろう。 まず、価格面。現在予約困難店といわれているお店の多くは、おまかせで3万円超えがスタンダード。これは10年前には考えられなか...
店主の鈴木孝尚氏は、同じ銀座の名店『鮨 青木』で足掛け22年間修業を積み、2015年独立。強豪が多数ひしめく銀座にあって「今が食べどき」と食通の間での評価も高い鮨店だ。 とりわけ評判を呼んでいるのが、採算度外視なのでは!?と心配になってしまうほど、豪勢な内容の昼メニューだ。小肌、かんぴょう、おぼろ、椎茸など、それぞれに「煮る」「〆る」といった江戸前の仕事が施された具材約10種を使ったばらちらしは、なんと¥3,000。 ...
カウンターに出されたお寿司を見て、ハッとする。しゃりが玄米のような赤みを帯びている。 実はこのしゃりこそ、鮨鈴木のこだわり。旨み成分が高い赤酢と米酢を独自にブレンドした酢飯は、ネタの美味しさをより一層引き出してくれる。とくにコハダやまぐろなど、味が濃いネタとの相性はバツグンだ。ふわっふわで甘みのあるたまごはデザート代わりに。 夜に比べて半額ほどのお値段でいただける理由を聞くと「ランチは出血大サービス...
銀座に3店舗をかまえる『鮨處おざわ』は、37年間近隣のビジネスマンや夜の蝶たちに慕われ続ける気取りのない鮨屋。席が空いていれば予約はいらない。 「ガラガラと戸を開けて、気軽に入ってきてもらいたいですね。鮨って本来そういうものだと思います」と話すのは30歳でこの店を立ち上げた大将の小澤諭さん。 おまかせと言っても決まった流れはなく、お客を尊重する柔軟なスタイルだ。通ううちに鮨や魚の旬を知れる、粋な大人への近道といえる店か...
銀座に3店舗をかまえる『鮨處おざわ』は、35年間近隣のビジネスマンや夜の蝶たちに慕われ続ける気取りのない鮨屋。席が空いていれば予約はいらない。 「ガラガラと戸を開けて、気軽に入ってきてもらいたいですね。鮨って本来そういうものだと思います」と話すのは30歳でこの店を立ち上げた大将の小澤諭さん。 おまかせと言っても決まった流れはなく、お客を尊重する柔軟なスタイルだ。通ううちに鮨や魚の旬を知れる、粋な大人への近道といえる店か...
『かねさか』の暖簾にある〝魚、酉、旨〞を合わせた独自の漢字には「魚と酒を一緒に楽しんでほしい」という意味が込められている。 一般的に鮨店の屋号には〝鮨〞や〝寿司〞といった漢字が使われるが、江戸前寿司の代表店『かねさか』では、魚へんに酉、旨を合わせた独自の漢字を用いている。これは、魚も酒もこだわり抜いて選んでいるという自負の象徴。今一度、暖簾チェックしてみるのも一興。...
会った瞬間、「24時には友達の誕生日会に行かなきゃいけない」だの、「今夜、お姉ちゃんが泊まりにくるの」だの、2軒目のアポを明かされるとテンションだだ下がり……。ダブルヘッダーで初デートに来ないでほしい。(広告代理店勤務・33歳)...
「勘違い、しないでくださいね」 運よく席が取れたミシュラン2つ星の銀座の名店『鮨かねさか』にて、ナオミは握りをパクパクと口に放り込みながら言った。 「吾郎先生も松田先生も、少しからかっただけで動揺しちゃって、バッカみたい」 「い、いや...」 「まぁ、既婚のオジサンなんて、エラそうにしてたって、結局みんな揃って意気地ナシってことですね」 少し前の吾郎だったら、こんな鼻持ちならな...
せっかくデートで『鮨 かねさか』に来ているというのに、カリナはついため息をついてしまった。 「どうした?カリナ、大丈夫か?」 「ううん、大丈夫。ちょっとぼーっとしてただけ。」 そう言って、彼氏をじっと見つめる。 ただ美しいというだけで、自分にこうして豪奢な生活をさせてくれる神様のような男。 男尊女卑の風習が未だに色濃い故郷では、どんな金持ちと結婚したところでこんなに自由にさせて...
室町時代の花器に花を生け、魯山人の器で鮨を供する。本物志向。それは金坂真次氏が握る鮨にも見て取れる。 ネタはいずれも繊細な江戸前仕事を施したもの。色鮮やかに茹でた車海老には芝海老のおぼろを隠し、常に火加減に目を配り煮上げた蛤はふわりと柔らかく上品に香る。心を砕くのは香りと食感、そしてバランス。余韻は脳裡に刻まれ、また足を運ぶことになる。...
香りと食感。『鮨かねさか』の主人・金坂真次氏は、この繊細な感覚を大切にする。 例えば、平目の昆布締め。強く締める鮨屋も多い中、あえて平目ならではの食感を残して昆布の香りをのせる。煮蛤は柔らかくふわりとした食感と香りが失われないよう火加減に常に目を配り、鮮やかな色合いの車海老には芝海老のおぼろを隠す。 なるほど口に含めば、ほろりとシャリがほぐれ江戸前の仕事を施したネタが優しく香り、調和する。決して主張...
室町時代の花器に季節に合わせた花を生け、魯山人の器で寿司を供する。旬をとらまえた本物志向。それは金坂真次氏が握る寿司にも見て取れる。 ネタはいずれも繊細な江戸前仕事を施したもの。色鮮やかに茹でた車海老には芝海老のおぼろを隠し、常に火加減に目を配り煮上げた蛤はふわりと柔らかく上品に香る。心を砕くのは香りと食感、そしてバランス。余韻は脳裡に刻まれ、また足を運ぶことになる。 夏には新子や新イカがお目見えし...
店主の金坂真次氏は、かねてより意欲ある若手を次々と輩出。美味を極めんと技を高め、香りと食感を重んじた鮨は円熟の域にある。下野シェフが称するように、空気をはらむ握りは、感動を呼ぶ味わい。銀座でも指折りの名店だ。...
新橋の『第三春美鮨』などで16年、『なだ万』の鮨部門で14年研鑽を積んだ店主・寺下重喜氏が独立。銀座8丁目の風情ある空間で、熟練の技を披露する。シャリには、標高の高い山間部で栽培する愛知産ミネアサヒを使用。米酢をベースに梅酢をほんの少し加えている。 ひとりで切り盛りし、独自のルートで仕入れることで、おまかせ¥7,000が可能に。ここなら安心して銀座のお鮨をごちそうできる。夕方は早めの16時から、深夜は25時までの営業も使い勝...
勝どきの『さヽ木』の先代・佐々木啓全氏や伝説の名店『きよ田』の新津武昭氏の師事を仰ぎ、技を磨いた店主・小林智樹氏。名店で培った正統派の技術と、自身がライフワークとする"旅"で得た経験を元に、幅広く、かつ奥深い鮨を展開する。各地の漁師から直送される旬魚も味わい深い。...
【銀座】 勝どきの『さヽ木』の先代・佐々木啓全氏や伝説の名店『きよ田』の新津武昭氏の師事を仰ぎ、技を磨いた店主・小林智樹氏。名店で培った正統派の技術と、自身がライフワークとする"旅"で得た経験を元に、幅広く、かつ奥深い鮨を展開する。各地の漁師から直送される旬魚も味わい深い。...
英国王室御用達を拝命する希少な名門シャンパーニュメゾン「ボランジェ」の正規輸入代理店であるアルカンと、端正な握りで人気の鮨屋『銀座 いわ』の店主・岩央泰氏とのコラボレーションによって実現した、“鮨シャン”レストラン。 メニューには、伝統的な江戸前の技法とイタリアンやフレンチの素材や技との出会いにこだわり、食材にはキャビアやトリュフなどを使用した、普通の鮨屋とは違う、新感覚のラインナップが並ぶ。...
昨日12/1(木)、コリドー街にも近いビルの一階にオープンした鮨レストラン『銀座 815』。鮨をシャンパンで味わう、鮨の概念を破った新しいスタイルのレストランだ。 華美な装飾は無く、こだわり抜いたマテリアルのみで構成された隠れ家のような空間は、「気になるあの人との関係を一歩進めたい」、「恋人と時間を忘れてゆっくりと過ごしたい」という大人たちにぴったり。 他には見られない新しいスタイルのお鮨を提案する“鮨シャン”レストラ...
おまかせでまず出てくるのは、目も舌も喜ぶ酒肴の数々。夏は定番のウニプリンなど、独自のアイデアを盛り込んだ品がゲストのハートを鷲掴みにする。 とはいえ、この店が超一流の一角に名を連ねるのは、続く握りがあってこそ。米のソムリエと種類を吟味し、温泉水で炊き上げるシャリ。熟成具合をしっかり見極めたネタ。ミシュラン三ツ星の真価が、その握りにも宿る。...
銀座『鮨 よしたけ』のカウンターに、日本を代表するふたりのミュージシャンの姿があった。意外にも、これがサシで握りをつまむ、初めての機会だ。「同じクラスには1度もなったことがない同級生って感覚だよね」と宮沢さんが笑えば、谷中さんも「そうかもしれませんね」と応える。店主・吉武正博氏が明太子ゼリーののった白子の酒蒸しを供する。「うん、面白い!」と谷中さん。 店主は多くの和食料理人と懇意にする人物。そのため発想は柔軟で驚きと美、そして旨...
昨年3月、六本木から聖地・銀座へ。NYでの経験も糧に、次なる舞台へと邁進する吉武正博氏。築地のみならず、唐津、萩、静岡から旬魚を直送し、時には洋のアレンジをほどこした握りで唸らせる。使える個室と深夜営業が嬉しい。...
石田ニコルさんが初めての“お好み”を挑戦する舞台となったのは、創業約80年の老舗『寿司処 銀座 ほかけ』。 多くの鮨通に愛されてきた名店であり、特に御年78歳になる大将・矢崎桂さんの仕事は、“神技”と称される域である。...
今日来て、明日もまた訪れたい。そう思う鮨屋に、久々に出合った。言わずと知れた江戸前鮨の名店、銀座『ほかけ』である。 創業は昭和12年。戦後23年に三田から銀座へと移転、昭和27年に建てられた宮大工の手になる旧店には、舗政財界の大物を始め山田五十鈴、三船敏郎など往年の銀幕のスターらも足繁く訪れていた。 そんな名うての食通達の舌を唸らせて来たのが、今なお矍鑠(かくしゃく)として鮨を握るご主人、矢㟢桂氏その人だ。名古屋で修業...
オープンは2012年、主の松田成正さんはこの道が長い経験豊かな職人。以前の店の親方に惚れ込んで、親方の引退まではと14年間共に働いた。実はオーストラリアに行くつもりで永住権を取得していたが、親方に学びたい一心で手放したという。それほど惚れ込んだのは鮨の仕事ばかりではなく、親方の接客の見事さにもあった。 それは脈々と受け継がれ、物静かながら松田さんも気負いなく客を楽しませるツボを心得ている。飲んでいるとスッスッと出されるつまみ...
オープン半年余りだが、主の松田成正さんはこの道25年の経験豊かな職人。以前の店の親方に惚れ込んで、親方の引退まではと14年間共に働いた。実はオーストラリアに行くつもりで永住権を取得していたが、親方に学びたい一心で手放したという。それほど惚れ込んだのは鮨の仕事ばかりではなく、親方の接客の見事さにもあった。 それは脈々と受け継がれ、物静かながら松田さんも気負いなく客を楽しませるツボを心得ている。飲んでいるとスッスッと出されるつまみに...