商店街の一角に佇む広東料理の名店!島根県の魚介を活かした丁寧な料理に心ほどける
39歳の時に梅ヶ丘で独立した店主の名雪寛己さんは、実は5年前に店をしまおうと考えていた。 しかし直前、人に合わせることをやめて、純粋に自分が作りたい料理を始めると評価が一気に高まり、『瑞雪』は広東料理の名店としての地位を確立。...
2020年一発目となる月刊誌東京カレンダー最新号は、「世田谷」を大特集。 三軒茶屋、三宿、下北沢、二子玉川、成城、経堂、祖師ヶ谷大蔵、尾山台などなど広い「世田...
看板のない本格中華の名店!なのに肩ひじ張らない、地元民に愛される店
51歳の和田さんは、大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、神奈川『重慶飯店』や青山『虎萬元』等で研鑚を積み、2000年、駒沢大学に『陸羽壺』を開店。 その後、07年に松蔭神社前に『五指山』をオープン。11年に神田へ移転するも、17年、再び古巣の松蔭神社前に戻り、店舗を構え現在に至る。 先述の言葉どおり、コースに登場する料理は、「せせりの唐辛子炒め」だったり、「黒酢の酢豚」だったりと庶民的な味ばかり。 だが、それが和...
日本人にはあまりなじみのない食肉も積極的に扱うため、異色の存在に見られがちだが『五指山』の和田真二氏は「安くてうまいなら使わないほうがソン」と言う。 牛のペニスやアキレス腱、豚の鼻など「中国で一般的に料理に使われる」部位は、何を食べているのかわかるように調理するのが身上だ。写真のあひる肉のビール煮も手羽先や水かき、ときには頭まで、内臓以外の肉をすべて使い、それぞれの食感や風味を楽しませる。 味つけは基本的に塩と砂糖、ビールのみ...
未知との遭遇は、とかく人の心を揺さぶるものだが『五指山』の和田真二氏が作る料理は、つねにオリジナリティに溢れており、文字通り“食指”が動くものばかりだ。 店内の黒板には、牛ハツの唐辛子とクミンの炒めや牛ペニスとにんにくの煮込み、豚鼻肉の醤油蒸しなど、ツウ好み(?)な肉料理がずらり。 「気がついたら、7割近くが肉メニューになっていた」という和田氏の最近のブームは“軟骨”だ。ひと皿に豚1頭分の軟骨を使うブラック...
かつて体温の高い男と付き合ったことがあるが、あれはなかなか妙なものだ。大概において女は男より冷えているから、晩秋から翌春までは湯たんぽ代わりに恋しく、夏がくれば心底やっかい。だが秋の訪れにつれ元に戻る。ま、恋の営みにおいては使い方次第だが、代謝のよさは動物として優勢の証拠だろう。 さて山羊である。紀元前7000年頃から既に家畜として飼われた山羊は、東洋医学的に言えば「身体を温める」食材だ。そんな山羊に最近はま...
「中国で出合った料理のなかには、今はまだ日本に馴染みがなくても、おもしろい素材や調理法がたくさんある。ピータンだって、昔は日本では珍しかったわけですから、“えっ?”という驚きがあるものを広めていけたらいいなと思います。まずは、中国の家庭料理でよく使われている干し野菜や、発酵した食材などを使っていきたいですね」...
濃厚なスープに圧倒される、絶品担々麺を知る歓び
店主のプロフィールを知らずにこの店の前を通りかかったなら、どこの商店街にも1軒はありそうな普通の街中華かと思う人も多いだろう。 それくらい飾らない店構えだが、メニューに並んでいるのは本場仕込みの本格四川。 「子どもの頃に食べた四川料理の思い出が強く心に残っていて」と語るのは、店主の村岡拓也氏。四川料理の名店、原宿『龍の子』安川哲二氏に師事したのち、四川省へ。...
酸味と塩味、辛みで全体の味をまとめるという四川料理のベーシックな調理法にのっとった担々麺が人気の『蜀彩』。 「調味料も食材も至って普通です」と村岡拓也シェフは言うが、白胡麻の芳しい香りとマイルドな風味が楽しめる豆乳入り担々麺は、味がくどくならないように酢を多めに使い、芝麻醤と豆乳のコクをすっきり上品にまとめた逸品だ。自家製ラー油の爽やかな辛さもクセになる。...
何事にも通ずることだが、刺激も過ぎると、だんだんと飽食気味になるものである。ただ、世の中には、クセになる刺激というものも確実に存在する。 料理人としてのスタートは決して早かったとは言えないが、その“種”が心のなかに芽生えたのは、わりに早期であった。子供の頃、親に連れられて行った四川料理店で、はじめて雲白肉に出合ったときの感動を今でも忘れることはないという。...