古典酒場の有名店がこちら。せっかくこのエリアに来たなら足を運んでみたい。 16 時の開店を待ちきれず、軒先にできる常連の行列はこの店ではもはやお馴染みの光景。彼らの目当ては、ゆうに100種類以上は揃う、旨くて安い魚料理の数々である。その大半が300円台という破格値で、中には50 円~のメニューまであるのだから酒飲みが放っておくはずはない。 コの字型カウンターの秩序を守る女将さん方の気風のいい対応や、肩がぶつかるほど混み...
16 時の開店を待ちきれず、軒先にできる常連の行列はこの店ではもはやお馴染みの光景。彼らの目当ては、ゆうに100種類以上は揃う、旨くて安い魚料理の数々である。その大半が300円台という破格値で、中には50 円~のメニューまであるのだから酒飲みが放っておくはずはない。 コの字型カウンターの秩序を守る女将さん方の気風のいい対応や、肩がぶつかるほど混み合うにぎわいの雰囲気もまた格別。...
会社に戻る帰り道、コンビニに立ち寄った田中は、奈々子にホットコーヒーを買ってくれた。さっきの定食680円とコーヒー150円。 普段の奈々子は「自分で買えるし」とすぐに意地をはってしまうが、「お礼の気持ちです」という田中の言葉に、心がじんわりと温まっていくのを感じた。 ◆ 「岡田さん、本当にありがとうございました!」 ようやく仕事を終えると、田中は何度も深々とお辞儀をして自分のデスクに戻っていった。 ...