一品料理も充実の、飲める蕎麦屋。贅沢な時間を過ごせる大人の隠れ家店
記録的な不漁が続き、すっかり希少品となった駿河湾の桜海老。品薄で価格高騰となれば、安価な台湾産の需要が増えるのも道理だろう。 だが、頑なに国産を使い続けるのが銀座の名店『蕎麦 流石』だ。 「台湾産に比べ、大きく自然な桜色をした身です。しっかりした甘みと旨味、そして風味があります。駿河湾の桜海老は、全てにおいて雲泥の差がありますね。揚げあがりの食感も一味違います」。 そう熱弁するのは、女将の藤田千秋さん。...
店主の藤田千秋さんが、開店当初から蕎麦だけでなく1品料理にも力を注ぐのは、飲める蕎麦屋にしたかったから。江戸時代は居酒屋的に使われていた、原始の姿がイメージにある。 とはいえ、蕎麦屋で長居は無粋という定説には否定的。蕎麦1杯でも呑兵衛でも、ゆっくりできる雰囲気作りに心を砕く。 食材は玄蕎麦から調味料に至るまで、愚直に品質の良さを追い求める生産者の手によるもの。「その思いを共有したい」と藤田さんは言う。 蕎麦を、食...
「何、食べに行く?」「和がいいかも!」 そんな会話が、大人になるにつれ増えていくような気がする。歳を重ねると「和食」の素晴らしさに改めて気付く。 しっと...