「前菜で肉加工品やチーズ、野菜のマリネをつまみ、セコンド・ピアットで肉や魚をしっかり食べる。その間にあるプリモ・ピアットは、“粉”を味わうべきカテゴリー。この流れを、決して崩したくはないのです」。 『ヴォーロ・コズィ』西口大輔シェフの言葉をそのまま皿にのせたのが、“ポレンタとタレッジョチーズのラヴィオリ”。口の中に含み、ゆっくりしっかり噛み締めることで、口腔内全体が粉の旨みを感知する。90年代半ばに修業したミラノ『サドレル』で西...
ただでさえ風味が抜群なポルチーニ茸に、さらに甘海老のコクが合わさったら…、ただ事でないほどの旨味の洪水が押し寄せてくる逸品だ。 「シチリアの雄大な景色や人懐っこい性格に惹かれて……」と語るシェフの大下竜一氏がシチリアでの修業経験を活かし、下町情緒ある白山に2014年にオープンしたのがこちらの店。 「ポルチーニと甘海老のヨランダ」は、海と山の幸をあわせた人気メニューで、片方だけにひだがあるパスタの食感も面白い。こちらはア...
「シチリアの雄大な景色や人懐っこい性格に惹かれて……」と語るシェフの大下竜一氏。シチリアでの修業経験を活かしたレストランを、下町情緒ある白山に2014年夏にオープンした。 お得な「シチリアセット」は、前菜の盛り合わせや選べるパスタなど全4皿で構成。「ポルチーニと甘海老のヨランダ」は、海と山の幸をあわせた人気メニューで、片方だけにひだがあるパスタの食感も面白い。 ズラリとそろったシチリア産ワインは、店内でエチケットを見な...
シェフ、茂呂岳夫氏の手による料理の魅力は、ミシュラン三つ星のベルガモ『ダヴィットーリオ』、スペイン『エル・ブジ』などで培った現代的な手法を織り交ぜるメニューの数々。前菜とデザートは『エル・ブジ』の影響が色濃く、反対にパスタとメインは郷土色豊かなイタリアの味を踏襲。ふたつのスタイルを見事に両立させる力量は、推して知るべし、である。...
世の女性が望むサプライズとは、花束や宝石のプレゼントでもなく、この店へ招待することかもしれない。 およそ店らしくない無骨な扉がひとつ。だがこれを開けば、色鮮やかなキッチンの奥に、テラス付きの特等席が待ち構えている。 1993年に誕生した人気店『オ・デリス・ド・本郷』のオーナーシェフ西村和浩氏が、かつての厨房階を改装しひとりではじめたフレンチは、まさに隠れ家。...
「1日限定1組のものすごく美味しいお店があるのだけれど」 そんなお誘いを受けたら断る女性はいるのだろうか? 1993年に誕生した人気店『オ・デリス・ド・本郷』のオーナーシェフ西村和浩氏が、かつての厨房階を改装しひとりではじめたフレンチレストラン『ククセモワ』。 ここは、ただの隠れ家じゃない。目印となる看板もなく、予約した客しかそこにレストランがあるとわからないのだ。 タイユバン・ロブションをはじめフランスの三ツ...
モンゴル人はもともと“1日1食”が基本だというが、パワーの源といえば、おもに羊肉。日本初のモンゴル料理専門店『シリンゴル』では、週に2回、羊を丸ごと仕入れ、岩塩で煮込んだものを様々な料理で供する。牛や豚、野菜類はほとんど口にしないという民族性だけあって、メニューは羊肉のオンパレード。...
「発想の素は、自分が豚足好きだから」という、中島啓介シェフ。香味野菜と一緒にコトコト煮た豚足のぷるぷる感と酸味の効いたトマトソース、セルバチコのシャキシャキ感が個々の領域を侵すことなく共存する。自家製タリアテッレはミントを挟んでからのばし、裁断する細やかさ。手間は厭わぬが「ランチまでは手が回らない」というのも、頷ける。...
食通の有名人も贔屓にする人気店。「肉質の良さもさることながら“旨さの秘訣は焼き方にあり”がモットーの店」。このお店を教えてくれたのは、多くのクライアントを抱える敏腕広告マンの神長さん。 ロース、カルビなどの赤身肉は7秒で4回返し、通常のホルモンは6回返し、ミノなど硬めのホルモンは8回返し、がルールで指南の通りに焼くと、まさに感激の旨さに出合える。 また食べ方にも一家言あり、タレとレモンのダブルづけ、大根おろしと卵黄入り...
熟成肉専門店『中勢以』がレストランを併設した店舗。ショーケースから約8週間かけて熟成させた肉を選び、その場でいただける。 「まず、店に入ると完全にお肉屋さんなのがいい!そこから工場にあるような銀色の扉を開けると別世界。すごくシンプルな内装のダイニングで、肉を食べることだけに集中できます。イチボとかシンシンなど部位別の熟成肉をいろいろ食べ比べるのも楽しい。肉は溶岩炭で焼かれているので、余分なにおいが吸われ、より純粋な肉の味がします」...
そして、嵐のように過ぎさったジンギスカンブームの後、ジワジワと力をつけてきたのが牛肉。そう、いよいよ真打ちの登場だ。これは全くの私見だが、発端は焼肉店の希少部位ブームだと考えている。 ここで人々の関心が牛肉に向けられたところで登場したのが〝熟成肉〟。 2008年、田園調布『中勢以』の出現は、今に至る牛肉ブームの一つの起爆剤となった。まず、料理人たちの間で話題となり、食トレンドに敏感な客や食ライターの口の端に上るようになる。...
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熟成肉専門店『中勢以』が小石川に小売りのシェアショップ『北店』と『内店』をオープンさせた。経営者・出浦氏は「小売は“take out”していただくもの。でもtake outした肉がその肉屋で“take in”してワガママに食べられる。そんな2つの業態がシェアしているのがここなんです。お店では農家さんから届けられた地産地消の野菜も一緒にお出しするので、肉と野菜の“小売食堂”という感じかな」。 店では好きな肉の部...
「熟成肉の美味しさは魚の干物のようなもの。余分な水分が抜け、旨みが凝縮されるんです」。こう語るのは、オーナーの出浦陽一郎氏。確かに、熟成が進むと共にタンパク質は分解されて旨み成分のアミノ酸へと変わり、肉自体の持つ酵素の働きにより肉質は柔らかくなる。 この熟成肉を一躍表舞台に引き出した、あの『中勢以』の2号店がこの1月、小石川にオープンした。“食べられる中勢以”をコンセプトに、レストランも併設。店頭に並ぶ希少部...
『栄児』の丸藤ママは四川の生まれ。本場の家庭料理を日本に紹介するべく、板橋に店を開いた。 本郷は2店舗目。担々麺は汁あり、汁なしがあるが、断然、汁なし。底のほうから混ぜて混ぜて、全体的に味が渗み込んだところですする。 じゃなかった、すすっちゃいけません。必ずむせます。すすらず、そろそろと送り込む。これが、しっかりと辛い。辛いが、スカッと清冽な食後感に変わって心地よい。 麺の下に山椒やひき肉が潜んでおり、豪快に混ぜ...
『栄児』の丸藤ママは四川の生まれ。本場の家庭料理を日本に紹介するべく、板橋に店を開いた。本郷は2店舗目。担々麺は汁あり、汁なしがあるが、断然、汁なし。底のほうから混ぜて混ぜて、全体的に味が渗み込んだところですする。 じゃなかった、すすっちゃいけません。必ずむせます。すすらず、そろそろと送り込む。これが、しっかりと辛い。辛いが、スカッと清冽な食後感に変わって心地よい。...
週末は絶品「バターミルクパンケーキ」を味わいに『ナッティーズ カフ(NUTTY'S CAFF)』へ出かけてみてはいかがだろう?...
アメリカ在住経験があるオーナーが、現地で食べた美味いサンドイッチを日本でも提供したいと考えてオープンした店がこちら。 テーブルが5卓ほど、座席数15席にも満たないこじんまりとしたその店内にところ狭しとファンがひしめく。まるでニューヨークで食べるボリュームのような本格的サンドイッチが頂ける。 中でも一番人気は、「パストラミサンドイッチ」だ。ボリューミーなサンドイッチは、一瞬どう食べるべきか躊躇してしまうが、ここはガブリと...
テーブルが5卓ほど、座席数15席にも満たないこじんまりとしたその店内にところ狭しとファンがひしめくのは、茗荷谷にある『Qino's Manhattan(キノーズ・マンハッタン)』である。 ニューヨークの定番サンドイッチの1つ、十穀パンにコンビーフやパストラミ、ザワークラウト、スイスチーズ、サウザンドアイランドドレッシングで挟んでグリルしたホットサンド「ルーベンサンドイッチ」や、日本でもその名が定着してきた「B.L.T.サンド...