どこにでもあるが、どこにもない。それが『香味屋』の「タマゴサンド」である。口を近づければ、バターの甘い香りが鼻をくすぐって、「ああっ」と、ため息を漏らす。齧りつく。歯は、温かいパンにふわりと包まれ、玉子に出会う。バターと空気をふくんだ玉子が、舌に広がり、とろりと消えていく。黄身の優しい甘みに、うっとりとなる。思わず笑う。 よほど吟味された玉子なのだろう、黄色が濃く、玉子自体の甘みがしっかりとある。もしかすると玉子は、火が入れ...
どこにでもあるがどこにもない。それが入谷『香味屋』の「タマゴサンド」。 口を近づければ、バターの甘い香りが鼻をくすぐって、「ああっ」と、ため息を漏らす。齧りつく。歯は、温かいパンにふわりと包まれ、玉子に出会う。バターと空気をふくんだ玉子が、舌に広がり、とろりと消えていく。黄身の優しい甘みに、うっとりとなる。思わず笑う。 世にはさまざまな玉子サンドがある。皆それぞれに美味しく、素朴で、優しい気分を運ぶ。しかしこれは危険で...
どこにでもあるが、どこにもない。それが『香味屋』の「タマゴサンド」(1150円)である。 口を近づければ、バターの甘い香りが鼻をくすぐって、「ああっ」と、ため息を漏らす。齧りつく。歯は、温かいパンにふわりと包まれ、玉子に出会う。バターと空気をふくんだ玉子が、舌に広がり、とろりと消えていく。黄身の優しい甘みに、うっとりとなる。思わず笑う。...
どこにでもあるがどこにもない。それが入谷『香味屋』のタマゴサンド。 口を近づければ、バターの甘い香りが鼻をくすぐって、「ああっ」と、ため息を漏らす。齧りつく。歯は、温かいパンにふわりと包まれ、玉子に出会う。バターと空気をふくんだ玉子が、舌に広がり、とろりと消えていく。黄身の優しい甘みに、うっとりとなる。思わず笑う。 世にはさまざまな玉子サンドがある。皆それぞれに美味しく、素朴で、優しい気分を運ぶ...
店名『甚三紅』は、京都長者町の桔梗屋甚三郎が、高級な紅花の代わりに蘇芳で染め出した紅梅色の平絹に由来。そこから転じ、高級食材にとらわれず、美味しい料理を手軽な価格で提供したいというのがこちらのコンセプト。 鮨屋と居酒屋で修業を重ねた、肉好き大将・橋本純也氏が腕を振るう。お鮨はもちろん嬉しいけど、お肉まで出されるというイイトコドリが実現する。...
老舗料亭『紀尾井町 福田家』出身と聞くと少々身構えてしまうが、店主・秦 直樹氏の穏やかな人柄と軽やかに供される料理を口にすれば、すぐさま和やかなモードになれる。 料理は日々の食材で変化するが、すっぽんなど高級食材が登場することも多い。 圧巻の内容で¥5,800(税抜)という良心的な価格が叶うのはおまかせ1本だから。そこに登場するのが「生からすみの味噌漬け」だ。 西京味噌で約4カ月間も漬けたからすみは驚くほど繊細で...
老舗料亭『紀尾井町 福田家』出身と聞くと少々身構えてしまうが、店主・秦 直樹氏の穏やかな人柄と軽やかに供される料理を口にすれば、すぐさま和やかなモードになれる。料理は日々の食材で変化するが、すっぽんが登場することも多く、高級店で重宝されている天龍鮎もこの時期ならでは。 圧巻の内容で¥5,800(税抜)という良心的な価格が叶うのはおまかせ1本だから。昔、豆炭屋だったという古民家で、小さな厨房に沿って配置されたカウンターは、コン...
マトンの野性味を損なわないためにも、使用する素材はトマト、玉ねぎと、7種類のスパイスのみ。長時間焼き込んだマトンはスプーンで触れたとたんに解れるほど柔らかく、滲み出た肉汁がルウに深みを与える。辛さは控えめだが、好みを伝えれば調整も可能だとか。 「素材を引き立たせるスパイスの使い方が絶妙なんです」...
和食の道32年。およそその半分を韓国、ドバイなど海外の日本料理店で腕を振るってきた店主の木下さん。下町風情があり外国人観光客にも人気の谷中から食を通して日本文化を発信する。 メニューは英語も併記し、キャッシュオンデリバリー。長い海外経験で磨かれたセンスが宿る一皿は、巡り巡って日本人をもときめかせる。...
海外の観光客も多数訪れる人気の「谷根千」エリアに、今年5月にオープンした同店。店主がイタリア修業時代に培ったノウハウは「イタリアで食べたパスタを、そのままの味で」という思いをこめたメニューに反映されている。 自家製パスタは卵入りや具入りなど常時8~9種。旬の食材によってメニューも随時変わるため、彼女と訪れたその時こそが、そのメニューとの一期一会。カウンターのみの店内でそんなコースを堪能したら、ふたりは親密になるしかない。「前...
ワインと一緒に味わえる焼き鳥を提案している『76vin』。メニューといい、空間といい、料理研究家の平野由希子さんがプロデュースしていると聞けば、なるほど納得のセンスの良さだ。 焼き鳥は、基本の塩・たれ以外に、クミンや、エルブドプロヴァンスといったスパイスを使う部位が。また、レバーペースト、パルミジャーノオニオン、香菜とクレソンのサラダなどの一品料理もあり、どんなワインと一緒に味わおうかとワクワクするメニュー構成。 アイ...
料理研究家の平野由希子さんがプロデュースする「自然派ワインと炭火焼き鳥の店」。平野さんのアイディアが光るサイドメニューも人気だ。新作の鶏のタルタルは、食感を出すため、肉をひかずに手切りで仕上げる。ケッパーや赤玉ねぎ、クレソンなどを加え、さわやかな味わいに。酸がすっきりしているオーストリアの自然派ワインとの相性も秀逸!...
日暮里駅から谷中銀座へ向かう道中にある焼肉店。2016年5月にリニューアルオープンし、その人気はますます高まっている。 A5ランクの中でも最上級の品質の黒毛和牛、いわゆる「とび牛」のみを提供すべく、店主自ら芝浦の東京食肉卸売市場で直接買い付ける。部位に合わせて最適にカットされた和牛を備長炭でさっと炙れば、本当においしい焼肉がどんな味か、五感で知ることができるだろう。 化学調味料を一切使わず、体に優しい料理に徹しているこ...
日暮里駅から谷中銀座へ向かう道中にある焼肉店。2016年5月にリニューアルオープン、その人気はますます高まっている。 A5ランクの中でも最上級の品質の黒毛和牛、いわゆる「とび牛」のみを提供すべく、店主自ら芝浦の東京食肉卸売市場で直接買い付ける。部位に合わせて最適にカットされた和牛を備長炭でさっと炙れば、本当においしい焼肉がどんな味か、五感で知ることができるだろう。 化学調味料を一切使わず、体に優しい料理に徹していること...
谷根千にオープンしたカフェファイニングハウス『ビストア』。同店の目玉はアイスクリームと見紛う何ともユニークな形状の新感覚ピザ。谷根千散歩のお供にもよし、もちろんイートインで食べるのもよし。 新感覚フード誕生!これが新しいピザのカタチ...
ピザが好きです。アメリカの子どもみたいに、口角をトマトソースで真っ赤にしながら、ピザを食べまくりたい。そんな欲望がありつつも、実は久しくピザを食べてはいないわけで。そんな中、一風変わったピザが登場したそうで、ご紹介したいと思います! さて、こちらの写真。何のことない、アイスが2つ並んだ写真と思いきや、実はこの左側がピザ!なのです(右は普通にアイスです)。何ともユニークな形状のこちらは、谷根千に8月24日にオープンしたカフェフ...
和食料理人の父を見て育ち、この道を志した店主の河津誠一郎さん。だが「跡を継ぐつもりだった」という店は父の早世とともに閉店。約20年を経て再興を果たしたのが『日本料理 佳和津』である。 2011年に独立するまでの修業先は銀座『割烹 中嶋』など和食一筋。厳しい教えが身に染みついているのか生来の真面目さなのか、料理に手をかけることをまるで厭わない。卵付きの魚が手に入ればこれ幸いとからすみに仕立て、自ら緑茶を煎ってほうじ茶を作る。...
築地市場でまず“たこ”に驚いたという、店主の佐藤由之氏。下処理や扱い方が料理人によってあまりに違う。がぜん興味が湧き「一から十までやってみたい」と、千駄木にたこの専門店を開いた。 名物たこしゃぶに選んだのは、北海道釧路産の水だこ。身質は極めて柔らかく、一度凍らせてからスライサーで薄切りにする。昆布出汁は温度が高いと白っぽく硬くなり、低くても旨みを逃がす。その中間のいい頃合いで“しゃぶしゃぶ”とやるのが極意だ。...