あんみつの生みの親として知られる『銀座若松』。創業時の看板はお汁粉だったが、甘味好きな宝塚歌劇団の練習生たちに求められ、みつ豆に自家製のこし餡をのせて出したところ、その味が評判を呼び、一躍人気商品になった。...
せっかく浴衣を着ているなら、銀ぶらを楽しんで風流に甘味屋なんていかが? こちらはあんみつの生みの親として知られる『銀座若松』。創業時の看板はお汁粉だったが、甘味好きな宝塚歌劇団の練習生たちに求められ、みつ豆に自家製のこし餡をのせて出したところ、その味が評判を呼び、一躍人気商品になった。元祖のあんみつで、一息をつこう。...
ぜんざい、おしるこ屋として創業したのが明治27年。昭和初期に2代目店主が日本で最初にあんみつを考案したことで知られる甘味処。看板メニューの元祖あんみつ900円のほか、クリームソーダやかき氷(夏季限定)など、ハイカラな時代を彷彿させるメニューを揃え、休み処として親しまれる。...
昨年10月、現代イタリア料理の伝統と先進性に、日本の豊かな食文化を掛け合わせた、“イノベーティブイタリアン”に生まれ変わった、銀座の名店『FARO(ファロ)』。 20年以上もの間、イタリアで活躍した能田耕太郎シェフが、最強のチームを率いて創り出す珠玉のスペシャルコースを、『東カレ倶楽部』の美食メンバー20名が、6/15(土)の昼下がりにたっぷり堪能してきました。 本日はその優雅なスペシャルテイスティングランチの様子をご...
期間:2/1(月)~29(月) コースの前菜に苺ソースをアレンジ ●インゲンで巻いたスカンピ海老と帆立貝のタルタル 濃姫ドレッシング バルサミコソース 濃姫の甘みと酸味をいかしたドレッシングで、さわやかな一皿に仕上げました。 シェフの特別ランチコース ¥8,000、MENU FARO ¥10,000...
一年中で、最も特別な夜と言っても過言ではないクリスマス・ナイト。 「愛する人と心温まる夜にしたい」「勇気をもって意中の人に愛を打ち明けたい」「プロポーズを成功させたい」etc...ドラマがいくつも展開されるであろう聖なる夜に、心強い味方となるのがレストランだ!あなたのクリスマスディナーは、もうお決まりであろうか? これまでも、そしてこれからもきっとそんな感動の舞台として人々から支持されるだろう『資生堂パ...
この季節を待ちわびるゲストも多いサマートリュフが登場。芳醇なトリュフと泡が魅惑的に重なり合うサマートリュフのトルテッリは『ファロ資生堂』が誇る、毎年恒例のゴージャスな香りを放つ一皿である。 サマートリュフが目の前で削られる様子は、まさに至福の瞬間。それに合わせるのは「フランチャコルタロゼ ブリュット」。ふわっと漂う香りだけでも、フランチャコルタが数杯飲めてしまいそう。...
カウンターで飲む楽しみ。その構成要素のひとつが、職人の手元だ。カウンターと厨房との間には何の障害も置かず、包丁の動きや今夜使う器が見える。 そんな時、喩えようもない高揚感がふっと身を包む。酒が、飲めて良かったなぁと思う、瞬間だ。2012年7月、満を持して銀座に『おかもと』を開けた岡本英嗣氏は、そんな酔客の目をきちんと受け止める店を用意した。 厨房や店に無駄なものは何もなく、料理に使う材料を置くためにも、それらを和えるた...
のんびり寛ぐ空間やプライベート感を犠牲にしてまで、あえてカウンターを選ぶ理由とは何か。それはひと言でいえば、目の前で職人が繰り広げるライブ感だろう。 2012年7月にオープンした『銀座おかもと』は、そんなゲストの期待を裏切らない店だ。厨房に無駄なインテリアは一切置かず、空間を過剰に演出する小道具を排除したのは、「お客さまには、カウンターに座った時に期待感を持ってもらいたい」という岡本英嗣氏の想いゆえ。“見せる”店づくりは『銀...
―はぁ。 気づくとひな子は、このところ日に何度も溜息をついている。 仕事をしていても、友人と遊んでいても、何をしていても、急に裕太のことを思い出し、胸が切なく締めつけられるのだ。 ―なんで私、こんな風になっちゃったんだろう... モヤモヤが晴れない頭で、ひな子は裕太とこれまで訪れたレストランをこっそりと思い返す。 麻布十番の『たきや』、銀座の『竜介』、『かわむら』、広尾の『81』、そして先日の『ト...
裕太から指定されたのは、内幸町の『トロワフレーシュ』だった。東京でも有数の高級ステーキの店だ。 最近流行りの新店の情報もさることながら、王道のレストランもまんべんなく網羅する裕太は、やはり食のセンスが感じられる。 ひな子がいつになく緊張しながら店に到着すると、ゆったりと広めのテーブル席には、すでに懐かしい裕太の姿があった。...
「Japanese steak is my very recommended dish.」 シンガポール出張の際にマリーナベイサンズのクラブ『KUDETA』の会員制フロアで出会った38歳のインド系の紳士との夕食。 「近々、日本に行くからその時に食事をしよう。金額は気にしなくていいからどこでもおすすめで行きたい所でOK.ただ、魚介類は食べられないからNG.」とのリクエスト。 シンガポールでは今、どの...
真っ赤におこった炭の上に肉が静かに置かれる。その瞬間から、煉瓦製の炉窯の中には太古の時間が流れ始める―――― 20世紀後半以降、文明の利器と偉大なる料理人の熱意により、真空調理や低温調理などの新しい加熱方法が創造されてきた。それらは素材の旨みを残し、汁気を逃さないなどの利点をもつ素晴らしいやり方であり、80年代には真空調理によってジョエル・ロブション氏が、90年代には低温調理によってアラン・パッサール氏がスタ...
こうして初デートを終えたが、僕も“そんなことを気にするなんて小さい男だ”と自分でも反省し、もう一度デートをすることにした。 —北斗:何か食べたい物ある? —萌:前回お鮨だったから、お肉系かなぁ。鉄板焼きとか? —北斗:いいね!了解。 前回と同じ質問を投げかけたのだが、今回萌のリクエストは“鉄板焼き”だった。 —鮨の次は、鉄板焼きか・・・ 心の中でそう呟きつつ、萌からの返信を受け「コンラッド東京」の『...
それからしばらくLINEのやり取りが続き、再び会うことになった。 —北斗:何か食べたい物ある? —萌:前回お鮨だったから、お肉系かなぁ。鉄板焼きとか? —北斗:いいね!了解。 2回目のデートは、北斗が予約してくれていた、「コンラッド東京」に入る『風花』へと向かった。...
12月31日まで限定の「スイート・アンプラグド」プランでは、「ペリエ・ジュエ」のフルボトルとともに、3つのダイニングの料理が部屋で楽しめる。 その後も、エグゼクティブラウンジやフィットネスジム&プールの利用に、オールデイダイニング「セリーズ」またはルームサービスでの朝食も含まれるとあって、まさに至れり尽くせり。 カップルはもちろん、女子会などで利用する人も多数。 ■施設概要 施設名:...
『風花』の特等席といえば、東京ベイエリアを一望する鉄板焼のカウンター。肉を焼くライブと夜景の競演が艶やかでデートにも最適。 これからの時期は日の入りも遅めなため、ディナーをスタートさせながら空のマジックタイムを楽しむこともできる!...
墨絵をモチーフに蔵をモダンに表現した日本料理『風花』。懐石のテーブル席や鮨カウンターを横目にさらに奥へと進むと、8席の鉄板焼きカウンターが姿を現し、艶やかな朱のカウンター席に座れば、見飽きることのない夜景が視野を埋める。 光を放たない浜離宮恩賜庭園がそばにあることで、ビルの明かりや車のテールランプがより輝いて目に映る。運がよければ、羽田空港に離着陸する飛行機が一度に10機見えることもあるとか。...
冬のけやき坂のイルミネーションが終わり、東京ミッドタウンの桜シーズンが過ぎ去ると、港区の中心は海よりに移動する。 梅雨を飛ばしてやってきた今年の夏の暑さをしのぐため、有希と浩介はコンラッド東京にある『風花』に来ていた。 今日、有希はタクシーで六本木ヒルズに向かい、ダイアン フォン ファステンバーグでワンピースをピックアップした。その後、クリスチャン ルブタン銀座店を経由し、ここに辿りついた。 ...
会席、寿司、鉄板焼き、個室と多彩な愉しみ方ができる『コンラッド東京』の日本料理『風花』。その店内最深部に半個室のカウンターがある。 圧巻なのは眼前に広がるパノラマビュー。都内で唯一の海水の池“潮入り池”や庚申堂鴨場、桜並木など風趣に富む浜離宮恩賜庭園が大迫力で迫り、その周囲を高層ビルと東京湾が囲む様は映画の未来都市そのもの。夜ともなれば、首都高を行きかうクルマのテールランプが宝石のように煌めく。 溜...
2015年7月1日に開業10周年を迎えた『コンラッド東京』。この記念すべきタイミングに面白いプレスイベントがある!と聞きつけ、いざ汐留へ。 まずは、ホテルの玄関口ともいえる『トゥエンティエイト』に集合し、開業年の「ドン ペリニヨン2005」で乾杯。のっけからラグジュアリー!そこで広報・飯塚さんよりご挨拶が。「『コンラッド東京』がお贈りする特別な食の旅『Culinary Journey(カリナリー・ジャーニ...
―俺の代わりに笹崎かよ。 どうしてもこみ上げてしまう怒りをおさえるのに、僕は必死だった。酒でごまかせるとは思っていないが、お先にどうぞ、と出されたシャンパーニュを、遠慮なく喉に流し込む。 ここは、『銀座 うかい亭』。ある人との待ち合わせだが、少し遅れてしまうのでお酒でも飲みながらお待ちください、と連絡が入った。 和と洋が折衷された個室は、豪華絢爛と言った様相。15人は入れそうな広さなのに、今夜は2人きりで食...
「こちら、私の幼馴染で、お父様が経営するビジネルホテルチェーンの…今は専務だっけ?をしている、瀬尾雄介さん」 金曜の夜。女子大時代からの親友・茜に連れてこられてやってきた『銀座うかい亭』。 鉄板を目前にして曲線を描くカウンターに、私、茜、そして瀬尾さんの順に並んで座った。それでなくても緊張する場面であるのに加えて、高級店独特の重厚感に私は縮こまってしまう。 「そしてこちらが私の大学時代からの親友、美和子」 ...
「彩乃、今度の誕生日は『銀座うかい亭』でお祝いする?」 誕生日。その言葉を聞くたびに、佐藤に祝ってもらった誕生日を思い出す。 たしかあの時、私はルブタンを貰って、大喜びしていた。 今の私は、一体何を望むのだろうか。 「ありがとう。健ちゃんも忙しいと思うから、無理はしないで。でも誕生日の日は当直入れないでね。」 『銀座うかい亭』の重厚感溢れる内装に、目の前で調理される鉄板焼き。ク...
東銀座にある『銀座うかい亭』は、忘れられない記念日を過ごすにふさわしいレストランだ。高級鉄板料理店でありながら、初めて訪れる人も温かく出迎えてくれるので、決して敷居の高さを感じさせない。 高級感ただよう雰囲気に初めて訪れる人は緊張してしまうかもしれないが、心配することはない。エントランスではアテンダントが温かく出迎えてくれるので案内は安心してお任せを。 隣でうっとり夢見心地の女性を、スマートにエスコ...
「史子先生。今度、僕の友人と飲みにいきませんか」 クリニックで史子の秘書をつとめる将生(マサキ・27歳)から唐突な誘いを受けたのは、先週末のことだった。 「それは何目的?私の婚活に協力してくれるの?それとも、タダで友達の相談にのらせるという魂胆かしら?」 「どちらもです」 クールなイケメン秘書は無表情のまま、にべもなく言い放った。 「友人って、同い年?私より5つも下じゃない。恋...
真子は、とりわけ幸福な家庭で育った。 早稲田大学政治経済学部を卒業し、日本を代表する総合商社で役員を務める真子の父は、仕事熱心で多忙ではあったものの、家族に対しても大事なポイントを外さない男だった。 結婚記念日や真子の誕生日には、帰宅がどんなに遅くとも必ず花束を持ち帰る。たまの休日も率先して家族を連れて出かけ、夕食にスパイスやハーブをふんだんに使った特製カレーをふるまうことも度々あった。 ...
大切な人の誕生日や一世一代のプロポーズなど、人生の節目となるイベントには、とっておきの演出でお祝いしたいと考える男性も多いのでは? 東銀座にある『銀座うかい亭』は、忘れられない記念日を過ごすにふさわしいレストランだ。高級鉄板料理店でありながら、初めて訪れる人も温かく出迎えてくれるので、決して敷居の高さを感じさせない。 そして最後には、お祝いに華を添える素敵なサプライズまで用意してくれるのだ。どんな体...
彼は何度となく「好きだ」「愛してる」と言ってくれたが、付き合う前から「誰とも結婚する気はない」と告げられていた。 「結婚願望はないけれど、純粋に聡子のことが好きなんだ。」 私が少しでも結婚をほのめかすと、彼はそう牽制した。その度にがっかりしたが、こんなに好きだと言ってくれるのだから気が変わるかもしれない、とずるずると関係を続けていた。 また、こんなこともよく言っていた。 「聡子に好き...
贅を尽くした料理を接近戦のカウンターで鉄板焼の最高峰との呼び名も高い『銀座 うかい亭』。 和の建築美と西洋美術が融合した非日常的なカウンターでは、厳選された魚介や特選黒毛和牛のステーキを味わうことができる。 熟練シェフの創意が尽くされた料理で優雅なひとときを。...
英明との関係が2ヶ月を迎える頃、彼が『うかい亭』の個室を予約してくれた。なんとなく、ついに正式なお付き合いの申し込みがあるのでは、と香織は内心そわそわしながら、彼との待ち合わせに訪れた。 個室に通されると早速、料理が来る前から彼の写真を数枚撮らされた。彼のiPhoneを渡され、数枚撮ると彼のチェックが入り、「もっとこっちの角度から撮ってみて」と言ってまた数枚撮らされる。 そんな彼の行動に違和感を...
樹齢百年のケヤキを設えた拭き漆の柱や梁が日本の建築美を醸し出す非日常の空間。ひと部屋ごとに異なる美術品や調度品が迎える優雅な個室では、目の前で鉄板焼きの最高峰というべき料理が、流麗なもてなしで披露される。特筆すべきは素材の質の高さで、世界中から厳選を重ねた魚介類や国内の最高級の牛肉を揃える。卓越した職人の技と火入れが施された食材は、時に鉄板焼きの域を超えた美味にまで昇華。美食が集う銀座で"本物"を追求する名店だ。...
銀座といえば全国の都道府県のアンテナショップが点在するメッカとして有名だ。その銀座にスペインの一大物産館がある。 店は1階がショップ&バル、2階がレストランからなり、〝物産館に併設された〞といえば少し聞こえは悪い。...
銀座は鮨屋だけでなく、1986年開業の『しぇりークラブ』を筆頭にしてスペイン・バルが集中した町でもある。数だけなら恵比寿より多い。 その中で最も新しいのが、月島で1994年から『月島スペインクラブ』を経営している(株)スペインクラブが、銀座7丁目の裏通りに出した、1、2階合わせて120席の、大型スペイン・レストラン『スペインクラブ 銀座』だ。 銀座らしく、あづま通りと三原通りの両側から入ることができる1階は、スペインワ...
今では馴染み深くなったスペインバル。そのブームの火付け役となったのが実は銀座。スペインの食を知りたいなら銀座に行けと、美食家たちは銀座の小さな店の席を目指したもの。 そんな銀座の地に2012年9月、スペイングルメの一大物産館『スペインクラブ銀座』はオープン。「物産館に併設された」と聞くと少し聞こえは悪いかもしれない。しかし、経営母体は30年前からスペインワインや食品の直輸入を手掛けてきたスペインクラブグル...
銀座といえば全国の都道府県のアンテナショップが点在するメッカとして有名だ。今から一年ほど前、その銀座にスペインの一大物産館がオープンした。店は1階がショップ&バル、2階がレストランからなり、“物産館に併設された”といえば少し聞こえは悪い。しかし、その経営母体が30年前からスペインのワインや食品の直輸入を手がけてきた会社といえばどうだろう。 スペインの厳選食材を使った料理にはパエリアやアヒージョなどの定番が並び...
今から5~6年前、空前のスペインバルブームがあったのをご記憶だろうか。立ち飲みのカウンターでカヴァやタパスを供し、ハモンセラーノだ、イベリコ豚の骨付き炭火焼きだと各店が名物を競った。発火点は、そう、銀座。スペインの食を知りたいなら銀座に行けと、美食家たちが小さな店の席を目指した。あの熱狂から時を経て、再び、ここ銀座がスペイン食愛好家の注目を集めることになる。今年9月、銀座7丁目にスペイングルメの一大物産館『スペ...
『チャイナブルー』のアイコンともいえるのが、こちらのブルーのソファ。 初デートでも気を使わない余裕の広さがあり、かつラウンドしているので距離を詰めても不自然じゃない。フロア内の少し高い場所に位置しているので、夜景も気持ちよく眺めることができる。...
まさにトワイライトブルー。夕暮れどきのこの店を訪れると、その言葉をしみじみ実感する。 店名に付く“ブルー”は、高さ8mという窓から東京湾の青を望み、夕闇や夜のネオンを受けて、店内が青々とした光に包まれることを意味している。...
ちょうどその頃、私は付き合って半年ほどの彼がいた。 外資系コンサルティングファームに勤める直樹とは、食事会で知り合った。 無難に整った顔立ちと、少しやんちゃな好青年風の雰囲気は最初から好印象で、さらに聡明でノリも良い彼とは会話が弾み、すぐに恋人に発展した。 それまでは年上の男と遊ぶことが多く、同年代にはほとんど興味がなかったのに、私は同い年の直樹といるのがとにかく楽しくて、本気の恋に落ちる...
高さ8メートルの大きな窓から広がる、浜離宮恩賜庭園や東京湾の景色。レインボーブリッジや高層ビル群が光輝くベイエリアの夜景とともにいただけるのは、モダンでクリエイティブなチャイニーズ。 エスコフィエ協会からの称号をはじめ、数々の受賞歴を持つ料理長アルバート・ツェ氏の創造性あふれる洗練された広東料理の数々と、店内のワインセラーに貯蔵されたワインとのマリアージュを堪能できる。非日常的な空間と料理に浸る優雅なひと...
干し貝柱、魚の珍味、筍、黄韮のとろみスープ「介福」ディナーコース¥16,800の一例。夜には東京の絶景と共に楽しんで。税サ別...
私生活にも少しの余裕が戻り、最近では父の日や母の日にはダイナースクラブのサイン不要のサービスを使って、両親をレストランへ招待した。父の日はコンラッド東京の『チャイナブルー』を、母の日には銀座の『ベージュ アラン・デュカス 東京』を予約して食事を楽しんでもらった。「会計はこっちで済ませるから、二人は食事だけ楽しんできて」と伝えると思っていた以上に喜んでくれ、少しは親孝行できているかなと翼も嬉しくなった。 ...
まさにトワイライトブルー。夕暮れどきのこの店を訪れると、その言葉をしみじみ実感する。店名に付く“ブルー”は、高さ8mという窓から東京湾の青を望み、夕闇や夜のネオンを受けて、店内が青々とした光に包まれることを意味している。 そんな雰囲気を、特に満喫できるのがカップルシートだ。こちらでは敢えて窓の全景を望める壁側に配置。とはいえ楕円形の背の高いソファは、他客の視線や会話をカットし、プライベート感を十分に演出し...
美和子も最初は子供を持たないと決断できずに、彼との別れも考えたほか、やはり真治との子供を欲しいと思い何度も話し合った。だが、彼の考えが変わることはなかった。 時間をかけて考えた末に、真治を失うくらいなら子供は持たなくていいと考えるようになった。真治以上に愛し合える人にはもう出会えないと思えたのだ。自分の選択を後悔する日が来るかもしれいという怖さも少しはあった。だが、もしそうなった場合は、感情をコントロ...
祥子は浮かれていた。街行く人全員に優しく接したくなるくらい、今の祥子は舞い上がっている。 貴幸と別れたその週末に、友達の菜穂と飲みに行った六本木の『R2 SUPPER CLUB』でジョナサンに出会った。イケメン、高身長、六本木ヒルズにオフィスがある米系金融会社で働いている彼はもちろん高収入。ここまで完璧な人がいるのかと驚くくらい、素敵だった。 電話番号を交換した翌日に、早速日本語でショートメール...
美帆とはあれっきり、もう会っていません。 あの時はあれだけ感情的になっていたのに、荷物を渡すと彼女はすんなりと去って行った。 少しの間、喉に小骨が刺さったような感覚で彼女のことをよく思い出しました。いつも腕にピッタリと絡みついて甘えていた彼女が急にいなくなり、寂しい気持ちも正直ありました。もう一度きちんと謝った方がいいのか、どうしようか。 結局、自分から連絡をする勇気もなく、美帆のことは考...
席のほとんどが海側を向いているというだけでも気分があがるのではないだろうか。 開放感のあるモダンな内装。家族や仲間と行く中華ならほぼチャイナブルーと決めている。気に入っているのがコース料理。小皿で少しずつ出てくる料理は 味の流れにメリハリがあり、ワインを合わせると非常に面白いそうだ。 「ここの料理の何が良いかというとシャンパーニュと合うんですよね。 熟成したシャンパンと合わせるのがすごく良いんですよ」...
「チャイナブルー」で、サプライズは二度起こる。まずはそのロケーションがスペシャルで訪れた者を高揚させる。天井高8mもの店内の巨大な窓が映すのは、地上28階から見下ろすダイナミックな東京ベイエリアの夜景。そんな色気溢れるこの店の最新麺は、「シェフ特製和牛肉のつゆそば」。メニュー名は普通だなと油断していると、この麺が現れたとき、心中“!!??”と驚くはず。スープのない麺の上に3種の肉がのり、うちひとつが赤々とした牛...
つまりは桟敷席である。『チャイナブルー』でどこに座るべきかを、迷ってはいけない。レストランは劇場で、料理もゲストもサービスマンも皆役者。その優雅なさま、活況たる様子を一段高いところから眺める。それが桟敷席に許された特権だから。 本当のことを言えば、シェフ、アルバート・ツェ氏が作る広東料理を基礎としたモダン・チャイニーズは、上品であざとさがないから、下心に欠ける。それゆえに底意のための上等な隠れ蓑を演じて、あな...
「優里ちゃん、今日も最高にかわいいね」 『レストラン エール』に5分遅れで到着した優里を見るなり、隆一は目尻をぐにゃんと下げた。 優里が微笑むと、隆一はさらに目尻を下げて、ギョロギョロしたその目は、糸のように細くなる。 「今日はちょっと話したいことがあるんだ。ひとまず何か飲もう…そうだな、ロゼでも頼む?」 −話したいことって…。やっぱりね。 優里は、やはり隆一は自分に告白しようとしているのだと確信...
「七海、諒太くんとの同棲生活はどう?」 銀座の『レストラン エール』で、姉はにっこり微笑みながらそう尋ねた。 「うん、なかなか楽しくやってるよ」 今夜は、姉の沙耶と久々に姉妹水入らずのディナーを楽しんでいる。 専業主婦の姉には小学生の息子がいるため、こうして夕食をともにすることはめったにない。今日はそんな姉から「子どもがサマーキャンプ中だから、久々にディナーでも」と、浮かれた声で誘われたのだった。 ...
仕事を終えた奈々子は、田中から指定された『レストラン エール』に向かう。 奈々子がグルメ雑誌を教えてからというもの、田中は勉強を重ねているらしく、どんどんレストラン偏差値を上げている。 最近は、奈々子を喜ばせるお店ばかりを選ぶようになった。その度に、奈々子は田中の成長を嬉しく感じるのだ。...
銀座駅から中央通りを1ブロック歩いたビルの8階。『レストラン エール』は、女性と行けば必ずデートが成功するレストランとして口コミでも話題だ。その理由は、味だけじゃなく、見た目もフォトジェニックなメニューばかりが揃っているから。一皿一皿ごとに女性の歓声が上がること間違いナシのフレンチレストラン。 ここで味わいたいのは、インスタでも話題になっている「フォアグラのソフトクリーム」。...
翌週、あゆみは女友達と食事の約束をしていた。場所は銀座の『レストラン エール』。落ち着いた雰囲気で、見た目にも美しいフレンチがいただけるお店だ。 「インスタ映えする料理だから」と言って誘ってきたのは、2歳年下の瑠依。春馬と知り合った食事会に呼んでくれたのも、この瑠依だ。 「あゆみさん、あの後も春馬くんと会ったりしてます?」 春馬と、食事会の後で恵比寿の『イスィ』へ行ったことまでは話していた...
海外旅行やレストランの話は、内部生の仲間となら必ず盛り上がる鉄板ネタ。ネットで評判の人気店だけでなく、旅行好きの友人や赴任している現地の友人たちにオススメも聞いてお店を選ぶのが沙羅にとっては当たり前だった。 いつもの友達に話すそんなつもりで沙羅は話題を振ったが、彼は興味が無さそうだった 一方、大学時代から沙羅のことが気になっていた原田は、なんとか次につなげたいと言う一心で、少ない引き出しからレストラ...
-美鈴ちゃん、もし時間があれば、久しぶりに会えませんか?もちろんヒマ潰しでもOKです 18時の勤務終了とともに、ジョジョくんからラインが届いた。メーカー勤務の彼のお盆休みはかなり長いらしい。実は、夏休みに予定ゼロというジョジョくんに何度かデートに誘われたのだが、イマイチ気が乗らずに断っていた。 今日の女子会は、銀座の『レストラン エール』で20時からだ。時間潰しでいいと本人が言うなら、お茶くらい...
ランチは仲良しの同僚と繰り出す康松さん、その気になるディナー事情は? 「大学時代の5人組と、定期的にディナーに行くんです。このときばかりはオシャレな服を着て、メイクも丁寧に仕上げて。男性と行くより、女子会の方が気合いが入るんですよね(笑)」。 おすすめとして挙げてくれたのは、昨年9月『EXIT MELSA』8階に移転オープンした『レストラン エール』。 「実はまだ伺えていないのですが、移転前の...
理想的な結婚を、適齢期にした沙織、32歳。 誠実で、外見も稼ぎも良い夫と安定した結婚生活を送り、3年になる。 今回は38歳にして年下の会計士と結婚を決めた、生真面目な女の気合いに溢れた結婚式に出席することになった。しかしその緊張感溢れる会場で、沙織が目にした衝撃の光景とは……? 東京結婚式明細 vol.6:10年不倫を乗り越え結婚に辿り着いた女。その清々しいほどの幸せの秘密とは? 麗子は結婚でき...
合コンでかなりタイプの子と知り合い、初デートの場所を探していたところ食通仲間が「この店、絶対女子は好きだって!しかもそんなに高くない。」と教えてくれた。 早速ネットで調べてみると、野菜パフェやフォアグラのソフトクリームなど、確かに女性が喜びそうだ。食べログは4超えだから味は問題ないだろう。場所は銀座…、新しくなったエグジットメルサか。 雰囲気も良さそうだし、ディナーコース6,800円ならご馳走しても...
そもそも結婚願望があまりないという涼太。そんな彼が婚前契約を結ぶことに興味がないというのは当然だろう。 弁護士の結婚適齢期は大きく二つに分かれる。一つは、比較的早い時期。大学やロースクール時代からの彼女と、司法試験直後に、あるいは、司法修習時代からの彼女と、弁護士として働き始めて間もなく結婚するタイプだ。自分を支えてくれた彼女を大切にする誠実なタイプといえよう。もっとも、弁護士になってからは激務の毎日...
恵比寿の実力店『ビストロ 間』が、9月18日から『レストラン エール』として銀座で新たなスタートをきった。 形態としてはあくまでレストランだが、銀座にしてコース¥6,500と良心価格なのは変わらず。 それでいて料理は見目麗しいフレンチへと進化。このグラスのなかの鹿肉は、アートのようでいて食べれば肉としての充足感も万全である。...
パリが認めた日本人シェフは今でこそ珍しくないが、吉野 建シェフこそ先駆者だ。 8区の店で16年もオーナーシェフを務め、日本人の繊細な感性を活かして素材の滋味を素直に表現する「テロワ(大地)の料理」で本場を魅了してきた。 今秋で11周年を迎えた銀座店でも、重鎮のスタイルは不変。スペシャリテはジビエ料理だが、味わいはいたって上品で、フレンチ初心者にも向く軽やかさ。 驚くほど開放的な店内も壮観で特別な時間を共有する別格...
人生には思いがけない出来事が、いくつも用意されている。 良いことばかりが人生ではない。 受け止めきれずに取りこぼしてしまうこともあるだろう。時には呼吸ができないほど苦しい時もある。 そんな困難に直面し、心が折れてしまいそうになった時、ほんの少しだけ背中を押してくれる存在に出会えたら、人生は好転していくのかもしれない—。 これは生まれ月の違う12星座の女たちが、ある存在をキッカケに自分を取り戻していくストーリ...
ディナーの最中も、康一郎は優里の写真を撮ったり、手を握りしめたり、食事以外に忙しそうだった。 見かねた優里が「ちゃんと食べて!」とふざけて頬を膨らませると、「優里ちゃんといられるの、幸せなんだもん」と言って、止めようとはしなかった。 そんな康一郎が告白してくるのは、時間の問題だと思っていた。 優里の心は、もちろん「YES」。そして、今夜は康一郎と過ごすことになるのだと、心の準備を整える。 ...
世の中には2種類の妻がいる。 結婚して何年経っても夫にレストランで誕生日を祝ってもらえる妻と、そうでない妻。 かつて“女子力おばけ”と呼ばれた女、萌美(32)は、もちろん前者だ。 今日は『タテル ヨシノ銀座』で迎える32回目のバースデー。繊細なネイルアートが施された指先で、萌美はメニューをめくった。 「ランチでもメインは選べるのね。和牛のランプか、鴨か…テート・ドゥ・コション、って何...
吉野建シェフが盛りつけに対して重視するのは、「皿の中の色彩、曲線や流れ」。その哲学を示す好例が、写真の料理(¥23,100のコースの前菜)だ。 中央の手長エビのサラダ仕立ての周囲を飾るのは、エビと相性のよいカリフラワーのクリームの白い曲線と、バジルのソースの伸びやかな流れ。繊細な甘みをもつ手長エビは、殻つきのままソテーすることで、身に殻の香ばしさが移されている。 その手長エビの風味を引き立てるのが、...
『レストランタテル ヨシノ 銀座』 ~吉野建シェフの料理への情熱を体感~ 海の色を表現したネオ・トラディショナルな空間が印象的。吉野シェフのスペシャリテの数々が味わえる。ディナー¥10,000 ~...
吉野建シェフが焦がれた「テット・ド・ヴォー ソース・トルテュ(仔牛頭肉のゆで煮 ソース トルチュ)」。だがこの料理を、フランスのように仔牛を入手できる環境にはない日本で、再現するのは難しい。そのため吉野シェフは仔豚でこの煮込み料理を作り、彼自身のスペシャリテへと成長させた。 それがさらに進化したのが、「浜名湖すっぽんのココット煮」。下処理後、ぶつ切りにしたすっぽんをブイヨンで煮、その煮汁にセージやバジル、タイ...
極上の肉とゲストファーストのもてなし、想像の斜め上を行くアイデア…。 焼肉店のイメージをことごとく覆してきた「うしごろ」ブランドの各店が、秋の新メニューの提供をスタート! 今が旬の食材を用いた逸品はどれも、SNS映えするビジュアルもたたえていて「うしごろ」らしさ全開。 『うしごろバンビーナ』『うしごろ貫』『うしごろエス』『焼肉うしごろ』と、個性的な秋メニューをブランドごとに一挙に紹介。まとめてチェックしておこう!...
「極上生タンの香ばしさと柔らかさに悶絶しつつ、タレ系赤身でガツンとパワーをもらう。これがここでの必勝パターン。 銀座店は大人っぽい雰囲気が素敵で、焼肉デートで利用している人もよく見かけます。いつもより贅沢な気分に浸れるのも好きなところ」 ■店舗概要 住所:中央区銀座5-6-13 西五番街ビル 3F TEL:03-3573-4129...
なんとも贅沢なタルタル!これが味わえるのが『うしごろバンビーナ銀座店』だ。 これまでも、多くの肉ラバーを魅了してきた”うしごろブランド”。 国産黒毛和牛のA5ランクのみを贅沢に使用したこだわりのメニューは、肉好きたちのテンションをあげまくり!店内の雰囲気もおしゃれなこともあり、焼肉デートの定番レストランとして利用しているファンも多い。 銀座店の目玉は、『うしごろバンビーナ』ラインでは初となる「生肉メ...
これまでも、多くの肉ラバーを魅了してきた”うしごろブランド”。 国産黒毛和牛のA5ランクのみを贅沢に使用したこだわりのメニューは、肉好きたちのテンションをあげまくり!店内の雰囲気もおしゃれなこともあり、焼肉デートの定番レストランとして利用しているファンも多い。 そんな「焼肉うしごろ」プロデュースする、焼肉&ワイン『うしごろバンビーナ』の新店が、本日銀座にいよいよオープンする! 銀座店の目玉は、『うし...
こだわりの鱧やふぐ、天然鮎を使った料理が自慢の『銀座 福和』。 なかでも鱧は、1寸で24切れの包丁を入れないと美味しく味わえないことから、熟練の技を必要とする食材。...
こだわりの鱧やふぐ、天然鮎を使った料理が自慢の『銀座 福和』。なかでも鱧は、1寸で24切れの包丁を入れないと美味しく味わえないことから、熟練の技を必要とする食材。 それを惜しげもなく、たっぷりといただけるのが鱧野菜天丼。野菜も近江人参など色と食感のよいものを使用している。...
イクラはロシア語で「魚の卵」の意味。言ってしまえば、キャビアも「イクラ」。 魚卵専門店が出来るほどに、人気の食材であるイクラやキャビア。そもそも「イクラ」の語源は、ロシア語でいう「魚卵」。キャビアを指す黒いイクラは、現地ではチョールナヤ・イクラーと呼ばれる。ちなみに、今ではすっかりおなじみのイクラの軍艦巻きを最初に考案したのは銀座『久兵衛』である。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。 一度は足を運んでほしい、粋が詰まった銀座の一流寿司店だ。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。今回は織部コース(7,500円)をご紹介しよう。...
銀座の寿司店の頂点といえば、間違いなく『銀座 久兵衛』があげられるだろう。創業80年を超える老舗だが、常に満席続きの繁盛店だ。 銀座8丁目の本館と別館を含め、フロアは8つあり、1日に300人が来店するという。 しかし3代目の今田景久氏は「敷居を高く思わずに、まず1度は気軽にご来店頂きたい」と語る。 その証拠に、周年記念としてランチを2,000円引きで提供しているのだ。今回は織部コース(7,50...
妻の古い携帯は、夫には耐え難い事実で溢れていた。 聞き覚えのない名前の男との頻繁なメールのやり取りの中には、『久兵衛』、『ロオジエ』、『さわ田』など、一人単価数万円の高級店や、高級ホテルの名前が待合せ場所として常に指定されている。 メールの中には、男があゆみにプレゼントを買い与えた証拠となるような文面も多くあった。 そして何よりも春樹が衝撃を受けたのは、その男との写真が多数残されていたこと...
「一番」という評価が嫌いな人間などいない。妹は完全に舞い上がっている。 あの経験値の高そうな長谷川から、女性マウンティングの頂点に君臨させられたのだから、まぁ仕方あるまい。女なら誰しも、自尊心が一気に満たされるはずだ。加えてレア感のある高級イタリアンに、送り迎え付きの紳士な対応。そして例のごとく、去り際はまたしてもスマートであったらしい。 「長谷川さん、出張から帰ったら、また連絡くれるって……。...
創業80年を迎えた銀座の鮨店『久兵衛』は、北大路魯山人、志賀直哉、吉田茂など数多くの著名人を、一流の職人技、もてなし、そして食で虜にしてきた老舗だ。 3代目の今田さんは「今回のマグロは長崎産のものですが、来月になればまた産地は変わります。その時その時最高の食材を堪能してもらうのが基本」と言う。今田さんが柳刃包丁でネタを一枚一枚丁寧に切っていき、絶妙な職人技でシャリとネタを握る(それを眺めるのはなんとも楽し...
鎌倉生まれ鎌倉育ち、自宅は広尾、夫は婿養子の社長。東京のブルジョアとして栄華を誇る広尾の暇なマダム、人呼んで『ヒマダム』。20代にバブルも経験し、自らの欲望に忠実に生きてきた女が50歳を過ぎたなら……。 この度東京カレンダーでは、暇を持て余したヒマダムが暇すぎてスイスに留学中の愛娘にせっせと毎日送りつけているメールの全文を入手した。 ヒマダムのメール、怖いもの見たさで、いざ開封……。...
――裕哉はこの日の帰宅後も、デスクに向かう。そして「ブルーアワー」を愛撫しながら、これまでの人生について回想していた。 裕哉は杉並区で共働きの中流家庭に生まれ育ち、コツコツと勉強を積み重ね、有名進学校を経て現役で一橋大学経済学部に入学した。 「優等生」で通してきた裕哉は、周りの女性たちからは「紳士」や「良物件」や「非の打ちどころがない」などと言われ評判は良かった。 就職してからもブレずに、...
PM 7:00。羽田空港のAMAラウンジでまつこと2時間。 小和田常務らしき人間を見つけるなり、シンゴは早々に声をかけた。 「すみません。小和田常務でいらっしゃいますでしょうか。」 以前、役員も同席するプレゼン時、顔を合わせたことがあったため、小和田常務はすぐに気づいた。 「あぁ、君かね。何を言われても、あの企画は君にはやらんよ。」 まるで、シンゴが来ることがわかっていたかのように...
超有名鮨店・銀座『久兵衛』の手土産に太巻きがあるって、ご存知ですか? 久兵衛といえば鮨酢に砂糖を加えないのが特徴の一つですが、太巻きは敢えて加糖にする事でふっくらとした仕上がりを保つことが出来るそう。 シャープな甘味とほのかに芳ばしさを感じる付焼き穴子、滑らかでカステラのような優しい口当たりの芝海老のすり身が贅沢に使用された玉子焼き、板摺り胡瓜、甘辛く煮た椎茸と干瓢、茹で海老が様々な食感と絶妙な...
昭和10年の創業以来、北大路魯山人や志賀直哉など、多くの粋人を魅了してきた老舗。雲丹やイクラの軍艦、砂糖を使わぬシャリなど、この店を発祥とする先駆け的な取り組みは数知れず。最高素材を卓越した技術で捌き、間合いを計りながら、すっと差し出される美しい握りの数々は、真の名店と呼ぶに相応しい。伝統に胡坐をかかず、細やかな心配りでゲストに至福の時間を提供するもてなし。このホスピタリティこそが、老舗の歴史を紡いでいくのだろう。...
京都に本店を構える熟成和牛専門店『听(ポンド)』が東京へ進出してきたのは、銀座駅から徒歩2分の場所。熟成牛の為だけに飼育された和牛を、日本一の熟成庫で熟成しているというこだわりの肉が楽しめる。 ここで食べたいのは、フォアグラと熟成肉のマリアージュを実現させた数量限定の「熟成和牛肉のハンバーグステーキとフォアグラロッシーニ風」。 鹿児島のひらまつ牧場の特選肉を超粗挽きに挽き、54℃で3時間かけて焼くという贅沢なハンバーグ...