素材や生産者、ゲストへの
“感謝”の気持ちを胸に
北海道の大地の恵みを一皿に込める
円熟のフレンチ

南青山の閑静な住宅街にひっそりと佇む『ルメルシマン・オカモト』。
オーナーシェフの岡本英樹氏は、1989年から京橋『シェ・イノ』で学び、その後に渡仏し、数々の星付きレストランで研鑽を積んだ。
帰国後、恵比寿『ドゥ・ロアンヌ』の料理長を務め、豊富な経験をもとに2012年、満を持して独立を果たす。

長いキャリアの末に、円熟の域に達した料理人が、自らの店で叶えようとした想い。それはフランス語で“感謝”という意味を持つ店名が物語っている。
食材や生産者に礼を尽くし、真心込めてその味をゲストに伝えるのが自分の役目と、岡本氏は語る。自身の出身地である北海道の食材にこだわるのもそのため。

たとえば、「仔羊のコンポジション」。
足寄の「石田めん羊牧場」から一頭買いした仔羊のローストやソーセージ、ベーコン、煮込みが皿の上に並ぶ。ソースには骨からとった出汁を使うなど、余すこと無く食材を使い切るのが岡本氏の流儀。
産直の北海道野菜を付け合わせにして、北の大地の恵みを一皿に込める。

また、岡本シェフといえば「ポワロー葱のテリーヌ」が代表作だ。
ゆがいて甘味の増したポワロー葱、酸味の効いたトリュフドレッシング、コクが深いレバームースの三位一体。まずは1つずつを味わった後に、3つを混ぜて食すと、飛躍的な味の変化が楽しめる。
120種以上揃う、豊富なワインと共に味わいたい。
お伝えいただければ幸いです。