研ぎ澄まされた肉質を持つ
価値ある和牛を
スタイリッシュなカウンターで
華麗に焼き上げる

こじんまりした扉の先は、Rを描いたカウンターにゆったりとしたシートが並び、銀座らしいエレガントなホールへと続いている。落ち着いたボックスシートのテーブル席も用意されているが、ここでは店主 冨永剛氏の見事な腕前を眺めるカウンター席がスペシャルシートといえる。
鉄板焼きの主役となるのは、冨永氏が惚れ込んだ石垣島きたうち牧場プレミアムビーフ。和牛のルーツである「但馬牛」の血統を継いだ黒毛和牛は、石垣島の清い水と澄んだ空気の中で大切に育てられている。
店では赤身肉の味わいが深い「赤珊瑚」、華やかなサシが入った「真珠」、1頭からわずか5Kgしかとれない繊細なヘレ「琥珀」の3種類からゲストが好みで選ぶスタイルだ。

赤珊瑚(あかさんご)
赤身肉の深い味わいが特徴のロース。
脂の融点が格段に低いため、霜降りが赤身肉に溶け込み、
常温ではサシを確認することができないほど。
氷温で肉の芯まで冷却すると、きめ細かなサシが赤身に浮かび上がる。

真珠(しんじゅ)
見た目に美しい華やかなサシ、まろやかで上質な味わいが特徴のロース。
艶やかな霜降りがありながらも、軟らかな脂質が赤身肉と融合。
加熱により優美な香りとコクを醸し出し、ナイフを当てるだけで脂が溶け出す。

琥珀(こはく)
1頭から5kgしかとることのできない希少な逸品、ヘレ。
運動量の少ない部位のため、筋繊維が細かく、しっとりと軟らかな食感、
ふくよかで丸みのある赤身肉の味わいを堪能できる。

繊細な肉質を損なわないよう、丁寧に火入れしたステーキは香りがまず違う。
脂の融点が低いため軽やかで、赤身の純粋な旨みと余分な雑味のないピュアな脂の甘みが溶けあっている。
鉄板焼きの料理人として数々の和牛を扱ってきた冨永氏が、「これならば」と惚れ込んだ素材は今、この店で確かな手ごたえを見せている。
極上の素材を調理する鉄板焼きは、目で見て楽しみ、漂う香りや料理人との会話でさらにその日の食事が盛り上がる。それが鉄板焼きの醍醐味だ。

基本のコースはメインのステーキのほかに、前菜やサラダ、食事など8品。ゲストごとにリクエストを聞き、オーダーメイドに仕立てることも多い。
フレンチ出身のシェフが手がける前菜やストーブのココットで一組ごとに炊き上げる炊き込みご飯など、充実した内容はいわゆる鉄板焼きのイメージを軽々と飛び越える。
オールドヴィンテージも眠るワインセラーは眺めるだけでも気持ちを高揚させてくれる。
お伝えいただければ幸いです。