熟成肉のパイオニア「格之進」の新店は肉割烹
和牛の魅力をさらに引き出した料理に肉好きも唸る

六本木にまた肉の名所が増えた。
門崎熟成肉を世に広めた「格之進」が今度は「格之進肉学校六本木分校」を作り、新規3店舗を同時にオープンした。
1階には精肉販売とプロ向け教室などカリキュラムを提供する「格之進B」と熟成肉割烹「格之進82」、2階と3階に“塊焼き”をメインにした「格之進R +」と、ひとつの場所でいろいろな楽しみ方ができる、まさに「肉の館」である。

「格之進82」は「格之進」が初めて挑む熟成肉割烹だ。
メニューは寿司職人であった岡橋副総料理長が6年という年月を和牛と向き合い考え抜いた同じ部位を「塩」や「漬け」といった違う調理法で食べ比べする「門崎熟成肉の前菜5種盛り合わせ」や和牛と海鮮のマリアージュ「サーフ&ターフ格之進スタイル」など。
どれも発想がユニークで味に説得力がある。

部位それぞれの持ち味を最大限に活かすのが肉のうまみに調和する「特製だし」と、プロの手による「焼き方」。
ジュージューと煙を出して焼くと肉にストレスがかかるので、土鍋を弱火で温め片方だけをゆっくり焼き、だしをかけ、半分に折って蒸し焼きにする。目の前で焼いてもらい口にすると熟成肉のうまみがこれでもかと押し寄せる。
「うまいっ!」、確かにこれはすき焼きにもしゃぶしゃぶにも出せない味わいである。
店名の「82」は和牛の部位の数にちなんだ。こちらではその82部位が日替わりで料理に使われる。
一頭買いだからできる貴重なことだ。きっと今まで経験したことがない和牛のおいしさを味わえるに違いない。

名物は「肉おじさんのこだわりしゃぶ焼き」。和牛の魅力は部位ごとに味わいが異なることである。
例えば「サーロイン」は脂のうまみを、赤身の王様である「ランプ」は噛むごとに肉本来の味わいを楽しめる。
和牛を愛し敬う“肉おじさん”こと千葉社長がすべての部位をおいしく食べるにはどうしたら良いかと考案したのがこの「しゃぶ焼き」だ。
お伝えいただければ幸いです。