ワインカーヴの奥に広がる
南イタリアのバールで
エノテカで出会ったワインと
マンマ料理を食す

2014年冬、港七福神宝船のお社である麻布十番・十番稲荷神社の並びに開店した『orso』。
ワインカーヴを思わせるその店内には、シックなスタンディングスペースが配され、地下階にはワインセラーを兼ねたエノテカも併設。
プーリア州、ロンバルディア州のものを中心に60種以上のイタリアワインが揃う。
奥に広がるのは、白を基調とした温もりある空間だ。まるで南イタリアのバールへ来たような雰囲気に期待が膨らむ。

新宿の名店『オステリア ヴィンチェロ』のシェフである齋藤克英氏の監修の元、『orso』を任されているシェフ 髙橋英彬氏。
髙橋氏の作る料理からは、まさに土地柄や生産者の想いが伝わってくる。
派手さはないが温かみのあるレッチェの郷土料理「パルミジャーナ」。ナスの食感とトマトの酸味やパワフルさがチーズやゆで卵のまろやかさに溶け合う。
白ワインを傾けながら、イタリアマンマ直伝の素朴な味に癒されたい。

一番人気は「北海道産ウニのパスタ」。
魚介の出汁の旨みがぎゅっとつまったソースを細めのリングイネに和える。
できるだけレアで食べさせたいというシェフの想いから、ウニは最後にほんの少し火を通すだけ。
仕上げにはレモンピールをあしらい、爽やかで南イタリアらしい奔放さを感じさせる一皿となっている。

ワインだけでなく、この店で是非味わいたいのが〝カフェ〟。
南イタリアに魅了されたオーナーが、幾度となく現地を訪れて仕入れることができたクアルタ社の豆を使用している。
その美味しさを最大限に引き出すために、日本に2台しかないFAEMA社EMBLEMAのエスプレッソマシーンで淹れる。
格別のコクと香りが広がるエスプレッソやカプチーノは自慢の一杯だ。
お伝えいただければ幸いです。