「お前が、死ぬほど羨ましくなることがあるんだよ」 『十六公厘』で、直樹の目の前に座る武田が呟いた。 酒に酔い、半分目が座った状態だ。だからこそ、武田の言葉は直樹に響いた。 普段言えないような本音を、酒の勢いを借りて吐き出したのだろう。 「何言ってるんだよ、武田。お前は石原部長という大きな後ろ盾があるし、出...
最寄りは牛込神楽坂。静かな住宅地の一角にある粋な中華バー『十六公厘』。“ジュウ ロクミリ”という店名の由来は、一番の名物「腸詰め」を作る際に使うミンサーの穴の直径が「16mm」だから。そう、まさに腸詰無くしては語れないバーがここにある。 中華の名店「希須林」で長年腕を振るってきた店主の料理は全て手作り。日替わりメニューが黒板に...
武田の結婚式から2週間後、空腹に耐えられなくなった直樹は22時過ぎに会社をでて、ある店へ向かった。 よう子ともよく一緒に行く『十六公厘』だ。...
「お前、よく毎晩付き合ってられるな」 武田が、同僚たちに何度となく言われた言葉だ。だが、小学生から高校3年まで続けた野球で、体育会系気質と縦社会のルール「先輩の言うことは、絶対」が叩き込まれた。 そのマインドが、骨の髄まで沁み着いている。 それに、武田は純粋に石原部長を慕ってもいる。上司であれば誰彼構わず身を粉にす...
カウンター主体の店内がいつも賑わっている人気店。中華の名店出身の主人が作るのは本格中華をベースにしたお酒の「あて」。 どれも小気味よくお酒を引き立てるが、看板料理のひとつ「シュウマイ」はかなりの吸引力がある。豚肉と玉ねぎだけのシンプルな具が、店主の手にかかると肉の力強い味わいとふんわりした食感の絶妙バランスに。...
女性社員にとって花形の広報部で、ひと際容姿端麗な先輩。男勝りにさばいていく仕事ぶりと、なかなか隙を見せない所が魅力で、会社のマドンナ的存在である。そんな憧れの先輩を何も無い日に誘うのは、少しハードルが高いだろう。 しかし、人がまばらになった社内で、残業終わりに“お疲れサマの一杯”は誘いやすい。気楽に飲めて、それでいてチープにな...
“ジュウ ロクミリ”という店名の由来は、一番の名物「腸詰め」を作る際に使うミンサーの穴の直径が「16mm」だから。そう、まさに腸詰無くしては語れないバーがここにある。 中華の名店『希須林』で長年腕を振るってきた店主の料理は全て手作り。日替わりメニューが黒板にはずらりと並んでいるのだが、定番の自家製腸詰やシュウマイはレギュラーで...
ドアを開ければ、「そんなに頻繁に来ちゃダメ。飽きちゃうでしょ」。白いごはんに鶏キモのタレかけて食べたいなー、「ウチは飲み屋なんだから、ごはんより酒飲みなさい」。 えー、じゃあ紹興酒のお燗、おかわり。「あのね、飲み過ぎだから」。 もうどうせいっちゅうのと、ふくれっ面してみせても、店に美味しさの磁力があるから主の佐藤洋さんには敵わな...
笑顔を引き出すオーダーメイドのイタリアン
ビジネスの疲れを癒す旨辛チャイナ
上海料理をベースにしたヌーヴェルシノワ
ダイナミックに楽しむ肉専門ダイニング
銀座で30余年愛され続ける広東料理の名店
常に新しさを追い求める進化形フランス料理
‶焼物の名手〟が魅せる広東料理の真髄
2016.10.27
2017.09.03
2015.06.22
2012.02.21
2017.12.03
2016.09.16
2015.09.21
2018.01.26
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