今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.1

まるで動物園!スーパーのワイン棚に動物ジャケットが溢れる理由

ワインは好きだけど詳しくはない、そんな人が抱いているであろう質問を、ワインのプロに聞いてみた!ここでは難しい言葉を使いません。今日から使える知識をご紹介。


Q.ワイン売り場に行くと、
正直どれを選んでいいのかわからない!
ワインでジャケ買いってあり?

大前提として、ワインのラベルはその味わいを表現している。銅版画風のお城が描かれたラベルの場合には、渋みの効いたクラシックな風味だし、グラフィカルなデザインラベルだと、果実味たっぷりのモダンな味わいといった具合。

デザイン的嗜好とワインの好き嫌いはたいていリンクしているので、ラベルがお気に入りのワインを飲んで、失敗するリスクは少ない。したがってジャケ買いはずばり正解である。

たとえば、昨今スーパーや量販店の陳列棚を占領している動物ラベル。ブランド名を覚える必要もなく、「ほら、あのカンガルー!」と、動物名で呼べるところが初心者にはうれしい。

実はこれ、ワラビーなんですけどね。もちろん、ワラビーはオーストラリア、同じくよく見かけるアルパカはチリ、キリンは南アフリカのワインだ。どれもラベル同様、わかりやすく親しみやすい味わいに仕上げられ、デイリーな用途なら、懐の寂しい自称ワイン通でも満足できる品質。だからこそ、皆さんよく見かけるっていう訳なのだ。

1.「Tall Horse Pinotage(トールホース ピノタージュ)」。トールホースとはキリンのこと。ピノタージュは南ア固有の品種で、フルーティなミディアムボディ。¥1,000/オエノングループ合同酒精 TEL:03-3575-2787

2.「[yellow tail] Cabernet Sauvignon([イエローテイル] カベルネ・ソーヴィニヨン)」。カンガルーじゃなくワラビーです。豪州の花形品種はシラーズだけど、このカベルネもパワフルでしっかり。¥1,007/サッポロビール TEL:0120-207800

3.「SANTA HELENA CARMENERE(サンタ・ヘレナ・アルパカ・カルメネール)」。フランスのボルドー原産ながら、太陽に恵まれたチリで本領を発揮したカルメネール。まろやかでスパイシー。¥630(参考価格)/アサヒビール TEL:0120-011-121


教えてくれたのは、柳 忠之さん

■プロフィール
やなぎ・ただゆき ワイン専門記者を経て、97年フリーに。ワインジャーナリストとして弊誌はじめ多くのメディアで活躍中

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