表紙カレンダー Vol.21

23歳にしてデビュー11年目。武井 咲はやっぱり“優等生”なのか?

それにしても、多忙だ。昨年は連続ドラマだけでも3本に出演。そのほかにも単発ドラマで主役を張り、出演映画が公開され、合間を縫って番宣やCM収録を何本もこなしている。

しかも、ご本人曰く「今年はもっと忙しくなる」らしい。その表情が意外とすっきりしているので率直な胸の内を聞いてみたくなり、それとなく水を向けてみると、武井さんは茶目っ気たっぷりに笑って言った。

「機会があれば『貴族探偵』で共演している中山美穂さんに相談してみたいです。どうされてきたんですか?って。私がこの世界に入る前からずっとトップを走り続けて、しかも自分らしさを保っていらっしゃるから、何かいいヒントを授けていただけるような気がするんです。でも、そうかと言って、今の生活に不満はありません。むしろ感謝するばかり。お仕事をいただけるのは、とにかくうれしいことですし。あとは演じることがルーティンにならないように気を付けなければ」

武井さんのコメントには隙がない。

そこで、意地悪かとは思ったが、敢えて「優等生ですね」と振ってみた。すると、彼女からはこんな答えが返ってきた。

「優等生なんてとんでもない。賢い人は自分の進むべき方向性を決めて、それに向かって邁進するでしょ。役者なら映画を中心にやりたいとか、舞台に絞って活動しようとか。でも、私にはそういう発想がない。すごく単純で、今、目の前にあるものをこなすだけ。3年先のことより、今を経て3秒先がどうなっているかを確かめる方が楽しい。だから、先までスケジュールが塞がっていたとしても、とりあえずやってみて、その都度、湧き上がる感情に向き合う。ただ、それだけなんです」

〝こうでなければ〞という考え方がある一方で、実に潔い。それから、武井さんは一拍置き、「でもね」と言って次のように続けた。

「10代は無我夢中で走り続けてこられましたが、20代になってからは自分の強みや弱みがうっすらと見えてきたので、同じようにがむしゃらでいられるかどうかは心配です。でも、私はこの世界に入って以来、そうしてきました。言い換えれば、それしか知らないから、私は私のやり方を信じて進む。今は、ただ、その一心です」

今クールの月9は、
超豪華出演者も魅力の新感覚ミステリー!

今春30周年を迎える月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系/月曜21時~21時54分)。相葉雅紀さん演じる主人公が、推理をせずに謎を解くという前代未聞のミステリーだ。

出演:相葉雅紀、武井 咲、生瀬勝久、井川 遥、滝藤賢一、中山美穂、松重豊、仲間由紀恵

■衣装
チュールトップス¥126,000〈WALTER VAN BEIRENDONC〉、ピアス¥23,000〈WOUTERS&HENDRIX/ともにCONCENTO PARIS H.P. FRANCE TEL:06-6344-0717〉

■プロフィール
たけい・えみ 1993年生まれ、愛知県出身。2006年、全日本国民的美少女コンテストにてモデル部門賞、マルチメディア賞をW受賞し、以後、女優として多方面で活躍中。

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