脱・お食事係!3度目のデートを成功させる白金の究極の3店

※こちらの店舗は、現在閉店しております。

流れるような曲線のロゴが美しい店の看板は、シェフのデザインによるもの。

大切なあの人も思わず笑顔に。遊び心の効いた珠玉の一皿『リストランテ センソ』

白金台

華美ではないが、上質な空気が流れる白金台。そこで過ごす人々に寄り添うような安定感のある街。

そんな白金の街のような女性がいる。どんなテイストの店でも、きまって「ん〜美味しい!」とこちらを安心させるものの、決して隙を見せることはない。もちろんこだわりの店には違いないが、彼女の本音はその柔らかい雰囲気に隠されたまま。そんな彼女を、我を忘れて心から楽しませる店が、白金の地で3年目を迎える。

高い天井とオープンキッチンが、開放的な気持ちにさせる。

メトロの駅から庭園美術館を目指して上品な街並みをゆくと、煉瓦造りのこじんまりとした入り口が見えてくる。地下の店内へと続く細い石階段が、淡い光に照らされて、イタリアの小町へ通じているようで気持ちが弾む。

降りきったところで扉を開けば、地下とは思えない高さの天井と、オープンキッチンにずらりと並ぶワインボトルが、華やかに二人を迎えてくれる。真っ直ぐな気持ちで攻めたい夜にふさわしい、イタリアンの名店である。

左から、爽やかな味わいのビアンカ ランチア、柔らかい苦みのコンスタンツァ

オープン当初から予約困難になるのは必然と騒がれた『リストランテ センソ』は、この2月で2年目を迎える。イタリアの「St.Hubertus」や「Villa Crespi」で6年間腕を磨き、2010年から「Locanda del Pilone」で1つ星を維持したという近藤正之氏がシェフを務めることで話題となった。

皺一つない真っ白なクロスと行き届いたサービスは、日本人ならではの職人気質を感じさせ、料理の質に期待が膨らむ。アーチ状にくりぬかれた白壁や、深い緑で革張りされたカウンタースツール、ラックに吊るされたたくさんのグラスたちが、やはりあの階段はイタリアへ通じていたのかと錯覚させる。彼女と共に異国へ思いを馳せながら、まずはウンブリア地方のイタリアンビール、ビッラ フレアで乾杯しよう。

食前の軽いスナックとして一口ずつ楽しめるアペリティーヴォ。写真はコースの一例

まずは華やかな三種類のアペリティーヴォから。ヘーゼルナッツのクッキーにパルミジャーノ・レッジャーのクリームを挟んで。カカオマカロンの間にはうさぎのパテを。そして色鮮やかな赤ピーマンのフィナンシェ。

木製の弁当箱の中で、繊細かつ愛らしく並ぶ様に、“本命”も心躍らせること間違いない。

うさぎのラグーと香味野菜が使われたパスタには、重すぎない赤を合わせて。写真は「La Rovere 2012」。コースの一例

そして、この店のスペシャリテは、何と言ってもこだわり抜かれたパスタ。近藤シェフの手にかかれば、パスタの域を超えた一皿に。

この日のパスタは「ヘーゼルナッツを練り込んだタリオリーニ うさぎとペッピーノ・オッチェリさんのカステルマーニョ」。サーブされたその瞬間から、ナッツの香ばしい薫りに支配される。

メレンゲ、ムース、ジェラート、スープへと姿を変えたヨーグルト。写真はコースの一例

コースを締めくくるデザートは、4種類のテクスチャーで楽しむ「ヨーグルトのバリエーション」。

誰もが、真白に統一された心洗われる美しさに息を飲み、初めて体験する美味しさに感動を覚える。一言で「デザート」とは片付けられない一皿だ。終始、程よいテンポで繰り出される遊び心の効いたコースは、“大切なあの人”のとびきりの笑顔を引き出すだろう。

いい加減“トドメ”を刺したい大人たちに、白金の3店を紹介したが、これらの店を訪れる夜は、じっくりと吟味した二軒目を抑えておくのがマストとなる。

いずれにせよ酔いの回った二軒目で、彼女たちが嬉しい答えを聞かせてくれると約束しよう。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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