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  • 年末の恋のチャンスをGETせよ!広告営業マンが美人編集者にもらった”秘密のお守り”とは?


    「そうねぇ…、『中目黒いぐち PIN』なんかどう? 恵比寿にある隠れ家で、焼き鳥がピンチョススタイルで食べられるのよ。しかもあそこなら二次会へも流れやすいと思うわ」
    (※こちらの店舗は、現在閉店しております。)

    「焼き鳥のピンチョスですか、いいですね!」

    「渋谷・神泉の『開花屋』は魚介料理が豊富で、お刺身がとても美味しいわよ。お魚好きな山口部長との忘年会にはいいかもね。あと広尾の『My Room 雲母(きらら)』って店も忘年会にいいかも。和食と日本酒が好きな人なら絶対気に入るはずよ」

    「聡美さん、さすがですね…。なんか人生の悩みの75%が解決した気分です!」

    「あなたの人生の悩みってそんなものなの…?それはそうと、あなた最近少し太ったんじゃない?」

    祐樹は、最近になって自分でも鏡に映るフォルムが丸くなったような気はしていた。それほど気にはしていなかったが、こんなにもストレートに、しかもよりにもよって聡美に指摘されると、さすがに胸に刺さる。

    「最近仕事が忙しくて、ついついストレスで夜中に飲んだり食べたりしちゃって…」

    「そう。痩せてる頃の方が断然よかったのに。ほら、肥満の人って病気になりやすいっていうじゃない? とにかく、私は前の佑樹の方がしゅっとしていて、好きだったな(笑)」

    『好きだった』って…。聡美のその言葉を、祐樹は頭の中で繰り返していた。

    聡美が発した“好き”とは、単に見た目がタイプという意味での“好き”なのか。それとも…!? この日以来、祐樹は聡美のこの発言が気になってしまい、仕事もあまり手に付かなくなっていた。


    忘年会で“お守り”をきっかけにふたりは急接近!?


    翌週、聡美のおすすめから予約を取り付けた『My Room 雲母(きらら)』にて、クライアントの接待も兼ねた忘年会が執り行われた。

    祐樹は忘年会の場でも、同僚から最近太ったことを指摘される。

    「祐樹くんさ、その若さで腹が出るのはヤバいって! ファッション誌で働いているのにカッコ悪いよ(笑)」と、クライアントのマーケティング部長にも笑われてしまう。

    「最近、外食が多いし、食事のバランスも悪いんですよね。来年はダイエットします!」

    なんとかおどけてみせたが、聡美もいるこの席でみんなにからかわれるのは、さすがにバツが悪い。やり場のない恥ずかしさを紛らわすため、祐樹はお酒を次々とおかわりした。

    鍋のコースの料理も後半に差し掛かり、場の雰囲気も温まってきたころ、頬を赤く染めたほろ酔いの聡美が祐樹の隣に座った。

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