2016年の鮨は緊張よりも楽しさ!本年度席巻した『肩肘張らない本格鮨』を4店舗厳選!!

2015年から2016年にかけて相次いだ30代若手鮨職人の独立ラッシュ。
名店出身から独学派、予算¥15,000台のリーズナブルな店もあれば、¥30,000超えの超高級店までスタンスも実に様々。
が、全体に共通しているのは、客にリラックスして鮨を楽しんで貰うことを第一に考えている点。
「肩肘張らぬ本格鮨」こんな2016年の特徴をそなえた注目の4店をピックアップ!

中トロと大トロは、赤酢のシャリで

王道の握りと、柔軟な肴に出会える
『鮨 竜介』

「今朝は最高の鮪が仕入れられました」大間で釣れたという立派なハラカミを前に、柔らかく微笑む店主の山根竜介氏。銀座という激戦地に店を構えて早一年。巡る四季を経てますます充実のときを迎えている。

握りは王道。ネタの旨みの濃淡に応じて、シャリは2種類を使い分ける。鮪なら赤。「鮨屋ですから、しっかり食べてほしい」。そんな思いを込め、夜のおまかせで13貫は握る。口に運べば、ネタとシャリの一体感が圧倒的。真っ直ぐな旨さには氏の矜持も宿る。

掲載している料理はすべて夜のおまかせ¥25,000より。つまみ9品、握り13貫に玉と椀が付く。

平目のトリュフがけ

驚くべきは握りと好対照を成す酒肴の存在。

まずは平目。ひと塩して軽く寝かせた後、薄造りで皿に並べ、仕上げにトリュフをこれでもか!と、たっぷりすり下ろして香りも堪能。「時季が来れば白トリュフも使います」とのこと。

冬が進めば、河豚も登場するとのことで、身は刻んだ皮とクリームコロッケに、白子は柚子釜の茶碗蒸しに。寿司屋のつまみの範疇を軽く凌駕する創意に、心も躍るのだ。「真剣に遊んでいます(笑)」という山根氏の笑顔に、銀座で寿司はやっぱり楽しいと痛感する。

銀座の名店で職人人生をスタートし、20年近くも研鑽を積んできた山根竜介氏。店のオープンは2015年7月。「やっと自分の店が持てました」とはにかみながらも笑顔

白木のカウンターをはじめ、店内は清々しく、若手のキビキビとした動きも心地良い

コハダ。シャリは2種の赤酢と、白酢の計3種を使い分ける。コハダは脂の乗りによって酢を使い分ける

鮨屋の「粋」が気楽に楽しめると評判
『不動前 すし 岩澤』

店は住宅街の一角に忽然と現れる。八の字型でスエヒロガリのカウンターは開放的で、店に着くなり居心地の良さを実感する。「界隈に落ち着いた感じの鮨屋が少ないと思い、この場所に決めました」と語るのは店主の岩澤資之氏。

赤坂見附『すし匠 齋藤』などで計15年務め上げた後、今年になって独立した。「私の場合、スタートが遅かったんです」と語る。氏は元SE。学生時代にアルバイトで感じた鮨屋の楽しさが忘れられず、道を志したのは25歳のとき。だが、そうした異色の経歴があるからだろう、物腰は柔らかく、口調も穏やか。誤解を恐れず言ってしまえば寿司職人にありがちな尖った印象がまるでないのだ。

中トロ。包丁を入れてより食感良く仕上げている

おまかせは握りと肴を織り交ぜて供す、親方譲りのスタイル。料理はおまかせ¥16,200~より。肴と握りで計25~30品が登場。すでに地元民、勤め先のある会社員から「リラックスできる」と絶大な信頼を得ている。「美味しいお鮨を楽しんで召し上がって頂きたい。それだけですね」。界隈に縁がなくとも通いたくなる名店だ。

美しい盛り付けの肴も秀逸。カワハギの肝和え。肝は血合などを丁寧に取り除き、山葵醤油と合わせて肝ダレに。

「アルバイトで世話になった親父さんの寿司は今も食べに行きます」と岩澤氏。純米吟醸を中心に季節ものも押さえた日本酒のほか、ワインなども用意。「お酒のおまかせも承ります」

カウンターのみ8席の店。解放感があり心地よい。

roty2016_記事下

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