進化した中華が大躍進!2016年中華の概念を変えたのはこの6店

取り分ける前のフカヒレを説明する高瀬氏。カウンター越しでシェフと会話できる距離もこちらならでは

カウンター越しで供される高級食材の数々に感動『中華 たかせ』

銀座

30年にわたり広東料理一筋に経験を積んだ料理人、高瀬健一氏が集大成と呼べる一軒を開店した。マンダリン オリエンタル 東京『センス』や『カントニーズ 燕 ケン タカセ』といった華やかなレストランで大勢のゲストをもてなしてきたこれまでとは一転、シックな空間で8席のカウンターのゲストに向けて目の前で料理を披露する。

おまかせのコースのみで¥32,400という潔さからも、一切妥協のない意気込みが感じられるだろう。定番の「大ヨシキリザメフカヒレの上湯とろみスープ」は、尾びれ400g以上の上質なものを厳選。黄金色の上湯スープをまとった姿も圧巻で、極太の金糸を口にすれば、これまで食べてきたフカヒレの概念を覆されるに違いない。

鮑や燕の巣、スッポン、広東ハトなどの高級食材を主役に、こちらでは日本の上質な食材を融合させている点も新たな見どころだ。名中華料理人が挑む新境地で味わう渾身のフルコース、美味しさを超えた感動を約束してくれる。

恒順8年熟成鎮江香醋を加えて変化を楽しむ「大ヨシキリザメフカヒレの上湯とろみスープ」

カワハギ刺身陳醋ソース 肝の豆板醬和え、つぶ貝の葱生姜風味和えの3つを盛り合わせた「本日の前菜」

生後2~3週間乳鳩を使った「広東ハトの丸揚げ香港スパイス風味」

こそぎ取って肉団子にした「スッポン肉の酢豚風恒順8年熟成鎮江香醋と桑の実の甘酢ソース」

ミル貝の出汁が効いている「鮑とハナビラダケの炒め オリジナルJXO醤添え」

貴重な乾物を使った「香港ビューティーコラーゲン“雪蛤(シュッカプ)”入りラフランスのコンポートココナッツミルクソース シャインマスカットとともに」

西太后の好んだ翡翠色のソファが象徴的な店内。プライベート感を重視した考え尽された配置になっている

西太后が食した門外不出のレシピを堪能『厲家菜』

銀座

『厲家菜』とは、厲家の料理の意味。かの西太后の料理を統括していた。北京本店は1985年に開業。日本では、2003年から11年間にわたり六本木に店を構え、ミシュランにおいて中華では初となる二つ星を獲得した名店だ。約2年の充電期間を経て、2016年6月、銀座に復活を果たした。

無限回廊をイメージした入り口を抜けると、翡翠の色で統一されたソファが桂林の山々を模し、白いアンブレラが雲を表現したエレガントなダイニングが広がる。以前は3つの個室のみだったため予約が取りづらかったが、より多くのゲストを受け入れられるようになった。

供されるのは、清の時代に宮中に仕えた創始者である厲 子嘉氏から伝わる本場の宮廷料理で、4代目当主である厲 愛茵氏が受け継いでいる門外不出のレシピの数々。シグネチャーディッシュである「厲家菜の代表作翡翠豆腐」をはじめ、ズラリと並ぶ前菜は『厲家菜』を象徴する光景だ。

美と健康と長寿を追い求めた西太后の食事をご体験あれ。

右上.北京オペラとも言われる京劇で使われる太鼓に見立てた「海老の錦糸玉子巻き揚げ 京劇太鼓仕立て」。右下.野菜以外口にしない菜食の日に欠かせなかった「仏教徒の精進料理 人参の炒め物」。左上.初代厲子嘉が、西太后が大好きな翡翠を取り入れて発案した「厲家菜の代表作 翡翠豆腐」。左下.スパイスを効かせた「仔羊のリブ肉」。前菜の数はコースにより異なり、¥15,000は10皿、¥30,000以上で15皿供される

唐辛子を使った甘辛い厲家に代々伝わる醤油ベースのソースで仕上げた「赤ハタの揚げ物 厲家秘伝ソース」(¥25,000以上のコース)

皇帝の象徴といわれた龍の髭に例えられる「フカヒレの蒸し煮 厲家スタイル」(¥18,000以上のコース)

roty2016_記事下

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