東洋経済:『最強の働き方』『一流の育て方』 Vol.11

世界のエリートに聞いた「5年前の自分にキャリアアドバイスするとしたら何を助言するか」


【グローバル・キャリア・アドバイス Vol.3】
労使関係は同等の関係であり、信頼を早期に獲得しよう

「社会的誉れの高い仕事はいいことだけれども、自分にとってその仕事が必要で、その仕事もあなたが必要なときだけその仕事を選ぶように。あなたの友達やキャンパスリクルーターが何を言おうと、労使は同等の関係でなければならない。

同時に、あなたが仕事を始めるときは、誰もあなたに恩義を感じていないことを忘れないで。同僚や顧客からの尊敬や支持を、何度もいい仕事をし続けることで勝ち得なければならないのだから。

信頼は1日で築けるものでもないし、野心を持って明確に話すこと。ただしキーキー音のする車輪はオイルが差されるけど、詰まってしまった車輪は交換されるものなので、そのバランスを忘れないこと」

<グローバルエリートからの講評>
自分がしたいだけでなく、自分が必要とされる仕事を

さて、彼女も社会的名声で仕事を選ばないようにというのを、最優先事項のひとつとしてあげており、またプライベートの時間がなくなることのないように助言している。そして仕事を選ぶときは単に自分がその仕事を必要としているだけでなく、その会社からも自分が必要とされる仕事を選ぶように忠告している。

自分が必要とされているからこそ、労使が対等の立場でパートナーシップを組めるのであり、もし会社側の交渉力があなたに比べて圧倒的に強いとあなたは搾り取られ、逆にあなたの交渉力が圧倒的に強いとあなたはほかの会社に行ったほうがもっと儲かるのである。

ほかに彼女のキャリアアドバイスで面白いのは、信頼を獲得することの大切さを語るのは誰でも言うことだが、いい仕事を繰り返すだけでなく、自分のいい仕事を明確に周囲に伝える重要性(もちろん、うざくならないようバランスを心掛けながら)を強調している点である。

私たちはいい仕事をしたら神様が見てくれていて、自分で周囲にアピールしては品がない、と思う傾向が強い。しかしいい仕事をするだけでは不十分で、その仕事っぷりを責任を持ってコミニュケーションすることも、キャリア開発に欠かせない重要な作業なのである。

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