東洋経済:『最強の働き方』『一流の育て方』 Vol.4

貴方の職場にも100%いる! “仕事で全然使えない人”の机とカバンのパターンはこれだ!!

整理整頓の不備に「二流の二流たる所以」が出てしまう。まず真っ先にバレてしまうのが、「生産性の低さ」だ。

探し物で貴重な時間、ムダにしてませんか?

①整理整頓ができない人は「仕事全般の生産性」が低い

私のかつての上司はコンサル時代も投資ファンド時代も一流の人だったが、超優秀な人に限って、何を質問してもパッと本棚から資料を取り出し、その資料の適切なページを開いて説明してくれた。

それが20年前の案件であろうと、「あっ、それはここに載っていてね……」などと驚くほど瞬時に引っ張ってきたものである。

整理整頓ができているということは、紙やファイルが「物理的に」整理されているのみならず、「頭の中」の情報や知識も整理されていることにほかならない。

頭の中が整理されているので、何をやるにしても仕事が速い。その結果、後述するように、「資料やファイルを探す余計な手間」に時間をとられないので、おのずと仕事の生産性も高くなる。

ためしに同僚や部下に昔、使ったファイルを探してもらうように頼んでみよう。

ピアノの鍵盤を叩くような速度でテキパキとフォルダの階層構造をたどり、どこにあるのか迷うことなくサッと整理されたフォルダからすぐファイルを出してくれる人は、一事が万事で仕事が速く、正確なはずである。

これに対し、整理整頓ができていない人は2時間くらい右往左往した挙句、結局、何も見つけていないのに疲れてしまう。

さらにそういう二流の人に限って、探し物をしただけなのに(おまけに、見つからなかったのに)「仕事をした気分」になって、さっさと家路についてしまうのだから、始末に負えない。

②整理整頓できない人は「職場全体の戦略的時間比率」を下げる

整理整頓ができない人の本質的問題点その2は、その人がチーム全体の生産性を犠牲にしてしまうということだ。整理力の有無は、「自分」のみならず「職場全体の生産性」を左右するのである。

整理整頓がきちんとできていると、あなたにかかわるすべての人が「資料やファイルがどこにあるかを探す」という非生産的な時間を使わなくて済む。それによって、チーム全体でエネルギーを節約でき、生産性が格段に向上する。

きちんと整理することは、他人の勤務時間中の「戦略的時間比率」(重要な真の仕事に使われる勤務時間の比率)を高め、自分、他人、会社すべての生産性を高めるものである。

「自分のための整理」ではなく、「チームのための整理」という視点をもつことがくれぐれも重要だと肝に銘じなければならない。

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