SPECIAL TALK Vol.13

~常に今の自分の能力を超える仕事に挑戦し、チャレンジ精神を持ち続ける~

金丸恭文氏 フューチャーアーキテクト代表取締役会長CEO

大阪府生まれ、鹿児島県育ち。神戸大学工学部卒業。1989起業、代表取締役就任。産業競争力会議議員、規制改革会議委員、内閣官房IT本部 本部員、経済同友会副代表幹事、NIRA代表理事を務める。

個人がリスクをとって判断できればビジネスのスピードは飛躍的に上がる

金丸:世界で活躍してこられたジャスパー社長から見て、日本人の長所と短所をどのように見ていますか?

チャン:まず長所は、品質へのこだわりが大変強いことです。与えられた仕事に熱心に取り組み、ベストなアウトプットを出す。そしてゴールに対するコミットが非常に高いというのが、日本人の長所と考えています。

金丸:まさに、かつて「ものづくり大国」と言われていた日本そのものですね。

チャン:一方、足りないと思うのは、自分で発想してゴールをセットすること。自分で立てた目標に対してのコミットメントは、まだまだのように思います。周囲の反対があると、すぐに考えを変えてしまう人が少なくない。もっと自身の考えを掘り下げていくことで、確固たる自分の想いに辿り着けるのではないかと思います。

金丸:日本の社会は、個人の主張よりも組織の一部として機能することを強いてきました。自分が心から楽しいと思えることを、あえて抑える風潮があります。これからは、組織ありきで個人のミッションを考えるのではなく、個人ベースできちんと考えることが重要ですね。

チャン:おっしゃるとおりです。まさに、それが私たちの会社の課題とも言えます。現在アマゾンジャパンでは、多くの社員が働いています。マネージメント層だけですべての責任を取り、判断をしていくのは非常に難しい。ですから従業員一人ひとりが、正しいと思うこと判断できるようになるのがベストです。個人ベースでリスクをとって判断することができれば、ビジネスのスピードは飛躍的に上がります。いかにして、そのような人材を育てていくかというのは、私たちの責任でもありますね。

金丸:グローバリゼーションの申し子とも言える、ジャスパー社長のお言葉は、まさに日本人がいますべきことを明確に示唆してくれていると思います。日本の社会が大きな転換期を迎えているいまだからこそ、自らコミットメントをし、遂行する力が必要なのだと気づかされます。本日はお忙しいなか、どうもありがとうございました。

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