2016.09.07
料理と時計、一見異なる両者だが、俯瞰すればどこかが似ている。互いの魅力から見える意外な共通項とは?
今回は最高の肉を追求する『加藤牛肉店』と自社ムーブメントを搭載した高級時計を検証してみた!
最高の一皿(本)はさらなる改良で進化を続ける
肉ツウの間で「最終的にはココ」とささやかれる名店が銀座にある。加藤牛肉店だ。オーナーの加藤敦氏は横浜で昭和5年創業の肉店の3代目にして〝肉を知り尽くした男〞。扱う肉牛を山形牛の雌、しかも処女牛に定める。肉本来のフレッシュな旨み、赤身の柔らかさと甘み、脂の香り。このバランスが最高だという。
その良好な状態を保つべく「真空パック」の保存法を発案。流行りの「熟成」とは異なる道を見出した。それを最高の形で供するのが銀座店だ。コース料理のみの要予約店で、ステーキをはじめ、山形牛をあらゆる形で堪能できる。
さらに、異なる業態を西麻布と渋谷に展開するほか、他店への卸し、ネット販売と〝布教〞のごとく伝導する。「最高のものを多くの人に」という情熱のもとに。同じ情熱は、自社製キャリバーを積んだ〝高CP時計〞からも感じられる。コンセプトをブレずに体現すべくムーブメントを自社製造する姿勢は、加藤氏の一貫性に通じる。そして戦略的とさえ言える破格値は〝布教〞さながら、上質な時計を手にする人が増えるだろう。
例えば、このIWCの最新作「インヂュニア・クロノグラフ〝ルドルフ・カラツィオラ〞」。新開発の自社ムーブメントを搭載し、80万円を下回るという! 世界の最高水準を身近に感じられる幸せは、肉も時計も変わらない。
最高の形の山形牛を堪能可能『加藤牛肉店 GINZA』
2008年オープン。加藤氏の求める山形牛の最高形がおまかせコース(¥17,000税サ別)で味わえる。サーロイン、シャトーブリアン、ランプの3種類が盛られるステーキはもちろん、横浜の肉店で加工されるプレザオラ(生ハム)やコンビーフも絶品。
日によるがカレーやハンバーグなどバラエティに富む肉料理を、某有名ホテルの料理長出身のシェフが調理する。
IWC
人気作「インヂュニア」に加わった最新クロノグラフ。特徴であったベゼルのドットを廃したシンプルな出で立ち以上に驚かせたのが、全面的にアップグレードを遂げた最新自社キャリバーを搭載したうえでの破格値だ。コラムホイールや双方向巻き上げなど、性能は文句なし。ブランドはエントリーと位置付けるが、相当な意欲作だ。世界限定750本。
SSケース、径42mm、カーフストラップ、自動巻き。¥765,000。(IWC TEL:0120-05-1868)
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