2016.08.09
誰もが大好きな担々麺と誰もが羨む人気定番の高級時計。一見異なる両者だが一流のプロが作っていれば、必ず共通する魅力がある。人を感動させようと物作りを突き詰める者にとって、それが何を作っていようが一緒なのだから。
人気と実力に安住しない心が、感動を呼ぶ名品を生む
『ウェスティンホテル東京』の本格広東料理店『龍天門』が作る担々麺。知る人ぞ知る裏メニューとして密かな人気を呼んでいた。それが昨年、レシピを一新し、表メニューに。きっかけは、創業初期より長らく料理長を務めていた陳 啓明シェフの復帰だ。
四川出自の担々麺を広東の手法で徹底的に再構築。ふすま粉を混ぜた歯ごたえのある特製麺や、ゴマとクルミのペーストがコクを与えるスープなどで新たなキャラクターを創出した。
一方、人気に安住しない姿勢に重なる時計が名作「ランゲ1」である。昨年、外装をほとんど変えず、ムーブメントを一新した新作で時計界を驚かせた。変更の目的は、いっそうの実用性向上と見られる。
具体的には、振り子であるテンプの仕様変更、アウトサイズデイトの瞬時切り替え、輪列の整理などだ。今、ドイツ時計の最高峰といわれる同社が、主幹モデルに最新技術を常に投入したい熱意は想像にかたくない。難題をクリアするとさらなる課題が見えてくるのが物作りの本質だ。
それを忘れず邁進する両者だからこそ、感動を呼ぶ逸品を生み出せるのだ。
創業初期の料理長が作る本格広東料理『龍天門』
『ウェスティンホテル東京』の創業と同時にオープンした本格広東料理の名店。初期から辣腕を振るってきた陳 啓明シェフが2013年に退職した後、2015年10月に復帰を果たした。シェフ肝入の温かい担々麺は、ランチタイムに提供される。他のランチセットのオプションとしてもオーダー可能だ。
A. LANGE & SÖHNE
1994年の復興と同時に登場したブランドの顔。時分、秒、アウトサイズデイト、パワーリザーブを独立表示するダイヤルが大きな特徴。2015年、外装をほぼ変えず、50個目となる自社製新キャリバーL121.1を搭載する新作を発表。72時間パワーリザーブはそのままに、テンプのフリースプラング化、デイトの瞬時切り替えなどの進化を遂げた。
18KPGケース、径38.5mm、手巻き、アリゲーターストラップ。¥3,550,000。(A.ランゲ & ゾーネ TEL:03-3288-6639)
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