新・東京婚活事情 Vol.1

新・東京婚活事情:商社マンの憂鬱。婚期を逃した男の、危険すぎる癒しとは……?

計画的に進めてきた人生。しかし結婚だけは乗り遅れた...?


でも、これでも僕は、今まで一生懸命生きてきたつもりです。

商社に入社したのだって、自分なり仕事への考えがあったからです。安定性や人気に固執したわけじゃありません。実際、大学時代の友人たちは外資系に行ったり、医者や弁護士になった奴らも多いです。商社マンの中でも、独立して経営者になってる奴だっています。その中で僕が商社を選んだのには、それなりの理由があって、安易でミーハーな理由じゃないんですよ。

特に仕事は真面目にやってきたつもりなんですけど、でも、僕はもしかしたら、「人生」という意味では、乗り遅れちゃったんでしょうか。みんな、いつの間にやら結婚、出産って、人生を上手く築いてるんですよね。僕だって慎重に人生を進めてきたつもりなのに、結婚に関してばかりは、どうも慎重になり過ぎたのかもしれません。

実は、前の彼女とは結婚もそれなりに考えて、2年も付き合ってたんです。でも、その頃の僕は、まぁ一言で言うと、調子に乗った嫌な男で、ちょっとした浮気がバレて、フラれちゃったんですよ。

本当に素敵な子で、僕は大好きでした。でも、彼女は同い年だったので、ちょうど結婚のプレッシャーもあり、当時は駐在のタイミングも重なって、なかなか真剣に向き合えなかったんです。彼女は、その後すぐに広告代理店の男と結婚しました。

危険すぎる元カノへの未練。男が抱える闇とは...


でも、言わないでくださいね。実は、彼女と、今でもたまに会うんです。


良くないことだって、当然分かってますよ。でも、彼女は今でも唯一、愚痴も何でも話せて、会うと心が軽くなるような癒しの存在なんです。僕も男ですから、たまには誰かに甘えたいんですよ。

別に、彼女の結婚生活を壊そうなんて思っていません。でも、彼女も何かしらの想いがあるから、僕と会い続けるんじゃないでしょうか。そうでなきゃ、そんな危険は冒さないでしょう。

ただ、コソコソと僕の部屋に来て、コソコソと旦那の元へ帰っていく彼女を見ていると、自分は何をしてるんだろうとか、彼女と結婚していたら、もうとっくに子供なんか生まれて、今とは全く違う生活を送ってたんだろうな、なんて痛感して、心に穴が空いたような感覚に陥ります。

いっそのこと、僕の子供でもできちゃえばいいのに、なんて本気で思いますよ。え、危ないですか?

でも本当に、このくらいの年になると、奥さんや子供同伴のイベントとかもよく企画されて、正直、結構キツいです。また海外駐在になったら、完全に婚期を逃すことになるでしょうね。だから、けっこう真剣に人生に悩んでるんです。

20代はそれなりに人生を満喫してきましたけど、何のためにこんなに毎日疲れて、週末は一人で死んだようにダラダラして、人と会うのも疲れるからって億劫になって。本当、早く子供と遊ぶお父さんになりたいですよ。奥さんの尻に敷かれる夫とか、羨ましいですよ。

最近は母親に、「お見合い相手なら、いくらでもいるわよ?」なんて心配されます。いや、僕は本当に、これからどうなるのか、先を考えると、辛いです。

まぁ、僕の近況はこんな感じです。いかがですか?

商社マンだって、いろいろ憂鬱なこともたくさんあって、それでもそれなりに頑張って生きてるんですよ。分かっていただけました?

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