神楽坂の男 Vol.1

神楽坂の男:好きになる女性のタイプも変わったワイン好き男子、神楽坂での心境の変化

好きになる女性のタイプも変わった


東西線しか通らない神楽坂駅だが、神楽坂を下って飯田橋まで行けば何の不便も感じないと言う。JRの路線図の通り、飯田橋は山手線のど真ん中。JRの中央線、総武線が使える他、地下鉄は東西線、有楽町線、南北線も通っており、どこへ行くにもアクセス抜群なのだ。

「神楽坂を歩いていると飯田橋まではあっと言う間なので、不便に思ったことはありません。でも、神楽坂から出ることはあまりないですけどね。」

裕太は最後の一言に、彼なりのエスプリを効かせて目元に大げさなほどの皺を寄せた。


「ちょうどこの時期に開催される神楽坂まつりは必見ですよ。特に阿波踊りは、見ているこっちもテンションが上がります。女性のしなやかな手の動き、男性のキレある足運びに、子供達の愛らしい踊りは、ずっと見てても飽きませんから。」

最近気になる女性が出来た彼は、この祭りに彼女を誘ったそうだ。阿波踊りを見ながら夜店で買ったビールで乾杯するのだと、楽しそうに話す。

「神楽坂に住むようになって、好きになる女性のタイプが少し変わったかもしれません。自分の年齢のせいもあるかもしれませんが、前は恵比寿が似合うような、お洒落で少し気が強いくらいの女性が好きでした。でも神楽坂に来てからは、自然体で凛とした女性が好きになりました。うなじの綺麗な女性っていうか…。」

そう言ってからりと笑う彼は、これからも神楽坂に根を張って暮らしていくであろうことが伺えた。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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