東洋経済・東京鉄道事情 Vol.10

女子鉄アナが迫る!京急がやたら「PR上手」なのはナゼなのか!?

櫻井部長にインタビューする久野アナ(撮影:尾形文繋)

――素晴らしい!丁度いい距離感ですしね。個人的には海外の方にも大師線に乗って頂きたいです(笑)。

このようなマップを見ていてもわかりますが、京急の社員の方って、みなさん京急沿線や自社の電車が大好きですよね。

ものすごく。本当に感動するくらい好きですよ。大雪など一大事のときには、こちらから何も言わなくてもみんなパーッと駆けつける。伝統ですよ。先輩の背中を見て、そういう雰囲気が継承されているんでしょうね。

さきほどお話したモーニング・ウィングも朝2本しか走っていないのですが、これを実現するのに実に多くの部門がたくさんの汗をかいています。信号システムの改良もありますし。新たに着席整理券を発売する機械をホーム上に設置するのに通信回線を引っ張ってくる必要もありますし。それに停車駅によって開くドアが違いますから車両を改造したりとか。鉄道に携わる者全員で作り上げたひさしぶりの大型新商品です。

――どこかの部署が「違う」とか「ちょっと待て」と言うと、なしえないということですね。

それはもう安全が最優先ですから。そこは絶対曲げられない。安全を維持しながらどうやって新しいものを作っていけるのか、それがいつも苦労するところです。

――鉄道会社の基本をしっかり押さえた上で、皆さんの愛社精神とプロとしての様々な技術が、今後どのような沿線・サービスを作り上げていくのか。とても楽しみにしております。

インタビューを終えて

「働く皆さんの京急愛と、鉄道人としてのプロの精神の相互乗り入れに期待!」

愛社精神が自社のサービス向上や沿線の魅力向上に直結しているとても理想的な会社だと感じます。「かいとくんの贈り物」という自社製作の絵本を手掛けて無料配布するなど、小さなお子様をお持ちのご家庭にも積極的に沿線アピールをされているので、少子高齢化の社会の中でも伸びしろの大きさに期待がかかります。沿線にお住まいの方や鉄道ファンはもちろん、海外旅行客にも魅力を発信し続ける京急電鉄。ますます目が離せません!

著者
久野 知美 :女子鉄アナウンサー

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