徹底解剖！まい泉＆メルヘンの日本2大かつサンドを身体測定してみた(4/4)[東京カレンダー

とんかつを最大限に活かすために、パンの存在感も、キャベツの量なども控えめだ。完全なる脇役に徹している

解剖してみると、片側だけにマーガリンとキャベツがほのかに現れる。けっしてぎっしりつ敷き詰められてはいないが、三歩下がって、とんかつを引き立てる。なんとも慎ましやかな存在だ。

口の中に入れると、1.パンのふわふわ感、2.キャベツのしゃきしゃき、3.マーガリンのクリーミーさ、4.そしてとんかつの甘いたれ、5.ジューシーでやわかいロースとんかつ、6.とんかつのサクサク感の6“味”が一体となる。

食べるときはぜひ、キャベツ側を上にしてほしい。キャベツの食感と、やわらかなとんかつのマリアージュが楽しめるうえ、舌には直接とんかつソースの味が絡むので、すべての味と食感を最大限に堪能することができる。素朴な見た目にも、かかわらずとんかつの多面的な魅力をを楽しめる素朴で妖艶で奥深いかつサンドなのだ。

【ここが旨いの秘密！】

① はみ出すロースかつと薄切りの食パン
② あくまで主役はジューシーなロースかつ。
③ 片面にしのばせたキャベツとマーガリンが飽きさせない食感を生む。

【かつサンド総括】
『まい泉』はパッケージも、サイズも味も、どこの誰に出しても恥ずかしくない上品さをかもし出す良家の子女のようだ。上品過ぎて刺激が足りない、ボリューム感が少ないのが難点だが、そばにいて安心できる。子供にもどんな女性にもやさしいジェントルマンだ。

一方で、パッケージから素朴さが売りのメルヘンは、食べやすさや、見た目ではまい泉は劣るが、食べすすめることで、一体感と味わいに引き込まれる。垢抜けないけど、男気と荒削りな色気がある日本男児的な存在。

女性に優しいかつサンド、あなたはどちらに惹かれる？

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