東カレ レストランオブザイヤー2015:新人賞は魚介フレンチ『アビス』

スペシャリテの「スープ・ド・ポワソン」。8 ~ 10 種類の魚を丸ごと使った磯の香り豊かな逸品

王道の味で勝負する
若きシェフの挑戦

季節ごとに変わるコースの中で、一品だけ開店当初から提供し続けている定番の一皿がある。「スープ ド ポワン」、目黒シェフのスペシャリテだ。

「フレンチの魚介料理の中で最も知名度があるのはブイヤベースでしょう。スープ ド ポワソンはそのべースとなるいわば王道。見た目はシンプルですが、味わいは複雑で作り方も深奥。それだけに自分の個性を出していくことにやり甲斐を感じていますね」。

「サワラのヴァプール カキとほうれん草のソース」。サワラは山口の萩から取り寄せている

確かに、その日使う魚によっても味わいは少しずつ変わってくる。それを良しとするか、常に一定の味に保とうとするのか、目黒シェフのマイナーチェンジはまだまだ続きそうだ。また、見逃せないのが『ル・プチ・ニース』譲りの「魚のヴァプール」。出汁に浸したままオーブンで蒸し焼きにする、肉を思わせる独特の食感が楽しい。

「RESTAURANT OF THE YEAR2015」の栄冠を獲得したが、オープンしてからまだ9ヵ月。今後さらに実力を伸ばすこと間違いない、期待のルーキーだ。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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