庶民の味こそシェフの力作!ビストロで出会った本物の田舎料理6選

西洋料理の定番、オニオングラタンスープ。直径11cmのトリュフボールに収まるのは、1個半分の玉ねぎ

『コンコンブル』の
オニオングラタンスープ

大量の玉ねぎとブイヨンで、ざっくり味付けした大胆さ。奥村シェフがパリで出合った味は、コンソメで上品に仕上げる日本のものとは真逆だった。

とくに老舗『ピエ・ド・コション』では、大きなポーションと素朴さに心を鷲掴みにされた。星付き店にはない、庶民に根付く“街場の食堂”をこの一皿に見たのだ。

1個半分の玉ねぎを炒めた後、ブイヨンで40分ほど煮込む。ポイントは玉ねぎの形が崩れる寸前の“コクが増す一瞬”を見逃さないこと。グリュイエールチーズで蓋をするのが、この料理の特徴だ。

ルセットはノルマンディ出身の同僚シェフから教わったもの。まさに「ビストロの空気」を再現した一皿だ。

アルザスの名物タルトフランベ。シンプルな中に氏の絶妙な焼き加減が引き立つ一皿

『ル プティ トノー』の
タルトフランベ

グランメゾンの世界で成功を収めたバットンシェフの原点は、初めて働いたパリの老舗ビストロにある。そこのタルトフランベが好きで、高級店時代も時折懐かしんだ。2000年代の東京にビストロは少なく、安くて旨いフランス料理を、と開業。

ある日タルトフランベを無性に欲して作り、共に食べたアルザスの友人が「メニューに載せるべき旨さ」と。それからの定番メニュー。

薄い生地にベーコン、オニオン、サワークリームをのせ高温でカリッと焼き上げる。氏の原点を彷彿とさせる心の郷土料理である。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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