乗り遅れるな! ワインと中華の蜜月な店4選

1階と2階の2フロア(写真は2階)。壁一面に品書きが並ぶ

中華×ワインのさきがけ。薫り高い料理とワインのマリアージュを『味坊』

中国・東北地方出身の梁氏が神田のガード下に店を開いたのは2000年。元は足立区でラーメン店を営んでいた梁氏だが、故郷の郷土料理を知って欲しいという強い想いから都心に移転。他にはないマニアックな料理が評判を呼び、店はすっかり食通たちで賑わうようになった。

メニューにはラムの串焼きや炒め物、水餃子など羊肉を使った料理、さらに干し豆腐の冷菜やじゃがいも炒めなど、保存のできる食材を活かした伝統的な家庭料理がずらりと並ぶ。

じゃがいもの家庭風炒め。細切りにしていちど茹でてから炒め、酢で仕上げることによりシャキシャキの食感に

高級食材はおろか、海の幸も一切登場しないが、寒さが厳しい冬を乗り切るために人々が知恵を絞って生み出してきた料理には、しみじみとした味わいがある。しかしこの店でワインとは意外も意外。実は2011年から扱い始め、常連客のワインバー経営者の求めであり助言がきっかけだという。

「ワインのことはわからないからインポーターにお任せ。でも不思議と合うんですよ」と笑う梁氏。リストなどもちろんなく、冷蔵庫に並ぶボトルから好きなものを選んでコップでぐびりとやる。

なるほど、ガルナッチャブランカ主体のスペインの軽い白はあっさりとした塩味の冷菜に合うし、ローヌのスパイシーな赤と羊肉料理の相性も鉄板である。

ラム肉のクミン風炒め。脂が少なめで旨みの強い肩ロースが主体。クミンが利いている

おまけに価格はリーズナブル。そんなわけで、あっという間に店の客の半分がワインを飲む立派な“ワイン酒場”となった。

中国奥地の常家菜と自然派ワインとの邂逅。ぜひ一度、お試しいただきたい。

炒餅。小麦粉で作った生地を薄く延ばして焼いて細切りにし、野菜と一緒に炒めた料理

左から、ほんのり甘やかな味わいがするロワールの生産者、ドメーヌ・デュ・ムーランのシュヴェルニー ロゼ2009、スペイン・カタルーニャ地方で造られるガルナッチャ ブランカ主体のヴィーニャ・アルタ2010、ル・プティ・シャポトン・ルージュはカリニャン主体のローヌの赤

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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