ライブ感がたまらない!カウンターこそ華席な和食店5選

※こちらの店舗は現在閉店しております。

私鉄沿線の住民と店主の心の橋を渡すカウンター
『山もと』

住み良い街として人気の学芸大学駅に、街の空気感と同じく和める和食店『山もと』はある。四谷は荒木町に生まれ、小学生の頃から「将来は板前になる」と決めていたと言う店主の山本浩充氏。都内の名店で料理長を務め、「接待に使われる店ではなく、普段、自分たちが使える店を」と、私鉄沿線を探し、2010年5月にこちらをオープンした。

天井が高く、奥に長いカウンター席に腰を据えると、まずは京都出身のはんなりした女将が清潔なおしぼりを供してくれる。手を拭いつつ、お品書きを眺める時間さえ幸せなのは、分かりやすく手書きされたメニューのひとつひとつに、ゲストへの心遣いが垣間見えるから。

ひと通り注文を終えると、お通しに昆布締めが供される。身が締まり、深みを増した真鯛が食欲に弾みをつけてくれるのが嬉しい。アルコールは和食に合う日本のワインや通なセレクトの日本酒等々。のど黒の煮付けやくずの葉で包んだ鮎をつまみつつ、大吟醸をぐびり。

こんな良い店がこっそり潜んでいるのだから、学大という街は侮れない……などと感慨に耽りつつ、白味噌でいただく米沢牛の朴葉焼きを注文。味の浸みた副菜の小芋が、これまた旨い。

料理は全て丁寧かつ真っ当。それでいて、随所に創意が滲み、ゲストに寄りそってくれる温かみがある。〆の炭水化物も京風にゅうめんや、へしこのお茶漬けなどバラエティ豊か。

最後にさっぱりとしたデザートが心遣いとして供される。学大に住み暮らしてよかったと、つくづく思う。

真鯛の昆布締め。このレベルのお通しがさらっと出てくるので、テンションも上がるというもの

菊花と木の子のおひたし。優しい出汁に、ちょいちょい箸が出て、気付くとなくなっている

あったか京風にゅうめん。葱とおあげたっぷり。季節限定で松茸にゅうめんも

端正な料理が人気

酒肴3点盛り。鯖のへしこ、マルーカの白カラスミ、葱と茗荷の鯛酒盗。左党垂涎だ

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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