カウンター飯の最高峰ここにあり!カウンター名店4選

ダイナミックな臨場感こそカウンター中華の楽しみ『マサズキッチン』

今や、カジュアルからファインダイニングまでカウンターで楽しむ中華が増えたが、『マサズキッチン』はカウンター中華の楽しさを私達に教えてくれた草分け的存在。シェフ、鯰江氏のモットーは、舌の肥えた客に「こんな料理が食べたい」と言われたら、即座に作れることだという。客の我儘に柔軟に対応する店となれば、人気があるのも頷ける。

木の温もりとステンレスを融合させたスタイリッシュな落ち着きある店内に入ると、点心を作ったり、鍋を豪快に煽り快音を響かすシェフ達など、中華ならではの風景を間近に見る事の出来るオープンキッチンを囲んだ広い大理石カウンターが目立つ。勿論こちらが同店の特等席。

シェフ達の活気に満ちたエネルギー、多彩な料理が醸し出す深い薫り、美味しい料理に興奮歓喜する客の声、これら全てが食を楽しむステージとして用意されたような気分に。

ゲストへの心遣いを中心に据えたコンセプトは、例えば服に匂いが付かないよう換気を徹底し、女性客が気軽に足を運べるようにするなど、細やかな部分にまで及ぶ。

料理は、中華といえば大皿のイメージがあるけれど、こちらでは基本的に小さいポーションで提供。中国四千年の歴史の中で培われた「医食同源」の伝統的技法と精神を守りながら、洋のエッセンスを取り入れ、枠にとらわれない独創的で繊細な中華の世界で私達を魅了する。

伝説のイタリアンシェフの凛とした空気感が清々しい『ロッシ』

かつて六本木で、今は無き北イタリア料理の名店として名をはせた『ロッシ』と表参道『フェリチタ』で活躍した岡谷文雄シェフが『ロッシ』の看板を掲げて2011年9月に再始動。

カウンター8席とテーブル4つほどの小さな店内はダークウッドを基調とし、クロスは用いない事で艶のある大人の雰囲気の中に、カジュアルさが見え隠れする。

供する料理は全体のコストパフォーマンスを高めるべくコースが中心。時にはサフォーク種の羊や沼津産赤座海老など希少な食材も登場する。またワインにも造詣が深く、値付けを極力抑え、料理に合わせたグラスのデギュスタシオンを用意するなどワイン好きを楽しませる。

「コミュニケーションは重要、でも言葉は全てじゃない。カウンターは“見せる”ことで言葉より料理を語る」。一定の皿数と時間を経て感じ合える作り手と食べ手の想いを大切にしたいという寡黙で職人肌の岡谷氏。

空間は「ラフに寛いで」と語りかけるが、熟練の料理人の主張と美学でビシッと攻めてくる。食べ手も、その秘めたる情熱をしっかりと五感で感じたい。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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