おいしい鰻ランチで有名放送作家とごっつええ感じ

curated by
昌保 博之

鰻屋『いちのや』で放送作家の倉本美津留さんとランチ。

『ダウンタウンのごっつええ感じ』、『HEY!HEY!HEY!MUSICCHAMP』、『ダウンタウンDX』、『一人ごっつ』など、長年にわたりダウンタウン作の番組や映画のブレーンを務めてきた、放送作家の倉本美津留さん。松本人志さんとは盟友であり、数々の番組で革新的な笑いを創造してきた。
ある日、その倉本さんからランチの誘いを受けて向かったのが、渋谷・神泉にある鰻屋『いちのや』。今回はそこで繰り広げたトークを紹介しよう。

昌保:倉本さんってお酒は飲むんですか?

倉本:40歳過ぎたころから飲むようになったね。それより以前は、僕も松本(人志)もまったく飲まなかったね。で、定期的に松本とよく家で鍋会をやってたんやけど、あるとき一緒にお酒を飲んでみよう!ってなって、そこからよく飲むようになったのよ。やっぱり、一緒に楽しくお酒を飲んでると、面白い企画も思いついたよ。

昌保:いまもよく飲みに行きますか?

倉本:行くよ。飲みの場は人と出会えるし、そこで面白いネタも生まれる。このランチだってそうやん。数日前の飲みの場で昌保くんと会って、面白そうって思ったから僕がメールして、この会があるのよ。

昌保:ホントに嬉しいですよ。しかも僕、今日(6月22日)が誕生日なんです。

倉本:えー(笑)、ホンマかいな。

昌保:そうなんですよ。倉本さんとランチで鰻を食べるなんて。

倉本:鰻、ひさしぶりやわ。『いちのや』は何度か来たことがあって、ここ美味いよね。

昌保:美味しいもの食べていたら、会話も弾むし、面白い企画も生まれる。実際にそれがカタチになったことってありました?

倉本:ほとんどやね。漫画家の浦沢直樹さんとNHKの『漫勉』という番組を作ったのよ。ある漫画家の下絵の作業から撮影して、それについて浦沢さんといろいろ語るという番組。漫画家が真っ白の紙から作品を作り上げていく過程を浦沢さんと紹介するんだけど、それがすごく面白いのよ。その番組も浦沢さんとご飯を食べながらカタチにした。しかも、飲みながら、その番組のテーマソングも一緒に作ったね。

客の注文を受けてから、うなぎの調理を始める。創業以来つぎ足した秘伝のたれも自慢。

まず大阪人が目指すのは、お笑い芸人かミュージシャン。

昌保:倉本さんって作詞・作曲もやるんですよね。

倉本:じつは、いちばん作曲が好きなのよ(笑)。

昌保:音楽が好きで、どんなタイミングで放送作家になったんですか?

倉本:僕は幼少のころから面白いことを考えるのが好きでね。で、世の中ですごいと呼ばれたい、とにかく目立ちたい、ってときに大阪人が目指すのは、お笑い芸人かミュージシャンなのよ(笑)。

昌保:(笑)。人を“笑い”もしくは“音楽”で感動させたい。それ、確かに憧れます。

倉本:それで、大学時代に「世界に進出するなら音楽や!」ってバンド活動をやっていて、でもなかなかチャンスに恵まれなかった。そこで、まず売れるにはコネがいるなと思って、少しでも音楽業界に近づこうと、22~23歳くらいのときにテレビ番組の制作会社に潜り込んだのがきっかけ。もともと面白いこと考えるのが好きやったから、すぐに放送作家として仕事になっていったのよ。

昌保:なるほど。

倉本:だから、僕の気持ちは音楽に向いているけど、体は作家っていうかね(笑)。

なにがいちばん好き?ってさぁ。

昌保:倉本さんが好きな料理ってなんですか?

倉本:なにがいちばん好き?っていう質問ね。あれってさ……。

昌保:はい、どの映画がいちばん好き? とか。

倉本:そうそう、あれってホンマに愚問やと思ってるねん。だって、その場その場で好きなもの変わっていくやん。

昌保:でも、「食べ物でなにがいちばん好き?」って訊かれると、僕ならすぐに「納豆!」って答えますよ。

倉本:へえー、答えれるんやね。ぼくは、そういうときになったら「蓮根」って答えるよ。

昌保:答えてるじゃないですか(笑)。しかも、なんで蓮根なんですか(笑)。

倉本:だって、いい味出すよ。

昌保:それ、料理じゃないでしょ。

倉本:(笑)食材やな。でも、好きなものってホンマに決められないのよ。いくら好きなものでも毎日は食べたくないし、違う料理も食べたくなるやん。だからいまは「蓮根」って答えてる。

美味しい鰻のおかげで、ランチも盛り上がりました。『いちのや』の個室はとくにおすすめ!

日本の子供がもっとおもろくなってほしい。

昌保:企画を考えることは、テレビでも雑誌でもいちばん重要なことですよね。倉本さんはいつも新しくて面白いこと考えているのですか。

倉本:そうねー。ぶっ飛んだ企画が普通の民放では難しくなっている時代だけど、最近はNHKで子供向けの番組も手掛けていて、もっと日本の子供たちが僕が作った番組を見て、面白くなっていったらいいなぁって思ってる。

昌保:普段の生活でいろいろ思いついたり、小さいヒントがあるなかで、自分が考えた企画がすべて実行できるわけではないですよね。

倉本:発想をカタチにするってなんでもいいと思うのよ。テレビでも雑誌でも、インターネットでもね。それで、それをずっとしつこく思っていたらカタチになっていくよ。自分の思いついたことは捨てずに、頭の中で順番を待ってる状態かな。

偶然は天からのプレゼント。

倉本:僕の中には、自然に身を任せて導かれることが何かの真実に出会うっていう法則があって、そういうのがいまは楽しみかな。目に見えない力に導かれたり、そういう感覚を大事にしてきたことでいまの自分の人生があるって思う。多くの人と出会えてなかったら、もちろんいまの自分はないし、自分の中でキーパーソンである松本人志も「この人と出会いたい!」と願って、出会ったわけじゃないからね。

昌保:偶然出会って、お互いの感覚があっただけの話。

倉本:そう。その偶然を毎日すごく意識して生きている。そして、その偶然をどう可視化できるのかって。

昌保:倉本さんとあの飲みの場で出会えたこと、嬉しかったです。

倉本:いやいや、なんだか照れくさいね。それで僕がメールしてランチしたら、昌保くんが誕生日やったっていうね。それだけで、もう面白いやん。こういう偶然は天からのプレゼントやと僕は思ってるよ。


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