製法や素朴なギモンをおさらい! ビールの基礎知識 Vol.2

ビールがトレンドな今こそ、知っておきたいビールの基礎知識

curated by
藤原ヒロユキ

身近な存在であるにもかかわらず、意外に基礎を知らない人が多いビール。もっと美味しくビールを味わうための基礎中の基礎を、日本ビアジャーナリスト協会の藤原ヒロユキ会長に教えてもらった。

日本のビールに飲み慣れていると、各国のビールの味の多彩さに驚く。ビアパブなどで飲み比べて、好みの一杯を見つけてみよう

日本のビールってどんな特徴があるの?

ジャーマンスタイルから独自の味わいへ

日本にビールが本格的に伝わったのは明治時代になってから。明治前半はエールも造られていたが中期からは日本が政治や軍事や医学などでドイツに傾倒していき、ビールもジャーマンスタイルが主流となる。

その後、ビールは寡占状態となり、米やコーンを使った軽やかでライトなビールが一般的に。しかし、1995年に小規模醸造が認められてからはエールやハイアルコールビールなど多彩なビールも認知されるようになった。

最近では、材料にこだわった高級志向のプレミアムビールも主流になりつつある。

日本ではラガーが主流だったが、ビールの楽しみ方が広がるとともに、エールが飲めるお店も増えてきている

エールとラガーって何ですか?

エールは上面発酵、ラガーは下面発酵のビール

エールは上面発酵酵母、ラガーは下面発酵酵母が醸し出すビールの総称。上面発酵酵母は24〜16℃くらいで活動し芳醇な香りを生み出し、下面発酵酵母は10℃以下で活動しシャープな味わいを醸し出す。

上面発酵酵母は炭酸ガスといっしょに上面に浮かびやすく、下面発酵酵母は凝集性が高く沈みやすいのでそれぞれの名前が付けられた。

(最終的にはどちらも発酵タンクの底に沈んでいく)日本のナショナルブランドのビールはほとんどがラガーである。

ビールをぐびぐび飲む時代から、プレミアムビールを筆頭に味わう時代へと変わりつつある。深いコクと旨みは日本が生み出した味わい。

生ビールと瓶ビール、缶ビールの違いは?やっぱり生が美味しいの?

樽生ビール、瓶ビール、缶ビール、中身はすべて同じ

醸造所では樽生ビール、瓶ビール、缶ビールの中身を造り分けてはいない。同じタンクで醸造されたものを樽、瓶、缶のどれに詰めるかだけの違いである。中身はすべて同じだ。

日本では加熱処理をしていないビールはすべて生ビールなのだ。味の違いを感じるのは注ぎ方と飲み方。上手に泡を立ててグラスに注げば缶や瓶のビールも美味しく飲める。

ラッパ飲みは、香りも感じることができないし、美しいビールの色も泡の滑らかな舌触りも楽しめない。美味しいビールも台無しになってしまうので、ご注意を。

日本のビールや製法を学んだ後は、最新のビール事情やとっておきの飲み方をご紹介!

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