夜桜帰りのエスコートレストラン Vol.3

有栖川公園の夜桜を堪能した後に恋人と行きたい名店

大人のデートにぴったりの広尾にある桜の名所といえば、有栖川宮記念公園。

目黒川沿いや千鳥ヶ淵緑道、新宿御苑などのメジャーなお花見スポットに比べて、そこまで混雑しない穴場の有栖川公園なら落ち着いたお花見デートが可能。早めのリザーブで、スマートにエスコートを。

広尾ガーデンヒルズ前『味のなかむら』

有栖川公園から徒歩10分


『並木橋 なかむら』や『KAN』などそのエリアに合ったコンセプトで地元に根付いた店舗を展開するなかむらブランドの集大成として、 大人の街である広尾に誕生した『味のなかむら』外苑西通りから一本折れ、広尾ガーデンヒルズの真ん前、閑静な住宅街にひっそりと佇む。

店名に“味”と謳っている通り、より上質な料理にこだわる。全国各地から取り寄せる鮮魚の刺身や、旬の食材を使った小鍋仕立てのしゃぶしゃぶや土鍋ごはんなど、一口食べるごとに活力になるようなメニューが並ぶ。

特筆すべきは設えのバリエーション。2フロアからなり、1階は重厚感あるテーブル席がずらりと並び、階段を下った地下には、しっぽりとしたカウンター席が連なり、その奥には個室も完備。

有栖川公園から緩やかな坂を下り、そして、広尾ガーデンヒルズの坂を再び上るというアプローチも、恋愛に必要な緩急さながら。恋愛のどのステージのカップルにも、夜桜見物後の余韻、食事前の戯れとして優美な余白を演出してくれることだろう。

滞在時間4時間の誰も知らない広尾の静謐『こうもと』

有栖川公園から徒歩11分


場所は広尾学園の近所。だが確かに発見しにくい場所に『こうもと』はある。重厚な鉄の扉を開けると、そこには和の趣がたっぷりの池を擁した入口。中には端正な木のカウンターと、ウッドを基調にしたモダンな和邸宅といった空間が広がる。

「パーティや観劇後に、ドレスアップした姿で違和感なく過ごせる洗練されたお店がないから」と女性オーナーがオープンしたこの店は、頑なにメディアへの露出を避けて来てもちろん現在も紹介制だ。

出汁巻き玉子や飛騨牛のにぎり寿司、甘鯛のからすみ焼き。和が基本で馴染み深い味はどれも、クオリティが高く、ひと口食べるとほっとする。アラカルトならばいずれも1000円前後と価格帯は手頃。〆は皆が必ず注文するお蕎麦。“外一蕎麦”と称された蕎麦は、玄そば十割に対して1割のつなぎでまとめた力強さ、野趣溢れる風味が、素朴で懐かしい。

3階には別店舗としてワインバーもあるという。食事が終わったら、そちらに席を移し、静かに料理の余韻を楽しむ。そんな時間も、また贅沢だろう。

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