名店続々、カウンター新世紀 Vol.1

ビストロ アンクゥー

Bistro un coup

自然派ワイン×ガストロは
モテるカウンター最新版

ずっと首都マドリードで行われていたスペイン・ポルトガルのミシュランガイド発表の場が、2011年度版ではサン・セバスチャンに移された。スペイン北部にあるバスク州ギプスコア県の人口に対して、星の数が世界トップクラスであるというのがその理由で、サン・セバスチャンはその中心都市だからだ。

このサン・セバスチャンと東京には共通点がある。それは世界でも珍しいカウンター中心のレストラン文化が育っていることだ。かの地のバルや東京の『すきやばし 次郎』にインスパイアされたジョエル・ロブション氏がパリにカウンターメインの『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』を作ったら、パリっ子たちが列をなしたことは伝説だし、SUSHIが世界中でヒットしているのもカウンタースタイルと無関係ではない。

シェフなり、サービスマンなり、美味を極めんとする職人が目の前にいて、直接ゲストをもてなしてくれる。そんな特別感がウケて、世界のガストロ界でカウンターがモテにモテているのだ。

ここ『ビストロ アンクゥー』はそんな世界基準の店である。カウンターに立つのは店主・飯野瑞樹氏。自然派ワインの権威、マルセル・ラピエール氏の下でワイン造りまで学んだソムリエだ。揃えるワインは自然派。リストはなく、会話のやりとりでゲスト好みを絞り込む。こんな時、カウンターはコミュニケーションの場となる。

「私の師、ラピエール氏のワインに合うスペシャリテを置きたいと丸山勉シェフにお願いして作ってもらったんです」

そう聞けば、「いも豚肩ロースの塩グリエ さつま芋のグラタン添え」の印象も違ってくる。断面を見ると焼いた縁は1ミリにも満たない(写真参照)。そう、肉にストレスを与えない最先端の焼き方はビストロではなくガストロノミーの領域にある。しかも、朝食が食べられるカフェから、グラス1杯でもOKの夜のバーまで利用可能。この店のカウンターは働き者だ。

フォアグラと鴨肉のテリーヌ フルーツのコンポート添え¥1,600。上品でコクがあり、なめらかな食感

有機・季節野菜のブレゼ¥1,500。ココットで野菜をコンソメとラルドン(ベーコン)で

左.いも豚肩ロースの塩グリエ さつま芋のグラタン添え¥2,000。粒々マスタード入りソースと一緒に

右.天然のカーブを生かしたケヤキ材のカウンター。ゆるやかにデコボコした縁に手を置くだけで、安らぐ

左.ワインはグラス¥700~、ボトル¥4,800~。マルセル・ラピエールのモルゴン2009¥6,600など

右.店主・飯野瑞樹氏は南青山『マルシェ・オー・ヴァン・ヤマダ』を経て渡仏。ワインを学んだ


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