落ち着いたムードでしっぽり飲むなら、和食デートがいい。
四季折々の食材の美味しさを共有し合えるひとときは、やっぱり特別。
年末デートや記念日などで重宝する、とっておきの大人の切り札を知っておきたい!
そこで今回は、和食好きの大人が「一度は行きたい!」と憧れる、港区のラグジュアリーな名店をご紹介しよう!
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※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。
1.天然鴨が絶品!入口がユニークな隠れ家割烹@六本木
『感情』
ジビエが美味しい冬がやってきた。多種ある中でも食通たちが予約を狙っているのは、11月から狩猟が解禁になった天然鴨の美味しい店。
実は六本木のど真ん中に、そんな向きを満足させる隠れ家が存在する。
繁華街に潜む静謐なカウンターで、究極の鴨料理に浸る夜
鮮度に驚く刺身から肉汁あふれる焼き物まで、鴨の奥深さに開眼する
鴨に特化した原点は、料理人の父と幼い頃に生産者訪問をして出合った鴨に感動したこと。以来ずっと鴨が好きで、縁があり玉鋼を譲ってもらったことが引き金となる。
“奇跡の鉄”と称され、日本刀の原料でもある玉鋼は、非常に珍しいお宝。
無数の細かな穴からの熱伝導でふっくらと鴨を焼くのに理想的な道具でもあり「これで鴨を焼いてほしい」と、300年以上前に作られた玉鋼を託された。
都内ではここでしか食べられない希少な鴨肉。
その日に使用する鴨肉をまずプレゼンテーション。新規は受け付けていない名人からの希少な鴨ゆえ、産地は内緒。
玉鋼を鉄板に仕立てたのは、“日本一の刀工”との呼び声高い吉原義人さん。
超高純度の鋼は300度の高温にまで上がり、燻した香りもつけられる。
新鮮な胸肉を昆布締めにした「鴨刺し」。紹興酒で少し甘くした醤油ダレを塗っている。
にんにくバターで焼いた「もも肉」。ジューシーな身とパリッと香ばしい皮の対比が堪らない。
刺身から胸肉にささみ、ハツなど、鴨を食べ尽くすコースの滋味深さは、誰にとっても未知の領域。
噛むほどに旨みが出る鴨は、大人のための嗜好品のような美食である。
スタートと〆は手打ち蕎麦で!
手打ち蕎麦を1品目と〆で提供。最初の冷たい蕎麦は、塩のみで十割蕎麦の香りを楽しめる。
〆は、鴨のコンソメによる温かい蕎麦。平麺が鴨の風味を纏う。
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「オープンして1年ですが、30代以上の大人な客層がメイン。今後も皆さまが居心地よく過ごせるよう、店名の由来でもある、感情のこもった料理とサービスに励みます」と豊田料理長は話す。
鴨の奥深さに開眼して、普通の“肉デート”では物足りなくなってしまっても悪しからず。
店は、六本木交差点を乃木坂方面に100mほど進んだ脇道に立地。
雑居ビルには看板がなく、3階に上がると鉛筆で『感情』と書かれた紙がただ扉に貼られている。