食通が惚れた、住宅街にある人気店3選!喧騒から離れてゆったりしたい日はここ!

3.目黒区・八雲の食通たちを虜にする“普段使い”の料亭
『八雲うえず』

隠れ家の風情漂う外観。店内は、モダンな趣きの中に檜のカウンターが映える


東急東横線都立大学駅から歩いて3分ほど。

商店街を抜け、目黒通りを渡った八雲には、大きな邸宅が立ち並ぶ。そんな一角にひっそりと誕生したのが、『八雲うえず』だ。

『赤坂 菊乃井』の系譜を継ぐ店主の丁寧な仕事が光る


店主の上江州直樹さんは、星を獲得し続ける名店『赤坂 菊乃井』で立ち上げから16年にわたって修業を積み、後半は料理長まで務めた逸材。

その後、六本木『HAL YAMASHITA東京本店』の統括料理長を経て独立を果たした。

この地に暖簾を掲げてわずか1年で、すでに毎月通う常連客を多く抱えている。

イチゴのこのこ和えや、ふきのとうなど旬の味が7~8種盛り込まれた「八寸」


待望の独立店では、その味をグッとリーズナブルに提供。

先付けから食後の甘味まで全8品が登場するコースは、税サ込みでなんと1万4,500円というローカル価格。

上江洲さんの丁寧な仕事が光り、一品一品の盛り付けにもセンスが感じられる。

「お造りの盛り合わせ」


この日のお造りは、手前左から時計回りに、アオリイカのキャビアのせ、ヒラメのうに和え、甘鯛カラスミがけ、メジマグロの叩き、煎り酒でいただく石鯛。

お造りをはじめとする魚介類は、ほぼ全て小田原早川港から直送する天然ものだ。

出汁に使う昆布も〝菊乃井〞と同じ『奥井海生堂』の〝蔵囲昆布〞を使うなど、高級店にも決して引けを取らない。

「甘鯛と聖護院大根のお椀」


特に、和食の華ともいえるお椀は出色。

「甘鯛と聖護院大根のお椀」は、あしらいのわらびとうぐいす菜が主役の甘鯛を引き立てる。

蓋を開けるや立ち上る馥郁とした芳香、淡麗でありながら、舌にじわりと染み入る余韻の深さは修業先のそれを思わせる、品格ある味わいだ。

大人も思わず歓声をあげる、〆の土鍋ご飯

「鰤と生姜の炊き込みご飯」。料理は全て14,500円のコースより


〆の土鍋ご飯は、伊賀の土楽窯のすっぽん鍋を使用し、旬の味を炊き込む。

取材時は「鰤と生姜の炊き込みご飯」が登場。たっぷりと散らした木の芽が春の香りを運んでくれる。

味のコントラストがはっきりした高級食材をいたずらに使用せず、見えない部分で手間暇をかける。

そんな正統派和食に癒やされたい。

― 人気の住宅街 ―


長閑な雰囲気に包まれる、知る人ぞ知る美食スポット「都立大学」


自由が丘と学芸大学に挟まれ、地味な印象のある都立大学だが、注目すべきは閑静な高級住宅街を有する八雲エリア。

『笠井』や『京華菜 清香』といった話題の飲食店が、続々と誕生しているのだ。



ローカル民でなければ見逃してしまいそうな場所にこそ、真の名店が隠れているもの。

春の陽気にまかせてあなたも自分の町を開拓してみてはいかがだろうか?


▶このほか:脂がのった鯖寿司が絶品!東京タワーお膝元の、行きつけにしたい本格和食店

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