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  • 人気シェフが緊急対談!「待つ飲食店から攻める飲食店へ」高価格帯のデリバリーが飲食業界のあり方を変える!?

    「シェフは今やクリエイティブディレクターでないと生き残れない」さて、その言葉の意味とは?


    ――稲本さんはこの20年、東京や日本のレストラン文化、外食産業をクリエイトされてきましたが、過去20年と今後20年、どのようにご覧になりますか。

    稲本:今回のコロナで、飲食店はいっせいに減りました。世界中でこれだけ一気に数が減るというのは、類を見ないことですし、その中で残った店、残れない店の差は非常に激しいものでした。価値観の転換など、今後にとっても大きな影響が残るのではないでしょうか。

    そもそも日本の飲食業は明らかにオーバーストアの状態でした。そのため人件費が上がらず、一品の値段もなかなか上がらない。よく日米でラーメン一杯の値段が比較されますが、日本のラーメンの価格は、売り手が多すぎることが問題でした。

    店舗数が減った今、おのずと人件費が上がってきて、食材費も上昇している。それは牛丼などの商品価格に現れ始めています。適正なマーケティングにおいては、低価格競争だけではやっていけないというメッセージです。

    鳥羽さんも奥野さんも酒井さんも、値段で苦労しているわけではないにしても、そういう日本の価値観の中でどんなレストランを創っていくかという点で、面白い時代に突入していると思います。

    チャレンジングな時代は、攻める飲食店を標榜する彼らにとってはチャンスでしかない。ある人にとっては非常にピンチでも、彼らはそう感じていると思います。

    ――皆さん、従来の実店舗を大事にされつつ、常に新しい何かを模索されている感じですね。

    稲本:この3人、「こんな店を出したい」とか「こういう店舗で、こういう味で」っていう話を全然しないでしょ、シェフなのに(笑)

    昔のシェフは将来展望っていうと、お店や料理の話をしたと思います。でも、今は違う。この3人のようにシェフはクリエイティブディレクターであり、考え方そのものやビジネスフレーム、プラットフォームや自分たちのチームのビジョンといったものを、描いたり、発信したりすることで、周囲の人を巻き込みながら、業界の最先端を作っていくんですね。

    そういう時代やスタイルの変化の中で、デリバリーも大きな役割を果たしていかざるを得ないし、果たしていくと思います。

    それは今のままのデリバリーではダメだし、『DePREMIUM』だって今回のトライアルからどんどん進化していけるスタイル、システムへと変わっていかないといけない。いずれにせよ、彼らの目の前にはチャンスしかありません。

    酒井:僕はゼットンで稲本さんの下で働いていましたが、そのころ見てきた稲本さん世代の方たちは、経営者とシェフが別だったり、オーナーシェフであっても経営より目の前の客と料理に集中してる方が多かったですね。

    シェフがクリエイティブディレクターへと仕事の幅を広げたのは、まさに僕らの世代だと思います。

    店で使う小物やカトラリーのディレクションから始まり、魅力的なお店の経営、成長する会社のビジョン、次のビジネスステージを思い描くクリエイティブ思考、今ならSNSなどのメディア発信も、すべてクリエイティブディレクターとしての領域ではないでしょうか。

    奥野:さっき稲本さんに「料理の話をしない」と言われましたが…僕は世間ですごいと言われるようなシェフと飲む機会などにも、だいたい料理の話はしません(笑)。

    なぜなら「料理は真剣に取り組んでいて当たり前」だし、その上で「次何する?」「こういうトライアルどう?」「そのチャレンジならどのプラットフォームがいいんだ?」ということが興味になるんです。

    ――分かち合うんですね。でも、自分の真似をされたりしたらイヤじゃありませんか?

    奥野:そうしないとお店も経営できないし店舗も展開できません。1店舗を守り続けるならすべて秘密でいいと思いますが、会社にしたり、仕事の規模感を出していくなら、なるべく精巧にレシピを作って、部下に教えて、僕自身ができる仕事を増やしていかないとって思いますね。


    ――シェフの皆さまは、どのような部分にチャンスを感じていますか?また、今後の飲食業界を勝ち残るための意気込などを教えてください。

    奥野:僕は飲食業界を若い人にもっともっと憧れてもらえる業界にしたいんです。そのために「飲食を産業化する」必要があると考えています。

    僕らの商売って、やはり出前館さんみたいな大きな企業や投資家さんの資本が介在するときに活性化するし、逆にそういう資本の存在が常ではない。

    でも今回のように出前館さんが『DePREMIUM』という新しいサービスを打ち出すとなると、僕らは新たなマネーポイントを1個作ることができます。

    こういうマネーポイントを定期的に、継続的に増やしていくことが産業化の第一歩だし、業界に携わる誰にとっても大事なことだと思うんです。我ながら大きいことを言っているとは思いますが、誰かがやらなきゃいけないと思います。

    来年カリフォルニア州に出店するので、デリバリーの最先端であるアメリカがどうなっているのかは、現地で見るのが楽しみです。

    アメリカのレストラン産業が巨大市場ですし、スケールも勢いもあってすごいので、多くを学んで、よいものは日本に持ち帰ってきたいと思います。


    ――酒井さんは今後の展望や、飲食店の経営者として思うところなどありますか?

    酒井:私はこれからの時代は、「みんながいい」という考え方はなくなると思います。

    流行を追った「そこそこいい」店よりも、自分たちで真摯に向き合って、本当にいいと思う価値を創造・追求していくところが残っていくと思うんです。

    今回のコロナ禍で残った店、残らない店が分かれましたが、自分たちの価値創造に向き合っているところが残ったと思います。そういうお店は、むしろチャンスさえ手にしたと思います。

    個人的には、当面はやはり「食」と「目の前のお客様」に向き合い、またせっかく参加を決めた『DePREMIUM』ともしっかりと向き合って、高いクオリティを維持していくことが目標です。

    自分の中にデリバリーのノウハウも溜まってきて、『DePREMIUM』は楽しみつつ進めたいとも考えています。

    ちなみに、創和堂の包材はエコウッドという木材を使用した折です。そういうこだわりの一つひとつもまた、食のシーン、レストランシーンを明るくしていくのではないかと思います。


    ――コロナという巨大な逆風のなか、スタートさせる事業にはどのような意義がありますか?

    鳥羽:僕の『Hotel's』もコロナ禍でのオープンを経験しました。

    ただ、事業自体はだいぶ以前から決まっていたことなので、半年間は当初計画より延期してはいますが、最終的には「制限された今の環境だからこそ、逆に見えてくる新たな可能性もある」と、ゴーを出しました。

    既存のビジネスのほとんどが守らざるを得ないなか、新しく始めるのであれば攻めるしかできない状況です。思い切って動こうと思いましたね。

    また、稲本さんがおっしゃったように、お客様が何を求めているか? こそ、事業を始めるポイントであることに変わりはないんです。

    ですから、お客様のニーズがなにか?そして、どう寄り添うことができるを考えたときに、朝・昼・晩それぞれの時間帯に食べたいものが食べられる、そしてデリバリーやECを求める声を的確にくみ取ることで、事業にも活路が見えますし、それがマネタイズポイントとなるんです。

    ――鳥羽さんは、お客様のニーズを把握するためにSNSや動画配信サイトを上手に活用されていますね。

    鳥羽:僕は、社員全員のSNSはチェックしますし、入社条件はTwitter加入だったりします。そして、スタッフ全員に発信させています。各SNSの特徴を活かし、どこにどのような情報を上げることが効果的か、文章の書き方など、しっかりと教えています。

    飲食店や企業と、さまざまな人々が直接つながっている時代です。

    僕自身はTwitterには9万人のフォロワーがいますが、日本のシェフのなかでは一番多いし、会社のメンバーや会社すべてを入れると40万人(11月11日現在)のフォロワーがいるんです。しかも情報は即時につながる。これはもう既存のメディアに出演したり告知を打つよりも、よっぽど意味があることです。

    最初からその設計をして、料理は当然のこと情報など伝えたいことなど、僕たちが届けたいあらゆるものを、お客様へどれだけ届けきるかが大切になんです。

    『DePREMIUM』の公式サイト。高級感溢れるデザインと、しずる感のある写真はさすがのひとこと!


    ――お客様へ届けると届けきることの違いとは?

    稲本:たとえば『創和堂』のハムカツが好例かもしれませんね。ハムカツは日本中の何千軒とある居酒屋の定番メニューですよね。そのなかで有名になったハムカツがあるかとは思いますが、最初のオリジナルというわけではないにも関わらず、クローズアップされて広まっています。

    いま生まれているレシピのほとんどは、ゼロから生まれたレシピではなく、これまで幾人もが作ってきたレシピのうえに作られるので、歴史上でてきたレシピにどこか似ているはずなんです。

    大切なのは、作った料理をどれだけいろんな人に知ってもらえたか、そしてその店の看板、シグネチャーディッシュになりえたかだと思います。

    いくら美味しくても、そういったシグネチャーディッシュにならずに埋もれていった料理は、いくらでもあります。

    こうした埋もれてしまわずに、しっかりと存在をアピールして、美味しさをお客様へ伝え、そして届けることも、僕たち業界に携わるものたちそれぞれの力量なんです。

    鳥羽:答え合わせを楽しむ意味もあります。僕が公開しているレシピですが、それでお家で料理を作ってみて、本店で食べてみたくなって実際に来ていただく。実際に食べると「ああ、違うな」とか、そういう反応が出てきたりと。これもまた、コミュニケーションの一環です。

    本質的にはデリバリーで料理を届けるのも、レシピを公開するのも一緒なわけです。いろんなかたちで体感してもらい、実際のお店に来ていただく。これが僕の商的流通です。いわば、お店の入口に立っていただけるための名刺代わりです。

    そういう意味で、シェフはアートに寄るのではなくクライアントワークに寄るべきです。

    『DePREMIUM』に参画する意味はそこにあります。これからのレストランを形作るアプローチのひとつであって、最終的には実際のお店にきていただけるんです。

    だからこそ『DePREMIUM』も、そして飲食店も両方とも価値が生まれるんです。

    『DePREMIUM』は「特別なレストラン」から「本物の味」が届く至高のデリバリーサービス!


    「飲食業界全体が活き活きとするためには、こうした新しい形態は必要です。今回彼らが話してくれたように、そのために『DePREMIUM』に食のクリエイターといいますか、レストランクリエイターの方々がいてくれることが大切なんです」と稲本さん。

    今はまだ都内の港区・目黒区・渋谷区という小さなエリアでのスタートだが、これからシステムをよりパーフェクトに近づけつつ、この輪を主要都市に広げていくとのこと。

    特別なレストランの味と世界観を自宅へ、食べたいときに。

    デリバリー時代のニュースタンダード『DePREMIUM』は、ぜひ一度試して体感したいですね。

    【サービス概要】

    サービス名:DePREMIUM
    配送料:一律1,500円
    対応エリア:港区・目黒区・渋谷区を中心(順次拡大予定)
    公式サイト:https://depremium.demae-can.co.jp/
    公式インスタグラム:https://www.instagram.com/depremium_official/
    お問い合わせ:https://demae-can.com/inquiry/contact/input/

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