『鬼滅の刃』『ポケットモンスター』などの人気作をはじめ、いままで数えきれないほどの声の仕事と向き合ってきた、花澤香菜さん。
結果をしっかり残し続けてきた彼女だが、それは簡単なことではなかったはず。
「声で人を惹きつける」
彼女が持ちうるこの魅力は、いかにして身につけたのだろうか?
2日に渡ってお送りしている、花澤香菜さんのインタビュー後編。2ページ目の動画も必見だ!
▶前編はこちら:花澤香菜の、秘めたる大人な表情もチラリ…!パッと心が華やぐ、艶やかなイタリアン
店に現れた花澤香菜さんは、まるで異世界へと迷い込んだようだった。こちらにもその心音が伝わってきそうなほど緊張し、視線は不安気に交差する。
赤ワインが注がれ、シャッターが押されてもなお、彼女を纏う張り詰めた空気は解かれない。
声優の世界では数々の役をこなし、百戦錬磨であるはずの彼女がここまで緊張する理由。それは……。
「読者としてずっと読んでいた『東京カレンダー』に、まさか自分が出る日がくるなんて!
数年前に個室のお店を探していた時に初めて買ったんですけど、掲載されていたお店に行って、間違いがなかったんです。
それ以来、絶大な信頼を置いていて。
だから、今回のお話を頂いた時は、すごく嬉しかったのですが、ちゃんと艶やかな世界観を表現できるのか……。という不安もありました」
だが、そんな不安は杞憂に終わった。モニター越しに見る彼女は「港区女子」そのもの。
それでも彼女は、「なりきった、というより〝港区女子になりたい女〞じゃなかったですか?大丈夫かな(笑)」と、はにかんだ。
撮影が進む中、彼女の心がほぐれた瞬間がある。それは、パスタを口に運んだときだ。
表情が生き生きと輝きだし、カメラマンも引き寄せられるように距離を縮めた。