静寂に包まれる白金の路地裏は美食の宝庫だった!大人に相応しい上質な隠れ家3選


港区の中でも派手さはなく、上質な静けさが流れる高級住宅街・白金。

そんな白金で大人たちがタクシーをとめるのは、プラチナ通りを西に一本入った路地裏。

目指さなければ辿り着けない場所にあるのは、一軒家やマンションの合間にポツンと佇むレストランだ。

今回は確かなクオリティと大人な雰囲気を兼ね備えた、白金が誇る隠れ家を紹介する。

親しみやすいフレンチが醸し出す確かな風格『ルカンケ』

白金台交差点から2本目の角を入った路地に佇む一軒家


オープンから10年を超える時が経った今も、白金の路地裏で存在感を放ち続ける『ルカンケ』

宵闇の中、ほのかな明かりが灯る一軒家、そんなシチュエーションにも心躍らされるフレンチの名店だ。

外階段を登った玄関からは“元気になって”という店名通り、温かい趣を感じる。

テーブルの間隔を十分に配した3階(写真)ではゆったりと食事を楽しめる


オーナーシェフの古谷壮一さんは、本場フランスの星付きレストランで修業後、東京きってのフレンチの老舗『ビストロ・ド・ラ・シテ』で料理長を務めた王道フレンチの雄。

34歳の時に満を持してオープンさせたこの店では、骨身に染み込んだ王道な要素を残しつつも、現代の嗜好に合わせたアプローチも積極的に取り入れてきた。

日本の旬な食材を巧みに取り入れた月替わりのコース(12,300円)。その一部を見ていこう。

若手料理人にも負けない、遊び心あふれるひと皿!

本物とまったく見分けがつかないほど、日々進化を遂げている


定番のアミューズ2品は、ふたつの器に入った「小石と葉」。

本物の小石と落ち葉の中には、竹炭を練り込んだ全粒粉パンとジャガイモでできたペーストが紛れている。

パンの中に豚のリエットを忍ばたり、ペーストにはスパイスを塗るなど細部にまでこだわった仕事に序盤から心を掴まれる。

円筒形のグラスをとると、中からふわふわと白い薫香が立ち上る


瞬間燻製で華やかに仕上げる「本マグロと三陸の帆立貝のタルタルとキャビア」。

高級食材の邪魔をしないよう、味付けはクセのない太白胡麻油と白ワインビネガーのみ。

素材を重ねるフレンチの技法ではなく、できるだけ味を加えないことで素材の旨みを引き出している。

ブロッコリーをペースト状にした素朴なソースが添えられる


温前菜の「白子のフリット 山うどのサラダ添え」。

カリッとした衣の中から溢れ出るトロトロの白子に思わず頬が緩む。

上に覆うように被せられるのは、麺状にスライスした山うど。


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本場で培われたクラシックな技術が光る正統派のメイン!

緻密な火入れで生まれる断面と側面のコントラストが美しい


この日のメインは「赤牛のグリエロースト 赤ワインソース」。

焼いて休ませを繰り返し、約1時間かけて焼き上げる熊本産赤牛のイチボに、甘めの赤ワインソースを合わせて。

外はカリッと香ばしく、中はしっとりとジューシーかつ赤身の旨みが凝縮された美味しさだ。

ワインはフランス全土から厳選した約80種類をラインナップ!

ワインペアリングは5,300円〜


鮮度のいい国産食材をメインに使用するフードとは異なり、ワインはフランス産にこだわる。

この日の料理に合わせるのは、右からブルソーのシャンパン、リュリーの白、メドックの赤。

料理の色やそこに潜む香り、味わいにベストなワインをセレクトしてくれる。


クラシックとモダンというふたつの要素の完璧な融合こそが、白金の大人たちの舌を長きにわたって捉えてきた秘訣だろう。

色褪せることのない料理には、フレンチの伝統を重んじつつも決して押し付けない、シェフの美学が貫かれているのだ。

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