芸能人のクリスマスって、どんな感じですか!?佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊に直接聞いてみた

西島「けっこうクリスマスに撮影が入ることが多くて、でもやっぱり夕方には終わるスケジュールになっている気がします。

僕は普通の日だと思っているから、家に帰ってビールを飲みながら、テレビでクリスマスの番組をみて寝るっていうくらいしかない(笑)。」

西島秀俊 1971年、東京都生まれ。1992年に俳優デビュー。主演の『MOZU』シリーズ(TBS)はじめ人気作に多数出演。来春から放送のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演予定


佐藤「クリスマスに仕事があった方がいいと言うスタッフもいるよね。」

石田「いろいろな過ごし方があるなかで、一年の締め括りにあるクリスマスは一番幸せな時が流れる日で、やっぱり特別なのかなとは思います。

そういう穏やかな現実を聞くと、12月24日の渋谷爆破予告への恐怖は高まる。なにせ、映画のキャッチコピーは『聖夜に、絶望を』だ。」

出演者すら愕然とする東京の非常事態


強烈な爆破シーンを含むノンストップの99分。映画の中の渋谷の街は、栃木県足利市に渋谷をそっくりそのまま模した巨大なセットを作って撮影している。そのリアルさと迫力も見どころだ。

石田「想像を絶する物語であまりにスケールが大きかったので、これは映像になったらどうなるんだろう?と思いながら撮影をしていました。

映画を試写で見た時は、渋谷駅前が爆発するシーンで気絶しそうになりました。まだどう言葉を紡いでいいのか、出てこないくらいです。」

佐藤「この世界観を映画でどう成立させるか、制作サイドは随分悩まれたと思います。

その結果、渋谷の街そっくりの巨大なセットが誕生した。それとCGの掛け合わせは、日本映画の中でも相当なレベル。是非、そこも楽しみにしていただきたいです。」

西島「僕も脚本を読んだ時に、渋谷のど真ん中で起こるこれだけの事件をどう撮影するのか、俳優としてとても興味がありました。

昨年の冬、寒いなか何日間もかけた撮影で本当に大変だったんですけど、改めてエキストラのみなさんに『お疲れ様でした、ありがとうございました』と言いたいです。」

恐ろしいフィクションは他人事ではない


安全な国という認識が強い日本において、爆破テロが起こることは遠い世界の問題と捉えられがち。制作側には、〝本当に日本は平和なのか?〞と問いかける意図もあった。

佐藤「2019年といまの状況を比べると、世界も日本も180度変わってしまった。これをどう受けとめるべきか考えるきっかけになるシーンはあると思います。

自分たちに危害が及ぶことはないと思っていても、現実に危機的状況に陥ることは、いまの日本にもあるはず。あからさまなメッセージでそういうことを伝える映画ではないけど、観たあとに何かが心に刺さってくれればいいですね。」

石田「映画を撮ったあとに自粛になって、本当のサイレント・トーキョーになってしまった。4月や5月の静かな東京を見た時に、凄く恐ろしい映画を撮ったはずなのに、それより現実の方が怖かったです。

だから、なおさらこの作品がいま皆さんにどう受け入れられるのかを聞いてみたいです。」

西島「当たり前の日常がずっと続くわけではないということが実際に起きて、もしかしたら、この映画に入った時の自分は迂闊なところがあったんじゃないかと思いました。」

石田ゆり子 1969年生まれ、東京都出身。1988年『海の群星』(NHK)でデビュー。以降、ドラマ、映画、舞台、執筆活動など多岐にわたり活躍。2021年、映画『いのちの停車場』が公開予定


石田「いまの状況とこの映画が直接リンクしているわけではないけれど、気分的には近いですね。」

佐藤「それを包括しつつも、あくまでエンターテイメント。家族の話も含む群像劇でもあって、あと10分長く人間像を説明したらより分かりやすくなったけど、監督はあえてそれをしないでダイナミズムで勝負した。

映像の迫力も人間ドラマも両方注目してもらえると嬉しいです。」

そんな多方面から心をつく映画は、聖夜の話だけに12月中に観ればより感情移入できるはず。99分の刺激的な時間は、大人たちのクリスマスをいっそう盛り上げてくれるはずだ。

■Information

『サイレント・トーキョー』


ドラマ『アンフェア』の原作者が名曲『Happy X-mas(War Is Over)』にインスパイアされて書いた小説をドラマ『SP』の監督が映像化。

クリスマス・イブの東京が連続爆破テロに狙われる物語。12月4日より全国ロードショー中


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■衣装
[佐藤さん]スーツ 参考商品〈GIORGIO ARMANI/ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL:03-6274-7070〉、その他/スタイリスト私物
[石田さん]ブラウス 78,000円、スカート 79,000円〈共にヌメロ ヴェントゥーノ/イザ TEL:0120-135-015〉、ピアス 1,450,000円〈アロック・ラキャン/インフィニティダイヤモンズ TEL:03-5807-5803〉、その他/スタイリスト私物

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