東京カレンダーが太鼓判! 未来に残したい名店たち Vol.35

テンゲンジ オノ

天現寺 小野

渾身のひと手間で
自らの世界観を表現

カウンターは7席。優しい照明で居心地の良い空間を演出する。コースはおまかせのみ。¥7,350、¥9,450、¥12,600の3種

主人公はあくまでゲスト
そこに優しく寄り添う料理と酒

広尾駅から約10分歩いた、明治通り沿いに軒を構える『天現寺小野』。上品なお香の香りが漂うこぢんまりとした店には、店主・小野美勝氏の技に惚れ込んだ美食家たちが遠方からも集い、連日にぎわいをみせる。

小野氏は店とゲストの関係についてをこう語る。「お客様が来店される目的はさまざま。それだけにこの店の料理や酒は、主人公にならなくていい。気がついたらそっと寄り添っているような、そんな存在でありたいのです。」

季節の食材をふんだんに用いた料理は、繊細な仕事が施され、ひと口いただけば自然と笑みがこぼれる。「一人で店をやっているらといって、サービスに抜かりがあってはいけない。その考えから、どんなシンプルな料理でも必ずひと手間かけています。それに気付いてもらえると報われますね。」

たとえばすずきの塩焼きは、炭火で丁寧に焼き上げたあと、骨から取った出汁をかけ、パサつきやすい身に程よい潤いを与える。そんなさりげないひと手間の結晶が、氏の目指す「寄り添う料理」を完成させるのである。

湯葉ごはん。湯葉の温かさでウニが程よくとろける、定番の一品。初めて訪れた人は必食。

左.すずきの塩焼き。炭火で丁寧に焼き、その上に骨から取った出汁とみょうがをたっぷりと

右.店主・小野美勝氏。都内の懐石料理店で修業を積み、2000 年に独立。8 年間吉祥寺で店を構え、2009年に現在の天現寺に移転。京都などの風情ある街へ旅することが多く、そこで出会った器を店で使用することも多いという。

季節の酒肴。季節によって内容が変わる酒肴。酒との相性が考え尽くされた珠玉の一皿


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