「パートナーは欲しいけど…」結婚願望のない30代男を、その気にさせる唯一の方法

結婚しない理由は、彼の生い立ちにあった


敬太さんは、大学教授の父と専業主婦をしている母の間に生まれた。世田谷育ちで、2つ年上の姉と同じ有名私立小学校に入学し大学までエスカレーター式で進んだ。

絵に描いたような幸せな家族のように思えるが、幼い頃から両親の喧嘩が絶えなかったそう。

自分の意見を曲げない亭主関白な父とそれに口答えすることができない母。たまに母親が意見を言うと、父親は大きな声で怒鳴りつけていたという。

「父が怒ると怖くて、そんな時は姉と部屋にこもって2人で遊んでいました」

思春期になると、父親が帰ってきてもほとんど話もしなくなった。

両親の仲が冷え切っていることは知っていたが、必死で子供の前では取り繕っているのが伝わってきたそう。そして、敬太さんが大学3年の頃に両親が離婚。

「まるで僕が成人になるのを待っていたかのような離婚だったので、だったらもっと早くすれば良かったのにと思いました。きっと子供のためとか学費のためとかあったのだと思いますが。お陰で僕は、結婚に対して良いイメージが全くないですね」

両親のように、お互い気持ちがないのに、結婚生活を維持しなければならない状況に追い込まれることが耐えられないと言う。仮に離婚の決断をできたとしても、嫌になる度に離婚していたら、何回も結婚しなければならなくなる。

だったら一層、“結婚はしない”と割り切ればこの問題はクリアになる、と考えているようだ。

「子供ができたらできたで、もっと話がややこしくなりますよね。子供を軸に人生を考えると、自分らしい選択もできなくなりそうだし、僕の両親がそうであったように…」

結婚がいかにリスクかということについて、語り始めると止まらない敬太さんは続けてこう言った。

「だって、みんな結婚するときは一生添い遂げたいと思うわけでしょ?それでも、今では3組に1組が離婚しているらしいですし、離婚願望がある人を含むと半数近くが結婚に失敗していると言えるんじゃないですかね?

僕の勝手な推測ですけど。まあ、つまり一言で言えば、結婚はリスキーだということです、だから僕は結婚しない」

そう言い切り、こう付け加えた。

「僕に結婚願望がない話をすると、付き合う彼女には『私なら大丈夫、離婚なんてしないよ』と、言われることもあるのですが…。そんな保証ないですからね。実際どんなに好きでも5年位で相手への気持ちって冷めてきますし。あとは惰性じゃないですか?」

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